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△写真=フィリピンの韓進重工業スービック造船所全景。この造船所は、熱帯の独特な気候である雨季にも船舶を建造することができるよう屋根（シェルター）で覆った乾燥方式を選択している。 [写真提供=韓進重工業]
フィリピンのマニラから3時間ほど離れた、韓進重工業のスービック造船所。25日、現地ではコンテナ5000～9000個を積むことができる船舶3隻を、岸壁で建造作業を行っている。現地造船所の関係者は、「2交代で24時間工場を回している」とし、「最近になって仕事が多く、2万6000人のフィリピンの現地人力も忙しく動いている」と語った。
造船業は不況だと言われるが、韓進重工業には希望が満ちている。月30万ウォンの安価な労働力に労組もない。さらに、5年間は他の会社に転職できないようにする政府の法令まで付けくわえられ、韓進重工業のスービック造船所は、まさに労使革命が進行中だ。造船業は最尖端の産業であると同時に労働集約的な産業で、技術の流出防止と熟練技術者の確保が非常に重要な問題だが、このような問題が国外で一気に解決されたわけだ。慢性的な高賃金構造にくわえ、造船会社の信頼を一度でだめにする労組のストライキに直面している現代重工業と対比される局面だ。
アン・ヂンギュ韓進重工業スービック造船所社長は、「フィリピンの現地労働力と韓国の技術力を土台に、評価がきびしい船主からも品質面で認められる船舶を建造している」と語る。造船協会の関係者は、「造船社は海運会社に納品し、海運会社は荷主にサービスを提供する必要があるため、労組のストライキのせいで納期を破ると、造船会社の立場から回復することが難しい信頼の問題が発生する」と語った。韓進重工業の関係者は、「スービックにはこのようなリスクがない」とする。
韓進重工業は25日、スービック造船所が2007年末に設立されて以来、7年めで累積受注量は100隻を突破し、今年の上半期までの累積売上高50億ドルを超えたと明らかにした。現地労働力と政府の協力なしでは不可能な「革命」だったと、会社の関係者は伝えた。
韓進重工業スービック造船所のチョン・ウユン管理本部長は、「人件費は1人当たり月30万ウォンで、賞与金は別途になく、退職金のみ13ヶ月分を支給している」と語る。平均18年の勤続で年俸7200万ウォンを受け取る現代重工業とは、比較さえ難しい。問題は生産性（現代重工業に比べて40％水準）だが、これは教育を通じて向上させる余地が多いので、むしろ希望がある。組立産業という造船業の特性上、人件費と生産性が営業利益率では最大の割合を占めるが、韓進重工業は低人件費を維持しつつ、教育と研究開発（R＆D）を通じて生産性を増やしていく計画だ。
韓進重工業は船を作るのに必要なパーツ（機材）を全量、釜山の甘川（カムチョン）港を経由してノクサン工業団地から輸入している。したがって、スービックがうまくいけば、釜山・慶南の景気も良くなるというのが会社側の説明だ。しかし、韓進重工業も、もともとは海外に出ようとしなかった。木浦・群山・河東などをすべてあたってみたが、各自治体が公害事業だからと嫌った。後になっ投資誘致のために率先して乗り出したが、その時は他の造船所が場所を占めてしまった。
この時に発見したところがフィリピンのスービックだ。最も魅力的な条件は労働問題だった。フィリピン政府は、労働者が5年間、会社の同意なしに他の会社に移動できないようにする大統領令を宣布した。労使問題を政府が解決してくれたわけだ。ここでは8年間すべての税金が免除になったし、少なくとも50年間は家賃1000万ウォンで造船所用地を賃貸するという破格の条件も付け加えられた。韓進重工業が現地で2万6000人あまりに達する雇用創出を行えた理由だ。
