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韓美薬品、R&Dへの投資が米リリー社への技術輸出につながった


  • 韓美薬品、R&Dへの投資が米リリー社への技術輸出につながった
韓美(ハンミ)薬品は2009年、業界2位に浮上した。5位圏をぐるぐるとめぐった会社としては、著しい成長だった。リベートが慣行だった時期に、営業力で完売した結果だった。成果は長くは続かなかった。翌年の2010年、会社創立37年めで130億ウォンの初の営業損失を記録した。周辺では「韓美薬品の危機」を語ったが、会社内部では「機会」という雰囲気が少なくなかった。政府のリベート規制に対抗し、研究開発(R&D)で成長しようとR&D投資を大きく増やしたところ、実績が急激に悪くなったせいだった。とは言え、業績悪化は続いた。ついに会社の内外で、R&D投資を調整して営業利益をあげることが優先だという話が出てきた。それでも黙々とR&Dの割合を高めた。昨年は1525億ウォンをR&Dに投資した。売上げ高との比で20%に達する規模だった。人々は舌を巻いた。創業者イム・ソンギ会長(75)の強力な意志と研究所長出身のイ・グァンスン代表(55)のあきらめない情熱があったから可能だった。

努力の結果が19日、国内製薬業界では史上最大の技術輸出として可視化した。世界の製薬会社である米リリー(Eli Lilly)社に6億9000万ドル(約7800億ウォン)での技術輸出という成果だった。グローバルな競争力を備えた最初のブロックバスター新薬誕生も期待される。韓美薬品はリリー社がこの製品を商業化した後、別途10%以上の販売ロイヤリティも受け取ることになる予定だ。

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  • < 韓美薬品R&D投資の現状 >

韓美薬品が開発した物質は「HM71224」で、われわれの体のBリンパ球の活性化信号に関連する酵素「BTK(Bruton's tyrosine kinase)」を選択的に抑制する、新概念の自己免疫疾患の標的治療剤だ。リウマチや関節炎のような免疫体系の外で発生する疾患で、革新的な治療薬になる見込みだ。韓美薬品は2010年、独自にHM71224候補物質を発掘した後、2012年に国内で前臨床を経てオランダでの第1相臨床試験を通じ、自己免疫疾患の分野で新たな治療剤としての可能性を確認した。この物質は特に、既存の注射剤の不便を少なくできる食べる形で開発されてさらに注目を集めている。自己免疫疾患の治療を目的として開発された関節リウマチ治療剤は、代表的にはファイザー(Pfizer)社の「エンブレル」、ヤンセン(Janssen Pharmaceutica)社の「レミケード」、アッヴィ社の「ヒュミラ」などの生物学的製剤が主流だ。これらは注射剤という欠点とともに、動物性タンパク質の成分阻害剤に反応を示さない患者が発生する問題がある。

韓美薬品とリリーは今後、リウマチ関節炎だけでなく全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus)、腎炎、鉄グレン症候群など、さまざまな疾患を対象にHM71224の開発を進め、適応症を拡大する計画だ。

イ・グァンスン代表は、「リリーとの開発協力を通じて、関連疾患に苦しむ患者に新たな治療の機会を提供できるだろう」と語った。
  • 毎日経済_イドンイン記者/キム・ミヨン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-19 18:15:08




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