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不動産仲介はアプリで…ビッグデータで「リアルターテック」

仲介アプリがすでに100以上 

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不動産仲介スタートアップ「ジクバン(zigbang)」は、まず20・30代の年齢層の人々がどこにどのような形で存在するか、データを分析した。駅勢圏を希望する消費者が多いという点に着目して、地下鉄の駅を中心に不動産情報を提供し、若い消費者がオフィスビル・ワンルーム・2ルームのような形態の空間を集中して検索することを調べ出し、それにマッチさせるプロモーションを行って大当たりをとった。ビッグデータの概念を活用して、正確な対象にマーケティングしたことが成功の秘訣だった。

同社は現在、位置基盤のサービスにもとづいた不動産情報を提供するシステムを開発中だ。チャンネルブリーズ(ジクバン)のアン・ソンオ代表は、「モバイルを通じたデータ収集は、ウェブサイトを活用するよりもはるかに簡単で正確」だとし、「今後は地下鉄駅だけでなく、バス停やランドマークも中心に不動産情報を提供する計画」だと語る。

未来アセットグループの系列会社の「不動産114」は、8500の不動産業者を会員にして、物件を出した個人とこれらを結びつける「仲介依頼サービス」を提供する。オンラインで家を売り買いする人に、その地域にある不動産業者を結びつけるわけだが、最近はSKテレコムと提携し、ビッグデータに基づく商圏レポートも発行している。不動産物件として出された商店街の情報を提供するにとどまらず、SKテレコムが保有しているメンバーシップサービス「OKキャッシュバック」の活用頻度や流動人口を結びつけ、商店街と入店業者の価値を策定するわけだ。

不動産114のキム・ミソプ理事は、「消費者だけでなく、価格査定に非常に有用な情報」だと説明した。

モバイル不動産仲介アプリケーション(アプリ)「タバン(茶房/喫茶店)」は30万項目を超えるオフィスデータベースを独自に開発した。金額・建物の種類・位置などのデータを総合して、地域別に相場を予測する。

不動産仲介業とITを組み合わせた「リアルター(realtor)テック」がIT業界を盛り上げている。金融業界と情報通信技術(ICT)を組み合わせたFinTechが突風を起こしている中で、不動産業をめぐるIT業界の動きも注視に値する。

国内だけでもジクバンをはじめとする、モバイル不動産仲介アプリは100種に達し、スタートアップだけでなく、大企業と中堅企業もこの市場を狙い、競争しつつサービスを開始している。「ピョルクシジャン(蚤の市場)」を運営するメディアウィル(MediaWill)は最近、不動産仲介アプリ「タバン」を買収したし、ポータルサイトと提携して不動産情報を提供していた不動産114も「バンコール(bancall)」アプリを出した。

海外ではいち早くリアルターテックが登場して、現在、成長街道を走っている。TechCrunchの最近の報道によると、住宅ではなくオフィス用ビル、ホテル、商店街、集合住宅などの、商業用不動産データを提供する企業が増えている。また、中国やインドのように、不動産市場が急成長する新興国を対象とした、国際的な不動産情報スタートアップも目に見えて増加した。オフライン業種と考えられた不動産仲介業がITと出会い、データ的範囲と地理的範囲などの分野を無限に拡張しているわけだ。

売買物件に対する投資機会を分析するシリコンバレー内のスタートアップも誕生しており、モーゲッジローンを提供して仲介するスタートアップ、ブローカーと不動産所有者、鑑定士の業務効率を高めるためのモバイルアプリも続々と登場している。

米国企業「Smartzip」は家と居住者に対する情報を収集する。家主がいつどれくらいで家を購入するのか、部屋はいくつか、高速道路とどれだけ近いか、庭の大きさと家族数など、家ごとに数百から数千の属性を集める。この情報を利用してSmartzipは「予測分析」を行い、今後6~12ヶ月以内に売り物に出てくるような家を事前に見つけ出す。

ビッグデータ活用の一つである「データマイニング」技法だが、近いうちに売られる可能性の高い程度を点数で計算して順位を付ける。Smartzipによると、上位20%に該当する家は、半分程度が1年以内に売り物件として出てくる。ブローカーらは喜んでこの情報を金を払って買う。

ベンチャーキャピタル業界もすばやく動いている。

オフライン領域とされていた不動産をIT分野に編入し、ビッグデータ戦略を活用する創業企業が増え、投資家らもこの分野に参入している。

国内のあるベンチャーキャピタリストは、「不動産等のオフライン領域は、オンライン市場よりも規模がはるかに大きい」とし、「ITを併せ持ち伝統的なオフラインサービスを向上させたなら、消費者の心をつかむだろう」と説明した。
  • 毎日経済_イ・ギョンジン記者/チュ・ドンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-02-13 04:01:01




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