一方、現代重工業が約20年ぶりにストライキに入ったならば、韓国造船業の将来に大きな暗雲がたれこめるわけだ。高齢・高賃金の生産職構造に、強硬なストライキ基調まで拡散した場合には、蔚山造船社の競争力は落ちるしかないということを、韓国ではなくスービックが明確に示した。現代重工業の労組は27日午後1時から、すべての組合員が4時間の部分ストを行うことにした。
現代重工業と対比される韓進重工業の「スービック造船所」
技術の流出防止と熟練した技術者の確保など、国外で一気に解決…現地労働力と政府の協力なしでは不可能な「革命」
フィリピンのマニラから3時間ほど離れた、韓進重工業のスービック造船所。25日、現地ではコンテナ5000～9000個を積むことができる船舶3隻を、岸壁で建造作業を行っている。現地造船所の関係者は、「2交代で24時間工場を回している」とし、「最近になって仕事が多く、2万6000人のフィリピンの現地人力も忙しく動いている」と語った。
造船業は不況だと言われるが、韓進重工業には希望が満ちている。月30万ウォンの安価な労働力に労組もない。さらに、5年間は他の会社に転職できないようにする政府の法令まで付けくわえられ、韓進重工業のスービック造船所は、まさに労使革命が進行中だ。造船業は最尖端の産業であると同時に労働集約的な産業で、技術の流出防止と熟練技術者の確保が非常に重要な問題だが、このような問題が国外で一気に解決されたわけだ。慢性的な高賃金構造にくわえ、造船会社の信頼を一度でだめにする労組のストライキに直面している現代重工業と対比される局面だ。
アン・ヂンギュ韓進重工業スービック造船所社長は、「フィリピンの現地労働力と韓国の技術力を土台に、評価がきびしい船主からも品質面で認められる船舶を建造している」と語る。造船協会の関係者は、「造船社は海運会社に納品し、海運会社は荷主にサービスを提供する必要があるため、労組のストライキのせいで納期を破ると、造船会社の立場から回復することが難しい信頼の問題が発生する」と語った。韓進重工業の関係者は、「スービックにはこのようなリスクがない」とする。
韓進重工業は25日、スービック造船所が2007年末に設立されて以来、7年めで累積受注量は100隻を突破し、今年の上半期までの累積売上高50億ドルを超えたと明らかにした。現地労働力と政府の協力なしでは不可能な「革命」だったと、会社の関係者は伝えた。
韓進重工業スービック造船所のチョン・ウユン管理本部長は、「人件費は1人当たり月30万ウォンで、賞与金は別途になく、退職金のみ13ヶ月分を支給している」と語る。平均18年の勤続で年俸7200万ウォンを受け取る現代重工業とは、比較さえ難しい。問題は生産性（現代重工業に比べて40％水準）だが、これは教育を通じて向上させる余地が多いので、むしろ希望がある。組立産業という造船業の特性上、人件費と生産性が営業利益率では最大の割合を占めるが、韓進重工業は低人件費を維持しつつ、教育と研究開発（R＆D）を通じて生産性を増やしていく計画だ。
< 韓進重 スービック造船所 vs 現代重工業 >
この時に発見したところがフィリピンのスービックだ。最も魅力的な条件は労働問題だった。フィリピン政府は、労働者が5年間、会社の同意なしに他の会社に移動できないようにする大統領令を宣布した。労使問題を政府が解決してくれたわけだ。ここでは8年間すべての税金が免除になったし、少なくとも50年間は家賃1000万ウォンで造船所用地を賃貸するという破格の条件も付け加えられた。韓進重工業が現地で2万6000人あまりに達する雇用創出を行えた理由だ。
一方、現代重工業が約20年ぶりにストライキに入ったならば、韓国造船業の将来に大きな暗雲がたれこめるわけだ。高齢・高賃金の生産職構造に、強硬なストライキ基調まで拡散した場合には、蔚山造船社の競争力は落ちるしかないということを、韓国ではなくスービックが明確に示した。現代重工業の労組は27日午後1時から、すべての組合員が4時間の部分ストを行うことにした。
- 毎日経済_スービック＝シン・ヒョンギュ記者 | (C) mk.co.kr
- 入力 2014-11-25 17:18:09
