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2018年には韓国で世界最高効率の発電所が稼働


  • 2018年には韓国で世界最高効率の発電所が稼働
  • < フランスのベルフォールに位置するGEの工場で従業員がガスタービン9HAを作っている [写真提供=GEコリア] >

2018年には韓国で世界最高効率の発電所が稼働する。この発電所が利用するガスタービンは、米国GE(ゼネラル・エレクトリック)の尖端モデル「Hクラス(HAガスタービン)」だ。 GSパワーは最近、安養熱併合発電所にGEの「7HA 02」ガスタービン2基を導入することを決定した。これにより人口90万人が利用できる電力を生産する予定だ。

HAガスタービンはソフトウェアや産業インターネット技術と結合するなど、現存する最高効率のガスタービンとしてあげられる。安養発電所に設置される7HAガスタービンは、複合発電モードで発電効率が62%に達する。一般的に、60%以上の効率は発電業界で「夢の効率」と呼ばれる。国内最高はもちろん、外部環境条件のみを最適化すれば世界最高水準になるものと期待される。スティーブ・ボルツGEパワー・ウォーター総括社長は、「効率の数値が1%ポイント増加するごとに、単一発電設備のライフサイクル中に6000万ドル(約720億ウォン)を削減できる」と明らかにした。

韓国はエネルギー輸入の割合が95%に達する、代表的なエネルギー輸入依存国だ。 2013年の韓国のエネルギー輸入額は約1700億ドル(約200兆ウォン)に達した。エネルギー効率が1%改善されるときに約15億ドル(約1兆8000億ウォン)を節約できるという計算ができる。比較的高価なLNGを燃料として使用する複合火力発電では、小さな違いによる効果は倍になる。

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  • < 全世界のGE「HAガスタービン」契約現況 >

GEが誇るHAガスタービンは、発電効率が理論上の最高値である67%に最も近い製品だ。一般的に、既存の火力発電効率は40%、複合発電は60%未満として知られている。

GEのHAシリーズは国別に採用している周波数に基づいて、9HA(50ヘルツ)01・02、7HA 01・02(60ヘルツ)の4種類のモデルに分かれる。最も大規模なモデルの9HA 02は、単独でのみ出力510メガワットを出す。重さも400トンに近い。 HAタービンの1機当たりの価格は400億~700億ウォン台だ。

HAガスタービンはチタン合金、熱遮蔽コーティング、空気冷却などの、尖端素材と工法および3Dプリンティングなどの尖端製造法を結合して、これまでのガスタービンに比べて容量と耐久性などが向上した。航空機用エンジンを製造するGEは、航空タービンに要求される機動性・耐久性・信頼性を向上させるための技術を、発電用タービンの製造にも接ぎ木してシナジー効果を出している。

GEはソフトウェアとIoT(モノのインターネット)や尖端センサー技術などを活用して、発電所とガスタービンから出る膨大な量のビッグデータを収集・分析し、これを米アトランタ所在のサービスセンターに伝送する。サービスセンターでは、全世界のGE製品が設置されたすべての発電所の運転状況をリアルタイムで追跡し観察・分析する。

GEコリアの関係者は、「ちょっと操作を中断しても壊滅的な損失につながる発電設備の故障などを未然に防止でき、運用を最適化できる」と説明した。また最新のガスタービンのソフトウェア制御技術を使用して、急激な燃料の組成変化など外部環境の変化にも安定して発電所を運営できる。HAガスタービンは環境に優しい点でも注目されている。一般的な火力発電所と比較したとき、HAガスタービンで運営されている複合火力発電所は二酸化炭素の排出量65%、二酸化硫黄と窒素酸化物の排出量を95%程度削減できることが知られている。
  • 毎日経済_イ・ホスン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-10-11 09:01:27




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