トップ > 数字経済 > 企業 > 韓国1位の海運会社の韓進海運、6四半期連続で黒字行進

韓国1位の海運会社の韓進海運、6四半期連続で黒字行進

最悪の不況の中で黒字…韓進海運の力 

  • 韓国1位の海運会社の韓進海運、6四半期連続で黒字行進
  • < 6四半期連続で黒字を達成した韓進海運の秘訣 >

世界の海運社間の競争激化や業況不振などの影響で韓国の海運会社が苦戦を強いられているなか、韓国1位の海運会社の韓進海運(ハンジンヘウン)は6四半期連続で営業利益の黒字行進を続け、ターンアラウンドの兆しを見せている。 18日、業界によると韓進海運は第3四半期までに累計売上高46億6700万ドルと営業利益2億700万ドルを記録し、営業利益率は4.4%を達成した。

これは世界の船社と比べてもひけをとらない成績だ。同じ期間、世界1位の海運会社であるマースク(MAERSK)社とドイツ最大の船社ハパクロイド(Hapag-lloyd)のみが韓進海運より高い営業利益率を記録した。マースクとハパクロイドの営業利益率は、それぞれ8.5%(営業利益15億6900万ドル、売上高185億3500万ドル)と5.1%(営業利益3億7000万ドル、売上高72億1400万ドル)だった。韓進海運が収めた実績はシンガポールAPL(マイナス0.8%)や日本のMOL(マイナス2.1%)など、世界有数の海運会社がマイナス利益率を記録したことと比較しても著しい成果だ。また韓国のライバルである現代商船は、今年の第3四半期までに売上高29億1700万ドルと営業損益7000万ドルで、営業利益率はマイナス2.4%にとどまった。

韓進海運は昨年営業利益821億ウォンを記録して、2011年から続いた赤字の沼から抜け出して4年ぶりに黒字転換し、昨年の第2四半期以降は継続して黒字を続けている。韓進海運が難しい業況もかかわらず6四半期連続で営業利益行進を続けてきた原動力は、何よりも金のない事業から果敢に撤退したことにある。 2013年12月に赴任した石泰寿(ソク・テス)社長の陣頭指揮の下、韓進海運は昨年4月に12年間維持してきた大西洋(NTA)路線から思い切って撤退した。 NTA路線は2000年代半ばから代表的な低収益路線に選ばれてきたが、協力海運会社と荷主(取引先)との関係、投入された船を別の場所に向ける経営上の問題など、さまざまな利害関係が入り混じった状況だった。韓進海運の関係者は、「NTA路線は長年にわたって撤収しなければならないという合意があったが、利害関係が入り混じっており、ぐずぐずとのばされたことは事実」だとし、「これ以上遅らせてはならないという経営陣の判断に基づいて、撤退することにして1ヵ月あまりで処理した」と強調した。

  • 韓国1位の海運会社の韓進海運、6四半期連続で黒字行進
  • < 韓進海運の営業利益 >

NTA路線の撤退に成功すると、勇気を得た韓進海運は収益の低調な9路線を追加でたたみ、アジア域内の路線の船舶の規模も縮小して効率を高めた。

頭痛の種路線からの撤退で、新しい道も見えた。 10路線に投入された船舶を見通しの明るい路線に果敢に投入し、再跳躍の足場を用意した。太平洋航路の成長に応じて、米国東・西ルートを追加新設し、貨物取扱量の増加予想地域である中東路線は、投入船舶の規模を5500TEU級から6500TEU級に拡大した。

韓進海運の関係者は、「大型船が路線に投入されて、輸入不均衡が深刻化すると思われる欧州路線を諦めた」とし「比較的安定した市況を形成すると予想される米州・アジア路線の比重を拡大した」と説明した。この過程で不要な船も売却することができた。費用数百億ウォンが毎年無駄になっている非経済的な社船10隻を売却して1000億ウォン程度を確保し、傭船満了船舶10隻ほどを全て船主側に返却して船代の効率化を実現した。

内部的にも骨を削る構造調整を断行した。

金融監督院の公示によると、9月末時点で韓進海運の従業員数は1491人だ。これは昨年末(1661人)に比べて170人(マイナス10.2%)減少した数だ。韓進海運のこのような努力は、昨年の第2四半期から今年の第3四半期まで、6四半期連続で黒字がつながるようにした。

韓進海運の関係者は、「今年の第4四半期にも米国景気の成長持続とヨーロッパの量的緩和拡大の期待で物流の回復が見込まれる」とし、「船社の市場安定化の努力が加わり、収益性は改善されるものと見られる」と明らかにした。
  • 毎日経済_ユン・ジノ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-11-18 22:14:58




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア