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パンテック、米ワンバリュー・アセットに売却か


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法院(裁判所)の回生手続(更生手続き)に入ったスマートフォン・IT企業のパンテック(Pantech)が今年で25歳になった。ひつじ年の1991年、バク・ビョンヨプ副会長がパンテックを創業してから迎える3番目のひつじ年だ。

パンテックがひつじ年のソルラル(旧正月)を控えた17日、大きな贈り物を受け取ることになった。買収意向書を出した米国の資産運用会社であるワンバリュー・アセット・マネージメントと本契約を締結することにした。

1500人を超える従業員のうち、半分は現在有給休職中だ。パンテックの歴史がそのまま溶け込んでいる京畿道金浦工場は開店休業状態だ。パンテックのスマートフォンブランド『VEGA』に「苦しまないで」と叫んでいた従業員は今、涙を止めることができるだろうか。

2015年2月、25歳になるまでパンテックは、幾度の成功神話を成し遂げ、時には挫折を味わった。2000年代序盤、大韓民国の国民なら誰もが記憶する折りたたみ式携帯電話ブランド『SKY』を作って一躍スターに浮上した。なめらかなデザインと強烈な白が印象的だったスカイフォンは、「ホットアイテム」だった。ひつじ年企業であるパンテックの最初の全盛期は2003年のひつじ年と重なる。プレミアム携帯電話の強者として君臨した時期だ。

しかし、SKテレテックの買収によりパンテックは2006年に流動性危機に陥る。この時、債権団は1次ワークアウトを決定する。パンテックはスマートフォンに早目に体制を変える決定により、2011年末まで18期連続の営業利益黒字を達成する。当時1か月の出荷量はピークに至り、100万台に達した。

2012年には独自のブランドの『VEGA』を掲げて、映画俳優イ・ビョンホン氏を広告モデルに起用して「断言する」というフレーズで大きな話題を集めた。放送とフェイスブックなどのソーシャルネットワークサービス(SNS)は、「断言する」をパロディしたコンテンツであふれた。

再び蘇るかのように見えたパンテックに2013年は過酷な年だった。スマートフォン市場の大規模マーケティング戦争に耐えることができなかった。研究開発にのみ2014年以前までの5年間で1兆ウォン近く使ったが、すぐに実績が急転直下した。月の出荷量が40万台へと大幅に減少した。象徴的存在だったパク・ビョンヨプ副会長さえ2013年9月にその座から退いた。

海外でシャオミなどの中国企業の攻勢が激しく、スマートフォン市場の競争はさらに激化した。翌年の2014年3月、2番目のワークアウトに入ったのに続き、8月には最終的にソウル中央地法(地裁)破産部の管理下に入った。11月の最初の本入札時に適当な企業が現れなかった。法院と売却の主幹事KPMGサムジョン会計事務所は可能な限りパンテックを生かしうとした。1500人の従業員と数兆ウォンの価値と予測される携帯電話・通信特許をそのまま放棄することができなかったからだ。

米国ロサンゼルスに所在するワンバリュー・アセット・マネージメントの意思と買収能力を打診してきた法院とKPMGサムジョン会計事務所は問題ないと結論を下した。ソルラルの前にパンテックの役員と従業員にプレゼントを用意したいという意志も大きかったという。17日、本契約を締結することを決めた理由だ。

去る13日、裁判所は1億ウォン以上の債権者を対象に公開売却の代わりにワンバリュー・アセット・マネージメントと契約を締結する案について議論したと知られた。買収金額は通常の手順により公開されない。

ただし、業界内外では、清算価値として算定された1505億ウォンから賃金や退職金などを差し引いた1000億ウォン台前半を最後の買収価格として予想してきた。ワンバリュー・アセット・マネージメントは今後3年間で従業員の雇用保障と休職中の従業員も復帰させる方針だ。ひつじ年企業であるパンテックがひつじ年に飛躍できるかどうか、再スタートラインに立ったわけだ。
  • 毎日経済_ユン・ジェオン記者/イ・ヒョンジョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-02-17 04:01:02




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