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第一毛織のスーパー芝生「グリーンエバー」…11月末まで鮮やかな緑色


  • 第一毛織のスーパー芝生「グリーンエバー」…11月末まで鮮やかな緑色
  • 第一毛織リゾート・建設部門植物環境研究所のテ・ヒョンスク首席がグリーンエバーを見ている [写真提供 = 第一毛織]

第一毛織リゾート・建設部門植物環境研究所(旧中央開発草環境研究所)のテ・ヒョンスク首席(農学博士)は、1995年に入社してすぐ芝生研究所に配置された。テ首席が任された最初の仕事は、安養カントリークラブが発見した韓国の代表的な芝の「安養中芝(アニャンチュンジ)」よりも優れた新品種の芝草を開発することだった。テ首席はその後、今まで20年のあいだ芝草と格闘した。新しい芝草を開発する過程は、まさに「芝をたずねて三千里」だった。鉄原(チョルウォン)と抱川(ポチョン)、長城(チャンソン)だけでなく、海の向こうの新安(シナン)と済州など、行かなかったところがないほどだ。そのようにして全国から収集した芝は100種以上に達した。

このような作業は始まりに過ぎなかった。全国各地から収集された芝生は、安養CC内の植物環境研究所に送られて、過酷な環境でも生存している芝草を選抜する現場試験を経なければならなかった。チュンジ(中芝)よりも優れた芝草種が一次選別されたのが2001年。その翌年から京畿道の南部地域で、本格的なフィールドテストが開始された。

とうとう2007年、他の芝草よりも緑色の深みが長持ちするスーパー芝生が誕生した。開発チームはこの草に「グリーンエバー」という素敵な名前をつけた。この芝草を商品化することは、また別の逆境の始まりだった。加平(カピョン)・安城(アンソン)・東莢(トンネ)の、ベストスリーのゴルフコースのフェアウェイが試験場だった。数多くの芝草がさまざまな環境に適応できずに死んでいった。そのたびにテ首席研究者は芝同士の交配も行って、新しい品種を見極める作業を続けた。ついに昨年12月に、商品化の成功判定を受けた。開発に10年、商品化段階のインキュベータに7年かかったわけだ。

テ首席は、「グリーンエバーの開発を終えた後、極限状況でもどれくらい生きるかどうかなど、さまざまなテストを実施した」とし、「グリーンエバーは1995年に入社以来、20年近く努力したの最後に生まれた子どもとも同じ芝草」だと語った。

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  • < 芝生特性比較 >

グリーンエバーは長さがアニャンチュンジの半分程度で、芝草の葉の幅は西洋芝の代表格であるケンタッキーブルーグラスのように狭く繊細だ。外国のゴルフ場で見るような、均一で平坦な芝生を維持できる。ゴルフ場で最も重要な芝草の密度は、グリーンエバーがチュンジに比べて2倍以上も高い。韓国芝とは異なり、11月末までも鮮やかな緑色の光が維持されることも大きな利点だ。西洋芝の特性を持つ韓国芝というわけだ。特に、干ばつと病虫害に弱い西洋芝の欠点を克服した。芝草の密度が、雑草が生える隙間がないほど高いために、除草剤を多く使用する必要もない。芝の管理費が西洋芝に比べて30~50%ほどしかかからない背景だ。

テ首席は、「ケンタッキーブルーなどの西洋芝は種子を全量輸入して、農薬も韓国芝より2倍以上かかる」とし、「グリーンエバーは輸入代替効果だけでなく、病虫害にも強いので、農薬や水が西洋芝に比べ少なくてすむ」と語った。

第一毛織リゾート・建設部門は、今年から本格的にグリーンエバーを商品化する計画だ。

全国の主要ゴルフ場をはじめ、学校や各種造園施設などにグリーンエバーを供給し、これまで西洋芝が食い込んでいた高級芝生市場でのシェアを増やしていくという目標を立てた。第一毛織の高位関係者は、「グリーンエバーがゴルフ場などに敷かれるようになると、ゴルフ場は環境汚染の主犯という社会的認識も変わるだろう」と語った。

韓国の芝草市場は年間約1000億ウォン規模だ。グリーンエバーでこの市場の20%を占める西洋芝の輸入代替効果を狙うというのが第一毛織の戦略だ。
  • 毎日経済_チョン・スンファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-18 17:59:21




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