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長引く不況、PB商品・低価格コーヒー・DIY族が増える

ブランドよりも価格…不況が変えた消費 

  • 長引く不況、PB商品・低価格コーヒー・DIY族が増える
  • < 14日、ソウル中区の会賢洞南大門市場に位置した洋品店で、客が3着5000ウォンのレギンスを選んでいる。 [イ・チュンウ記者] >

ソウル市中区会賢洞の韓国銀行の向かいにある洋品店の前には、「レギンス3枚で5000ウォン」という標識が付けられている。不況を打開するための苦肉の策だ。この店を運営しているパク・ホソク社長(仮名・44)は、「3日前まではレギンス4枚を1万ウォンで売ったが、在庫が多く積み重なり、3着5000ウォンに価格を大幅に引き下げた」と語る。

価格を下げるや否や服を購入する客は増えたが、売上げは大幅には増えないという。最も安いものだけを探すお客さんたちだからだ。店頭で出会ったサラリーマンのキム・ヒョンジさん(26)は、「いつもはレギンス一枚6000ウォンで購入したけど、ここの価格はすごく安くて品を買った」とし「最近、買い物をするときは安価なものの中でも、品質とデザインが大幅に落ちないものをさがす」と語った。

不況の大きな陰が消費の地形図を変えている。一銭でも安い商品を求める消費者が増えて「価格破壊」現象が加速し、「カソンビ(価性比/価格性能比)」の高い商品で勝負を欠けようとする店が増えているのだ。スターバックスに対抗する1500ウォンのコーヒー、ブランドを消して大型マートで販売されるPB商品、5000ウォンの靴や衣類、生活必需品を1000ウォンで販売するダイソーのような店が代表的な例だ。一部ではこのような「低価ブーム」がデフレの前兆ではないかという指摘まで出ている。

▶ ショッピング「10万ウォン以下」の実利型

15日にGSショップ、CJオーショッピング、現代ホームショッピング、ロッテホームショッピング、NSホームショッピングなどの主要ショッピングチャンネルが一斉に発表した「2015年ホームショッピングヒット商品」のリストを見ても、消費者の不況型消費は如実に表れている。 10万ウォン以下の低廉でありながら構成がゆったりした「セット商品」を中心に購入が行われた。 GSショップでは販売上位の10品目のうち、5品目が10万ウォン以下の低価格商品だった。

CJオーショッピングも上位10品目の平均単価は、前年(10万7000ウォン)に比べて2万ウォン近くすとんと落ちた8万9000ウォンを記録した。製品別の単価だけを調べても、10品目のうち8品目が10万ウォン未満だった。一番売れている商品の「ジオソンジオ(ZIO SONG ZIO)」のサマーTシャツは、7万9900ウォンでTシャツ8種を購入することができる。

ロッテホームショッピングで1位の販売品目の「アジオ・ステファニー(agioe STEFANI)」カーディガンは6万9000ウォンで3着1組、現代ホームショッピング1位の商品の「マグアンドローガン(MAG&LOGAN)Tシャツは6着6万9900ウォンで販売している。 NSホームショッピング販売1位の商品である「オズペット(O'petto)」シューズは価格が3万ウォン台に過ぎない。

  • 長引く不況、PB商品・低価格コーヒー・DIY族が増える
  • < 今年の大型マートPB販売指数 / 低くなるショッピング上位商品の平均単価 >

▶ ノーブランドの大型マートPBが強勢

これまでは買い物に行くたびにメーカーを入念に見ていた消費者も、長い不況の前では「価格」を最優先に問う消費性向を見せている。 イーマート、ホームプラス、ロッテマートなど主要流通企業によると、全体の売上でPB商品が占める売上高はすべて20%を上回る。 2006年の流通業界でのPBの割合は7%台に過ぎなかった。

イーマートで今年4月に発表した「ノーブランド」シリーズは、もともとからブランドをなくして価格と品質のみで勝負するという代表的な「不況型」商品だ。ノーブランドのポテトチップは、競合製品に比べて半額で市場に出てきてから売上は急成長し、6月末の発売以来一ヶ月めでポテトチップス1位にのぼった。

ホームプラスはPB全体の売上げの割合は28.4%で、大型マートの中で最もPBの売上げ構成が高い。ホームプラスで最も売れている牛乳は、延世大牛乳と手を組んで出した「ホームプラス良い商品1A牛乳」(1リットル)と集計された。

▶ 1500ウォンぽっきりの低コストコーヒーが浮上

数年前まで「食事代よりも高価なコーヒー」を食後に飲むことが日常の中のちょっとした贅沢とされていたが、最近では3000ウォンを越えるコーヒーを飲む者は「バカ」になる時代になった。 2000ウォン台の低価格コーヒーを売るイデヤに続き、1000ウォン台のアメリカーノ、900ウォンのコーヒーなどの低価格コーヒー専門店がオープンしたからだ。

最近、1500ウォンのアメリカーノを販売するなど「低コストコーヒー」の流行をリードしているところは「ペクタバン(PAIK'S COFFE)」だ。ペクタバンは2006年に初めてオープンしたが、最近は不況という社会的な風に乗って全国に店舗を300店に増やすなど、大きな人気を集めている。

▶ 生計型DIY族が増え

去る7月、オンラインショッピングモール「11番街」では、たった9万9000ウォンのノートパソコンが販売されて人気を集めた。このノートパソコンはメモリとSSDなどの、ノートパソコンの必須の部品を「わざわざ」はずし、個人がすでに持っている古いPC部品をリサイクルして使うようにした。

このように、長期不況が持続することから「不況型・生計型」DIY族が増えている。彼らはノートパソコンを直接組み立てて使うだけでなく、スマートフォンを直接修理し、あげくには車のタイヤまで直接取り替える。11番街によれば、小型ドライバー、ピンセット、ネジで構成された「スマートフォン修理キット」は、毎月約50%ずつ販売量が増えて常勝を疾走している。

LCD液晶やホームボタンなどの故障した部品と一緒にスマートフォンの修理キットを購入すると、修理技術者の人件費を負担せずに1万ウォン内外のコストで携帯電話に手を加えることができる。不況型DIY族が増えて、これに合わせたサービスも増えている。オンラインで車のバッテリーを購入すると廃棄バッテリーを回収したり、スパナなどの交換時に必要な工具を無料で貸し出してくれることもある。モノが大きくて処置に困る廃タイヤも無料で回収していく。

イーマートのチェ・フナク マーケティングチーム長は、「完成品を購入していたこれまでの消費者とは異なり、最近ではDIY型製品を購入することが一つの消費トレンドとして定着している」とし、「相対的に家計負担を下げる効果があるだけでなく、個人の個性も反映することができ、流通業界は様々な領域で消費者の参加が可能な製品を開発して出荷することになるだろう」と語った。
  • 毎日経済_ソン・イルソン記者/イ・セボム記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-12-14 19:28:37




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