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サムスン電子、アメリカで開発者カンファレンスを開催「Gear VR」紹介

モバイルで心拍・心電図を同時に測定 

  • サムスン電子、アメリカで開発者カンファレンスを開催「Gear VR」紹介
△写真=12日(現地時間)、米国サンフランシスコで開催された「サムスン開発者カンファレンス」で、サムスン電子米国法人のホン・ウォンピョ常務が「Gear VR」を紹介している。 [写真提供=サムスン電子]

サムスン電子はスマートフォン「GALAXY」後の成長動力となる4つの戦略分野を明らかにした。「デジタルヘルスケア」「スマートホーム」「ウェアラブル」「仮想現実(VR)」で世界的な基盤技術(プラットフォーム)企業になるというものだ。サムスン電子メディアソリューションセンター(MSC)のホン・ウォンピョ社長は12日、米サンフランシスコで開催された「サムスン開発者カンファレンス(Samsung Developer Conference)2014」2日めの基調講演で、「サムスン電子はモノのインターネットとも呼ばれる接続された生活(Connected Living)に大きな機会を見出している。昨年は1兆9000億ドルだった市場規模が、2020年には7兆1000億ドルまで3倍以上に成長すると思う。ここでサムスン電子は主導的な役割を果たす」と語った。

ホン社長は「来る2017年までに先進各国は、ヘルスケアサービスや診断と予防などを通じて、国内総生産(GDP)の5.3%規模の市場を創出するだろうという分析がある」とし、「それぞれのセンサーとデバイスから出てくる個人の健康記録とビッグデータを、サムスンプラットフォームの中で収集できるだろう」と強調した。

サムスン電子が最も力を入れている分野は「デジタル(モバイル)ヘルス」分野だ。様々な機器を介して、消費者が効果的に健康を管理し、病気を事前に予防できるようにするというものだ。

この日、サムスン電子は「サムスンデジタルヘルスプラットフォーム」と「サムスンデジタルヘルスSDK(ソフトウェア開発用キット)」を初めて公開した。これにより全世界の開発者・医療機関などのパートナーとともに、デジタルヘルスケアサービスの生態系(エコシステム)を造成するという計画だ。

特にサムスン電子はユーザーの多様な生体信号をリアルタイムに収集・分析できるオープンなデータ分析プラットフォームの「サミ(SAMI/Samsung Architecture for Multimodal Interactions Input/ Output)」と、オープン・ウェアラブル・センサモジュールの「シムバンド(Simband)」を発表して多くの注目を集めた。これまでのような単に機器を販売するレベルを超えて、ヘルスケア関連のデータを分析し、アルゴリズムを研究開発するプラットフォーム・ベンダーになるという戦略を公言したからだ。

サムスンは半導体メーカーの強みを生かして、一つのチップで心電図・心拍数などの様々な生体信号をモニターできる「バイオプロセッサー」を発表したが、これも「ゲームチェンジャー」になる可能性は十分だという評価だ。スマートフォンにバイオプロセッサとセンサを内蔵すると、スマートフォン自体が完全なヘルスケア機器として生まれ変わることができる。これとともに、家電製品や照明をはじめとする生活製品を、スマートフォンやウェアラブル機器あるいはスマートテレビなどと連携した「サムスンスマートホームプラットフォーム」戦略も公開した。

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  • < サムスンのポストギャラクシー戦略 >

このプラットフォームは、他社製品でもサムスンのスマートホームサービスを提供できる「スマートホームプロトコルSDK」、他のサービス提供者がサムスンの生活家電製品を活用できるようにする「サムスンスマートホームAPI(アプリケーション・プログラム・インターフェース)」などで構成されている。ウェアラブル分野では、3G(第3世代)移動通信やWi-Fiを搭載し、スマートフォンの核心機能を手首で使用できる「サムスンGEAR S」プログラムを、開発者が活用する方法を集中に扱った。

これら以外に目を引いたのは仮想現実(VR)だった。スマートフォン基盤のVR機器として自動車・航空機の運航シミュレーション、相互コミュニケーション型教育サービスなどの新しいサービスを提供できるからだ。サムスン電子はこの日、スマートフォン基盤の世界初のVRヘッドセット「Gear VR Innovator Edition」を12月初めに米国で発売する計画だと明らかにした。

また、全方位3次元カメラ「Project Beyond(プロジェクト・ビヨンド)」の試作品も開発者に公開したが、カメラが前後・左右・上下すべてを合わせもつ全方位立体角を、3次元的に撮って360度ビューにおさめる。

このカメラで制作されたコンテンツは、「GEAR VR」を介して鑑賞することができる。この日のイベントで、VR関連の発表を担当したサムスン電子北米法人のニック・ディカルロ常務は、「今後、VRサービス活性化のために多くの開発者・パートナーと協力する計画だ」と強調した。
  • 毎日経済_ソン・ヂェグォン記者/ユン・ヂェオン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-11-13 17:29:41




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