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汝矣島公園の約1.5倍の大きさ「サムスン電子ソウルR&Dキャンパス」

サムスン電子、SW・デザイン人材7000人配置 

  • 汝矣島公園の約1.5倍の大きさ「サムスン電子ソウルR&Dキャンパス」
ソウル市瑞草区(ソチョグ)の牛眠洞(ウミョンドン)ソンチョンマウル(城村マウル)。入り口に5メートルの高さで立つ村碑を過ぎるとまもなく、サムスン電子がソウルに初めて建てる研究開発(R&D)センターの「サムスン電子ソウルR&Dキャンパス」が現れる。最近訪れたここは地下5階~地上10階建ての建物5棟と、地下5階~地上8階建ての建物1棟の計6つの建物が、往復3車線の道路を挟んで左側と右側にそれぞれ3棟ずつ置かれている。ソウル市の竣工検査を終えたキャンパスは、新しい家族に合うために奔走する様子だった。建物ごとにサムスングループの系列会社であるセキュリティ会社エスワンの職員2~3人が立っており、ここに入居することになる部門の従業員は忙しく出入りしながらスペースの配置をどのようにするかどうかを協議していた。

2012年7月、ソウル市の汝矣島公園の約1.5倍の大きさの延べ面積33万平方メートル(約10万坪)規模で造成されたキャンパスは、1兆3000億ウォンが投入されて最近完成した。今月末から瑞草社屋と水原(スウォン)などに散らばっていたサムスン電子デザイン経営センター、ソフトウェアセンター、DMC研究所の役職員など約7000人がここに移転して勤務することになる。このR&Dセンターは「キャンパス」という名前にふさわしく建物を取りかこむ塀がなく、内部の建物もいくつか階層が互いに通じる開放的な構造だ。道路を挟んで離れた建物も、地下通路を通じてすべてつながっている。天井は仕上げ材を使用せずに、配管がそのまま見えるようにした。疎通する形態であるキャンパスは、世界最高のデザインコンサルティング会社である米国のアイディオ(IDEO)社のパロアルト本社からアイデアを得たとする。

現代カードMブランドをデザインしたところとしてわが国によく知られているアイディオ本社は、巨大な倉庫を連想させる1階建ての建物が広がっているが、建物のどこに行っても互いにつながっていることが特徴だ。このためにAチームのデザイナーが他の空間に移動するにはBチームの作業室を経過する。なんとトイレに行く時も同じだ。偶然出会ったデザイナーたちは短い時間だがブレーンストーミングをすることになり、これによって新しいアイデアを得られることがアイディオの業務方式だ。廊下でまたはオフィスの片隅で、従業員が快適に会話できるようにあちこちにテーブルと椅子、さらには柔らかいソファまでことごとく備えている。

現在、内部空間の配置が真っ最中のここもあちこちに休憩できる空間を作り、このようなブレーンストーミングが活発に行われるようにするという計画だ。そのために建物のすべて階層は階段を利用して移動することができ、建物の屋上や外部にも遊歩道などを造成している。

今月末の人材移動が完了すれば、サムスン電子は瑞草社屋で行ってきたデザイン戦略会議をここで開催する予定だ。毎年上・下半期に1回ずつ進められるこのイベントは、尹富根(ユン・ブグン)デザイン経営センター長兼消費者家電(CE)部門社長の主宰で、サムスン電子のセット事業を統括する各首長が集まる会議だ。デザイン戦略会議は2005年、李健煕(イ・ゴニ)サムスン電子会長がイタリア・ミラノで社長団会議を開き、「サムスン製品の設計・競争力は1.5流」だと強く叱責して始まった。

ソウルR&Dキャンパスに先立ち、サムスン電子は2013年6月に京畿道水原デジタルシティに「モバイル研究所(R5)」をオープンした。水原デジタルシティに5番目に入った総合研究施設であるR5は、これまでの事業場の中に散らばっていた携帯電話のR&D人材1万人などが入居して、次世代のモバイル機器の開発業務を行っている。

同年11月には水原事業場2団地にサムスン電子、サムスンSDIなどが参加する電子材料の研究団地がオープンした。また、昨年3月には京畿道華城市に地下5階~地上27階の延べ面積33万平方メートル(10万坪)規模の部品研究棟が建設され、サムスン電子DS部門に所属している研究者8000人が働いている。

サムスン電子の関係者は、「ソウルR&Dキャンパスは水原デジタルシティの5つの研究所と華城市の部品研究棟とともに、サムスン電子の核心R&Dの3つの軸のうちのひとつ」だとし、「デザインとソフトウェア競争力を総結集したソフトパワーの中心を作る」と覚悟を明らかにした。
  • 毎日経済_イ・スンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-10-10 09:08:00




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