トップ > 数字経済 > 企業 > ボイラーのキョンドンナビエン、ロシア市場で年間11万台以上を売る
ロシアの首都モスクワの中心、赤の広場のクレムリン宮殿から車に乗って南西に、キエフスキー高速道路に乗って1時間30分ほど走った。多国籍物流会社のセントス社が運営する、青い建物のクレクシノ物流パークがはっきりとしてきた。 2万2000平方メートルのサッカー場4面サイズの物流団地には、国内ボイラー企業のキョンドンナビエンが6000平方メートル以上を利用して、最大流通量を備えている。 6~7階に積まれたボイラーだけで約3万台。ロシア全域と近隣のいくつかの独立国家共同体（CIS）に供給するために、国内でロシア規格に合わせて輸出したローカライズ製品だ。
キョンドンナビエンはロシア市場で年間11万台以上、500億ウォン台の販売額（2015年推定値）を誇り、毎年10％以上の高い成長を続けている。特に壁掛け型ボイラー部門で2008年にロシア市場に本格的に進出し、4年めの2011年からは独ボッシュやバイラント、英バークなどの地域最古参だった欧州メーカーを抜いて市場1位を固守している。
キョンドンナビエン・ロシア法人のキム・テクヒョン法人長（NAVIEN RUS）は、「欧州ブランドだけを好んだ現地のディーラーと設置業者がキョンドンナビエンに転じている」とし、「積極的な現地化戦略で、氷点下40度にもびくともしないボイラーを作ってロシアから大きく愛されている」と説明した。
キョンドンナビエンの成功の秘訣は二つに大別される。現地に最適化した製品の開発と、最高のアフターサービス（AS）網の構築だ。まず、キョンドンナビエンはロシアに2008年に本格進出する3年あまり前から、ロシア向けの製品開発に没頭した。特にロシアの立ち遅れたガス・電気の供給状況に注目した。ロシアのガス・電気設備は100年以上前から設置されていたが、厳しい寒さでガス圧と電圧が頻繁に下がり、停電が頻発して動力源が不安定だった。例えばマイナス40度の酷寒が発生した場合、既存の200ミリのガス圧は100ミリに、230Vの電圧も200V以下に落ちて変動が激しかった。
ヨーロッパ系メーカーのほとんどは5~10％の変動値まで耐えることができるボイラーを製造・販売したことで、冬場の故障が多かった。キョンドンナビエンは破格の50ミリガス圧（変動値80％）、150Vの電圧にもびくともしない技術を開発・適用した。
実際、市場は急速にキョンドンナビエンに注目した。 2009年1月の進出半年めに、ロシアには氷点下40度を下回る極寒が見舞われ、競合他社のボイラーが故障を起こすなかで、キョンドンナビエンの製品は円滑な暖房と給湯を提供した。キム法人長は「初年度すぐに6万台以上を販売し、2011年から10万台以上に人気が高まり、4年めで市場1位になった」とした。
300を超えるASセンターも強みだ。ロシアは世界で最も大きな国で、国土面積は韓国の170倍を超える。サービスセンターへのアクセシビリティと部品供給システムが円滑でなければ、事実上は修理までむなしい月日を送るわけだ。
キム法人長は「進出前からすでに180ヶ所以上の地域サービスセンターと豊富な部品を用意して発売し、即時サービスを実施した」とし、「製品の設置写真を撮って個々のボイラー履歴を管理し、必要な部品をタイムリーに供給しつつ迅速に修理して、莫大な流通コストも削減することができた」とした。
今年、キョンドンナビエンはサービスセンターを400ヶ所に増やし、地元業界初のコールセンターを開設するなど、AS網をさらに強化する方針だ。キョンドンナビエンはロシアを筆頭に、カザフスタン、ベラルーシ、ウクライナなどのCIS諸国（11カ国）の攻略にも拍車をかける計画だ。キム法人長は「ロシア市場はCIS諸国と東欧の象徴的な市場で、モスクワ1位の製品はこれらの国でも高い評価を見せる」とし、「ロシアを基盤に現在、年間5万台レベルのCIS諸国にも積極的なマーケティングに乗り出すつもり」だと説明した。
