トップ > 数字経済 > 企業 > SKケミカル、10年前から「CHDM」の技術確保…油価低迷の中でも成長続ける

SKケミカル、10年前から「CHDM」の技術確保…油価低迷の中でも成長続ける

環境にやさしい素材の生産に、24時間でも不足 

  • SKケミカル、10年前から「CHDM」の技術確保…油価低迷の中でも成長続ける
「チイイ~チイイ~!」大小の太さの数千本ものパイプがからみあう、SKケミカル蔚山工場。パイプのあちこちから水蒸気が抜け出る音にも、エンジニアは気にせずに黙々と自分の仕事をする。去る23日、訪問したSKケミカル蔚山工場には活気が溢れていた。ほとんどの国内の化学会社は、物量攻勢を浴びせる中国企業のために困難を経験しているが、SKケミカルは中国発の危機に一歩先を行っているように見えた。

SKケミカル蔚山工場のキム・ドンリュル樹脂生産チーム長は、「ここで生産されるエコゼンなどのエコ製品は、市場でますます領域を広げている」とし、「食器用品、家電製品、建築資材など、使い道が多様なことから生産量も毎年急増する」と説明した。

SKケミカルの主力となったエコゼン(ECOZEN)、スカイグリーン(SKYGREEN)などのPETG系素材市場は、環境にやさしい素材として使用領域が増えている。フランスでは今年1月から、食品接触容器に有害物質「ビスフェノールA」を含有した素材の使用を禁止するなど、世界的にもPETGの使用がますます重要となる傾向にある。国内でも「マイボトル」のように、SKケミカルのエコゼンを使った透明水筒などのエコ製品を求める人が多くなっている。

このような雰囲気は、SKケミカル蔚山工場の生産量拡大につながった。この製品を生産できるのは世界的に、SKケミカルと米イーストマンの2カ所にすぎないからだ。

業界によると最近、PETG市場の成長率は年25%に達し、特に食品容器やこども用品の分野の成長率は40%を上回る。後発走者であるSKケミカルのシェアがしだいに伸びており、蔚山工場の生産量は毎年25%以上増えている。

クァク・サンウォンSKケミカルCHDM生産チーム長は、「ヨーロッパのバスフ社、デュポン社をはじめ、アジア、豪州、米州企業などへも販売店がどんどん広がっている」と付け加えた。

このようなことから、SKケミカルのある蔚山市南区の黄城洞(ファンソンドン)は、世界的な不況の直撃を受けた蔚山全体の雰囲気とは180度違う。SKケミカル蔚山工場から8キロほど離れた現代重工業では最近、数千人の希望退職を実施しており、近隣の化学会社も状況が良くなる兆しが見えず「泣き顔」であるのに対して、ここだけは工場の回る音が途切れない。設備施設を増やすための工事も続いている。この地域の日雇い労働者A氏もまた、「SKケミカル以外では、このころ蔚山で仕事をさがすのは難しい」と語る。

SKケミカルがこのように「自分一人」で成長する理由は、まさに比類のない技術力のおかげだ。エコ製品の原料となる「CHDM」は、SKケミカルが10年以上前から技術を確保して商業化に成功した。CHDMは扱いの難しい水素を高圧と高温で加工しなければならないが、他の企業にはまだ高すぎる技術的障壁だ。

サッカー場2つの面積を占めるCHDM生産設備は、工場の出入口から最も遠いすみに位置しているが、この施設がまさにその核心技術の集約体だ。ここだけは部外者の接近はもちろん、会社関係者も写真撮影が禁止されるところだ。

クァク・サンウォン チーム長は、「中国からもCHDM工場を建ててくれという要請が絶えないが、私達はすべて拒絶している」とし、「技術者1~2人を連れて行ったり、いくら多くの金を投資しても容易ではないだろう」と説明した。
  • 毎日経済_蔚山=ユン・ジノ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-01-25 17:05:02