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大宇造船海洋とポスコ、4年6ヶ月かけてLNG船用のマンガン鋼新素材を開発


2010年末、大宇造船海洋の液化石油ガス(LNG)推進船開発チームは、ポスコ新素材研究チームに会って「秘密の提案」を取り出した。今後、莫大な規模のLNG船市場が開かれるだろうから、摂氏マイナス163度の極低温で持ちこたえることができるガスタンクの新素材を共同開発しようということだった。

造船・鉄鋼景気が頂点を記録して下降する頃、ポスコと大宇造船海洋は「新技術開発だけが生きる道」という信念でひとつの船に乗った。ニッケル鋼やアルミニウム合金鋼で作っていたガスタンクを、入手しやすく安価な高マンガン鋼で作ってみようというものだった。高マンガン鋼の価格はニッケル鋼の3分の1、アルミニウム合金とステンレス鋼の半分に過ぎない。問題は新素材の耐久性と溶接技術だった。両社は粘り強く浦項(ポハン)と巨済島(コジェド)を行き来しながら、疲労試験をはじめとする物性テストを行った。マイナス163度の低温に耐えられるのか、どのくらいの薄さでガスをつつむことができるのか、数千回のテストが行われた。

高マンガン鋼に合わせて開発した溶接材料は、数十年のキャリアをもつ溶接工が実戦で改善させていった。今月に入って大宇造船海洋とポスコは、4年6ヶ月間を共同開発してきたとマンガン鋼が、LNG船ガスタンク素材としての安定性と効率性の面で十分だと結論を下した。大宇造船海洋は今年の後半、実物の8分の1サイズのモデルを製作した後、液化窒素を満たして極低温性能試験を最終的に実施する予定だ。

大宇造船海洋が昨年のようにLNG船を受注した場合、マンガン鋼新素材の開発に伴うコスト削減効果は7000億ウォンに達する見通しだ。昨年、全世界で64隻の大型LNG船が発注されたが、大宇造船海洋はこのうち35隻を占めた。ポスコも高マンガン鋼新素材の開発で、造船の業況悪化にも数兆ウォンの食い扶持を得た。そもそも造船会社と船主がともに参与し、「売り物になる技術」を開発した点から、権五俊(クォン・オジュン)ポスコ会長の強調するソリューションマーケティングの代表例としても挙げられる。
  • 毎日経済_チョン・ボムジュ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-05-20 17:31:16




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