ヤン・ソク駐ロ韓国経済人連合会長（ロッテロシア代表）は、「キョンドンナビエンは最近、ロシアの経済危機でも毎年成長し、市場1位に上がった」とし。「危機の中にもチャンスがあるだけに、国内企業の積極的なロシア投資が必要だ」とした。
ボイラーのキョンドンナビエン、ロシア市場で年間11万台以上を売る
マイナス40度くらいは…「キョンドンボイラー」ロシア掌握
< ロシアモスクワ南のクレクシノのキョンドンナビエン物流センターでボイラー出荷作業が進められている >
キョンドンナビエンはロシア市場で年間11万台以上、500億ウォン台の販売額（2015年推定値）を誇り、毎年10％以上の高い成長を続けている。特に壁掛け型ボイラー部門で2008年にロシア市場に本格的に進出し、4年めの2011年からは独ボッシュやバイラント、英バークなどの地域最古参だった欧州メーカーを抜いて市場1位を固守している。
キョンドンナビエン・ロシア法人のキム・テクヒョン法人長（NAVIEN RUS）は、「欧州ブランドだけを好んだ現地のディーラーと設置業者がキョンドンナビエンに転じている」とし、「積極的な現地化戦略で、氷点下40度にもびくともしないボイラーを作ってロシアから大きく愛されている」と説明した。
キョンドンナビエンの成功の秘訣は二つに大別される。現地に最適化した製品の開発と、最高のアフターサービス（AS）網の構築だ。まず、キョンドンナビエンはロシアに2008年に本格進出する3年あまり前から、ロシア向けの製品開発に没頭した。特にロシアの立ち遅れたガス・電気の供給状況に注目した。ロシアのガス・電気設備は100年以上前から設置されていたが、厳しい寒さでガス圧と電圧が頻繁に下がり、停電が頻発して動力源が不安定だった。例えばマイナス40度の酷寒が発生した場合、既存の200ミリのガス圧は100ミリに、230Vの電圧も200V以下に落ちて変動が激しかった。
ヨーロッパ系メーカーのほとんどは5~10％の変動値まで耐えることができるボイラーを製造・販売したことで、冬場の故障が多かった。キョンドンナビエンは破格の50ミリガス圧（変動値80％）、150Vの電圧にもびくともしない技術を開発・適用した。
実際、市場は急速にキョンドンナビエンに注目した。 2009年1月の進出半年めに、ロシアには氷点下40度を下回る極寒が見舞われ、競合他社のボイラーが故障を起こすなかで、キョンドンナビエンの製品は円滑な暖房と給湯を提供した。キム法人長は「初年度すぐに6万台以上を販売し、2011年から10万台以上に人気が高まり、4年めで市場1位になった」とした。
300を超えるASセンターも強みだ。ロシアは世界で最も大きな国で、国土面積は韓国の170倍を超える。サービスセンターへのアクセシビリティと部品供給システムが円滑でなければ、事実上は修理までむなしい月日を送るわけだ。
キム法人長は「進出前からすでに180ヶ所以上の地域サービスセンターと豊富な部品を用意して発売し、即時サービスを実施した」とし、「製品の設置写真を撮って個々のボイラー履歴を管理し、必要な部品をタイムリーに供給しつつ迅速に修理して、莫大な流通コストも削減することができた」とした。
今年、キョンドンナビエンはサービスセンターを400ヶ所に増やし、地元業界初のコールセンターを開設するなど、AS網をさらに強化する方針だ。キョンドンナビエンはロシアを筆頭に、カザフスタン、ベラルーシ、ウクライナなどのCIS諸国（11カ国）の攻略にも拍車をかける計画だ。キム法人長は「ロシア市場はCIS諸国と東欧の象徴的な市場で、モスクワ1位の製品はこれらの国でも高い評価を見せる」とし、「ロシアを基盤に現在、年間5万台レベルのCIS諸国にも積極的なマーケティングに乗り出すつもり」だと説明した。
ヤン・ソク駐ロ韓国経済人連合会長（ロッテロシア代表）は、「キョンドンナビエンは最近、ロシアの経済危機でも毎年成長し、市場1位に上がった」とし。「危機の中にもチャンスがあるだけに、国内企業の積極的なロシア投資が必要だ」とした。
- 毎日経済_モスクワ＝チョン・ウンテ記者 | (C) mk.co.kr
- 入力 2016-01-28 19:45:54
