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韓国スターバックス、「サイレンオーダー」で並ばずに注文


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サラリーマン一年生のキム・グァンウンさん(28)は最近、毎日のランチ前にスマートフォンアプリで会社の近くのスターバックスにコーヒー5杯を事前注文しておく。本人をはじめチームメンバーの先輩4人の、食後のコーヒーの用事を事前に準備するわけだ。

韓国で営業中の他のコーヒーショップとは異なり、スターバックスでは「振動ベル」をわたしてくれない。このことから、客は店員に注文した後は席に座って待つことができず、品を受け取るまで長く並ぶことが多い。しかしキムさんのように、店に寄る前に携帯電話のアプリで事前注文と決済をすべて済ませておけば、店頭ですぐにコーヒーを受け取ることができ、平均10~15分程度の時間が節約できる。キムさんは、「ぼくのようにコーヒーの用事が多い『未生』社員たちには、モバイル事前注文システムが非常に重宝だ」と語る。

このスマートフォンアプリサービスは、まさに昨年5月にスターバックスコリアが全世界の店舗の中で最初に開発した「サイレンオーダー」システムだ。「サイレン」はギリシャ神話に出てくる、上半身が女性で下半身が怪獣のような人物で、スターバックスのロゴにも入っているスターバックスの象徴だ。「サイレンオーダー」アプリの導入10ヶ月目の3月末現在、累積の受付件数は90万件を超えて、早ければ来月には100万件を突破するものと見られる。30日、スターバックスコリアのソ・ギュオク社会貢献チーム長は、「現在、国内740カ所の全店でサイレンオーダー・サービスを実施している」とし、「昨年12月に米スターバックス本社に逆輸出されて試験運用中であり、本社は年内に米国全域に拡大する案を推進している」と明らかにした。

サイレンオーダーの原理は簡単だ。携帯電話でスターバックスアプリをダウンロードした客は、サイレンオーダーをクリックして店と商品を選択し、決済までを事前に行う。その後、客が該当の店に足を踏み入れると、各店舗に設置された無線近距離通信機器がBluetoothをオンにしなくても自動的に動作する。客の携帯電話に「ご注文しますか」という文字が浮かんで、客が「はい」をタッチすると、列に並んでいる他の客よりも先に注文が通される。合法的な「割込み(?)」が可能となり、まっすぐデリバリーカウンターに向かえば良いわけだ。

スターバックスのハワード・シュルツ会長は、韓国のサイレンオーダー開発のニュースを聞いて、「素晴らしい(fantastic)」と歓迎したという裏話だ。サイレンオーダーは昨年12月から、米国西部のオレゴン州ポートランド店で「モバイルオーダー&ペイ」という名前で試験サービスされている。

今月にはアラスカ州やアイダホ州、ワシントン州などのアメリカ北西部内の他店舗にも拡大され、現在650ヶ所の店舗で運営されている。スターバックス本社は今年の年末までに、これを全国の店舗に正式に拡大する計画だ。スターバックスコリアの関係者は、「米国はスマートフォンの普及率が韓国よりも低く、米国のスターバックス1万2000カ所すべての店舗に拡大するまでにはもう少し時間がかかるだろう」とし、「しかし事実上、米国全域で韓国型モバイルサービスが逆輸入されることに意義がある」と語った。
  • 毎日経済_ソ・ジヌ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-03-30 17:50:34




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