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CES 2016は歴代最大の「スマートカーの競演場」に


  • CES 2016は歴代最大の「スマートカーの競演場」に
  • < CESで毎年増える車の展示面積 / CES2016で競いを繰り広げる韓国メーカー >

毎年1月初めに開かれる世界最大の家電博覧会「CES/Consumer Electronics Show」はサムスン・LG電子、現代自動車などの国内電子・自動車業界をはじめとする、全世界の関連企業が参加する「スマートカー」の角逐の場となる見込みだ。

サムスン電子は最近、車両電子・電気部品事業に進出すると宣言するなど、ITと自動車の融合ブームがわきおこって、CESの重心が「スマートカー」に向かって移動する局面だ。

14日、業界によると来月5日から米ラスベガスで開催されるCESに「コネクテッドカー(Connected car/ネットワーク接続が可能な自動車)」陣営の企業が大挙参加して、最高経営責任者らが直接乗り出して交流活動を行うと伝えられた。

CESを主催する米国の消費者技術協会(CTA/Consumer Technology Association)は最近、ホームページを通じてフォルクスワーゲン社乗用車部門のヘルベルト・ディース最高経営責任者(CEO)とGMのメアリー・バーラCEOがそれぞれ来月5日と6日、米ラスベガスラスベガスで開催される「CES 2016」で基調講演を行うと明らかにした。家電展示会であるCES 2016の5つの基調講演のうち、2つを自動車メーカーCEOの取り分に割り当てたわけだ。

フォルクスワーゲンは「電気移動手段(electric mobility)の新しい時代」をテーマに基調講演を行う一方で、この場で電気自動車のコンセプトカーを公開する予定だ。 GMもやはり「個人型移動手段(personal mobility)」というテーマで講演し、次世代の「ボルト」を披露する計画だ。

展示面積で計算すれば、CES 2016は歴代最大の「スマートカーの競演場」になる見込みだ。CTAによると、完成車・自動車部品メーカーの展示面積は20万平方フィート(1万8581平方メートル)で、これまでで最大記録だった昨年よりも約20%増加した。 CES 2016に参加しているグローバル自動車メーカーはアウディ、BMW、フォード、GM、現代自動車など9つの会社だ。車両部品メーカーではボッシュ、デンソー、コンチネンタルなど115社が参加する。 2012年に完成車メーカーが初めてCESに参加した後、全体の参加企業のうちで自動車の割合が年々増えている。

特に韓国のスマートカー関連企業が最も積極的に参加して、事業活動を行う予定だ。

10年以上も前から車両部品事業に力を入れているLG電子は、この分野のCEOらと相次いで接触するものと見られる。 LG電子はテレマティクス(自動車無線通信装置)でシェア世界1位を維持している。また、GMの次世代EVカー「シボレーボルトEV」に駆動モータなどの核心的部品11種を一度に供給することにするなど、技術力を認められている。

最近、車両電気・電子部品事業に進出すると宣言したサムスン電子も、買収・合併対象部品メーカーをはじめとする、業界最高レベルの人士らとプライベートミーティングを行う可能性が高い。これに関連して、サムスン電子の社長級人士が今回のCESに相当数参加すると伝えられた。現代・起亜自動車は「ソウル」自律走行電気自動車を、今回のイベント時に公開する予定だ。現代モービスは国内部品メーカーとして最初にCESに参加する。

国内外の電子・自動車メーカーがCESに集まる理由は、ITと自動車が融合する最近の業界動向と地理的な利点のためだ。まず、自動車の電装部品が占める割合が増えて関連技術が発展した。 「フォルクスワーゲン排出ガス操作事件」が全世界を強打して、環境にやさしいスマートカーへの関心が非常に高まった。サムスン電子もこの分野に加わって、国内外のスマートカーメーカー間の合従連衡が加速する見込みだ。

また、世界5大モーターショーの一つである米デトロイトモーターショーが一週間の時間差を置いて行われる。自動車会社と電子業界のCEOがCESに寄って、さらにモーターショーにまで参加できるという点もCESの「スマートカー」ブームの造成に寄与したと分析される。 CESは競合他社の動向をチェックして、相手の会社の最高幹部に直接会うことができる絶好の機会だという話だ。実際、CESに参加している企業はほとんど別途の会議スペースを確保しており、イベント期間にパートナー企業の最高経営陣と頻繁にプライベートミーティングを行う予定だ。業界関係者は、「企業間取引(B2B)が主流であるスマートカー市場では、取引先とのスキンシップを増やし、信頼を確保することが非常に重要」だとし、「特に市場が成熟する前に各種の標準・技術・規制が作られることから、電子メーカーでも自動車企業でも、相手と協力することが非常に重要だ」と語った。

米国消費者技術協会は、このような業界の動向を積極的に活用している。 CTAは、スマートカーをテーマに討論会も開く。ここではアンソニー・フォックス米国運輸省長官、スマートフォンAP(頭脳)を主に作る半導体メーカーのクアルコム社のスティーブ・モレンコフCEO、世界的な部品メーカーのロバート・ボッシュのフォルクマル・デナーCEOなどが出席する。

今回のCESに参加する国内メーカーの関係者は、「今回の展示会は基本的な家電製品に加え、将来の収益源となるスマートカー業界で有利な立場を占領するための暗中模索がさらに激しく展開することになりそうだ」と予想した。
  • 毎日経済_イ・ギチャン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-12-14 19:41:47




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