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サムスン電子、第3四半期の営業利益60%減…危機突破の戦略は?

サムスン電子、半導体格差さらにかせいでIM「新兵器」開発 

  • サムスン電子、第3四半期の営業利益60%減…危機突破の戦略は?
  • < サムスン電子 売上・営業利益推移 >

サムスン電子は得意の半導体に集中しつつ、困難に陥ったスマートフォンが再跳躍する時間を稼ぐという戦略を選択した。サムスン電子は、第3四半期の売上げ47兆4500億ウォンと営業利益4兆600億ウォンという、最近3年で最も低い実績が確定したが、第4四半期の慎重な回復可能性をほのめかし、ベルトをひき締め始めた。

3次元VNAND型や20ナノプロセスDRAMなど、独歩的な技術力を保有している半導体分野に集中して成果を最大限に引き上げると同時に、スマートフォン事業では「フレキシブル」と「メタル」という新しい武器で、中国企業などに奪われた市場を奪還という戦略だ。

サムスン電子の関係者は、特に「無線事業の事業体質を根本的に改善し、市場をリードできるコアコンピタンスを強化する」と語る。第3四半期は販売費と管理費も1兆ウォン以上削減し、実績の防衛に努めた。

第3四半期、サムスン電子の「キャッシュカウ」だった無線事業部の不振にも、かろうじて4兆ウォン台の営業利益に「とどく」ことができたのはメモリ半導体のおかげだった。

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  • < サムスン電子 第3四半期 部門別 売上・営業利益 >

サムスン電子の半導体事業部門は、第3四半期に2兆2600億ウォンの営業利益を出して、3年ぶりに無線部門の実績を逆転した。売上げは9兆8900億ウォンで営業利益率は22.9%に達した。サムスン電子は当分の間、半導体部門で「超格差」を維持し、無線事業に時間を稼いでやる計画だ。

市場調査会社IHSテクノロジーによると、サムスン電子は第2四半期のNAND型フラッシュメモリ市場で40.6%のシェアを達成し、2年ぶりに40%台を回復した。NAND型フラッシュメモリを中核部品とする次世代ストレージのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)市場では、年内にシェア30%突破を目標にしている。

DRAMもまた、現在までにサムスン電子が唯一量産している20ナノプロセスを通じて、処理速度と消費電力の面で競合他社を圧倒する計画だ。3月にPC用DRAM、5月は携帯用DRAM、10月にはサーバー用DRAMに20ナノプロセスを相次いで適用し、20ナノプロセスDRAMのフルラインアップを構築した。次世代DDR4 DRAM市場でも20ナノプロセスを前面に出して首位の座を守る予定だ。

サムスン電子メモリー事業部マーケティングチームのペク・チホ常務は、「中・低価格スマートフォン市場の成長にともなって、今後はモバイルDRAMの容量需要が拡大するだろう」と語った。システムLSI半導体も赤字脱出の機会を模索している。年末に量産予定の14ナノFinFETプロセスを拡大し、システムLSIと半導体の競争力を強化するというものだ。サムスン電子システムLSI事業部のトゥ・ヨンス常務はカンファレンスコールで、「14ナノFinFETプロセスのシステム半導体は、来年末の時点で12インチ(300ミリ)の全体生産量の30%以上を占めると予想される」と明らかにした。第3四半期のシステムLSI部門は、半導体分野の善戦にもかかわらず2000億ウォン前後の赤字を記録したが、来年には黒字転換を期待している。

無線事業部は「メタル」という武器を装着した。最近発売されたGALAXY Note 4とGALAXY ALPHAおよび中・低価のAシリーズも大部分が金属素材「メタル」ケースを採用した。

フレキシブルディスプレイも競合他社と差別化されるポイントだ。サムスン電子の高位関係者は、「メタルがヒットしたので準備していたが、シャオミがわれわれよりも先にメタルを出して打撃を受けた」とし、「第4四半期からはメタルスマートフォンの供給を本格化している」と語った。

第3四半期に売上げ11兆6000億ウォンと営業利益500億ウォンを記録したCE(コンシューマエレクトロニクス)部門は、繁忙期を迎えて回復を期待している。
  • 毎日経済_イ・ヂンミョン記者/チョン・スンファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-10-30 17:06:51




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