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サムスン電子、新兵器「バイオプロセッサ」で来年も市場をリード

来年、世界制覇するサムスン半導体の新兵器 

  • サムスン電子、新兵器「バイオプロセッサ」で来年も市場をリード
  • < ここ3年間の総合半導体メーカーのシェア >

サムスン電子のDS(半導体および部品)部門は、来年も市場をリードしていくために新兵器を準備している。

サムスン電子は対内外の輸出環境が悪化した中で、今年初めて半導体の売上高400億ドルを突破するなど、目に見える実績を示してきた。 DS部門はこのために、22日から二日間京畿道の器興・華城キャンパスで権五鉉(クォン・オヒョン)副会長の主宰で戦略会議を開き、「リーディングカンパニー」に向けた方策を模索する。

20日、サムスン電子によると2016年のサムスン電子DS部門のグローバル市場戦略は、△プロセス・技術効率化を通じたコスト削減、△高性能・高級製品の開発、△顧客が希望する製品のタイムリーな供給、△米国・中国地域の新しい取引先確保などであることが分かった。物量のほとんどはB2B(企業間取引)であるだけに、顧客には大量・安価で高品質の製品を適時に出荷し、リード事業者としての地位を固めという計算だ。

今年、他業界や事業部門が苦戦を免れなかったなかで、メモリを中心としたサムスン電子のDS部門だけが「スンスンチャング(乗勝長躯)」してきた。市場調査機関のIHSによると、サムスン電子は2015年の世界半導体市場で売上高407億ドルを上げると予想される。これは1977年の韓国全体の国内総生産(GDP)よりも多いレベルだ。サムスンは今年、総合半導体1位の事業者である「インテル」にも迫った。

一番目立つサムスンの新兵器は、李在鎔(イ・ジェヨン)副会長の全面的な支持の下、来年の第1四半期の商用化を目指して準備している「バイオプロセッサ(Bio-Processor)」だ。体温と心拍数や感情の状態など、様々な生体信号を一つの半導体チップで監視できる尖端部品だ。サムスン電子だけでなく、外部の取引先にも販売する予定だ。

サムスンが独自開発し、最近量産に突入したスマートフォンのアプリケーションプロセッサ(AP)「Exynos(エクシノス)8オクタ」は来年、DS部門の火力を倍にする戦略兵器だ。 APは人間で言えば脳に該当するもので、演算などを担うスマートフォンの核心部品だ。市場調査機関のDRAMエクスチェンジ(DRAMeXchange)によると、既存の製品をはじめとして、エクシノスは2015年末までに5000万個も売れた。サムスンは自社のスマートフォンにエクシノスを使用する比重を高める一方で、米国の半導体企業「クアルコム」などの製品を使用する各顧客社にこの製品を積極的にアピールし、販売量を増やす計画だと伝えられた。

保存・記憶などを担うメモリ半導体の場合、サムスン電子は自他共に認める世界1位の企業だ。特にDRAMは1993年以来、20年以上も1位を逃さずにいる。サムスン電子はこのような神話を来年も継続できるように、さまざまなプロセス・技術の開発に拍車をかけている。

部品業界によると、サムスン電子は来年上半期に18ナノメートル(10億分の1メートル)プロセスを適用したDRAM(Dynamic Random Access Memory/一時記憶装置)を世界に先駆けて量産する見込みだ。これは業界予想よりも6ヶ月以上前倒ししたものだ。

回路と回路の間の幅が小さくなるほどチップサイズを減らすことができるし、コスト競争力や電力効率などが高くなるが、いくつか技術的な問題が生じる。サムスン電子は昨年、世界初の20ナノメートルDRAMを量産したことに続き、10ナノメートル台に進入することにより、マイクロプロセスの限界を突破したという意味も持つ。

このほかサムスン電子は、NAND型フラッシュメモリなどの性能や容量などを画期的に改善したメモリ製品を、来年初めから続々と発売するものと見られる。サムスン電子の関係者は、「技術開発・量産・販路開拓などすべての部門に全力投球し、圧倒的なリード事業者の地位を維持するつもりだ」と語った。
  • 毎日経済_イ・ギチャン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-12-22 08:50:14




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