トップ >
数字経済 > 経済 > サウジ原発受注、事実上韓国とロシアの対決 変数は?
10日、韓国政府と外交関係者によると、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領とムハンマド・ビン・サルマン皇太子の首脳会談では、両国間の原発協力が核心議題として扱われる見通しだ。サウジは今年5月、韓国と中国、フランス、ロシアなどに1.4GW規模の原発2基の建設意思を打診する入札参加要請書を送った。以後、サウジの原発輸出を準備してきた政府としては、今回の首脳会談を契機にサウジの原発受注を成功させることに総力を傾けるものと見られる。
原発業界ではサウジの原発事業で現在韓国とロシアが有利な位置を占めていると評価している。韓国はアラブ首長国連邦(UAE)のバラカ原発を成功裏に建設し技術力を検証されている。サウジもこのような部分を高く評価しているという。ただしサウジが石油輸出国機構プラス(OPEC+)会議などを通じてロシアと蜜月関係を継続しているという点は変数だ。
それにもかかわらず、韓国がサウジに原発を輸出するためには解決しなければならない課題がある。サウジがイランの核開発を牽制するとして国際原子力機関(IAEA)の核査察を拒否しており米国がこれを理由にサウジへの原発輸出にブレーキをかける恐れがあるためだ。韓国の輸出モデルである「APR1400」は、米国の原発メーカーであるウェスティングハウスの基盤技術を導入して開発された。このため、韓国がサウジにAPR1400を輸出するためには米国側の許可が必要だ。
専門家たちはむしろ、米国との協力を通じてサウジの原発受注の可能性を高めるべきだと分析している。米国側もサウジの原発事業をロシアが受注するより韓国が受注した方が良いという判断を基に損益計算をしているという。