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ロッテグループ会長、イラン進出を陣頭指揮…ホテル買収など推進

素早いシン・ドンビン「イラン上陸作戦」 

  • ロッテグループ会長、イラン進出を陣頭指揮…ホテル買収など推進
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イランの経済「かんぬき」が解除されるやいなや、ロッテグループの動きが忙しくなっている。イランの首都テヘラン地域に位置するホテルの買収を推進するなど、本格的なイラン進出を準備しているわけだ。特に辛東彬(シン・ドンビン)ロッテグループ会長が直接、グループ全体を率いるかたちでイラン進出を陣頭指揮しており、近いうちに目に見える成果が出てくると予想している。

ロッテグループの高位関係者は29日、「シン・ドンビン会長が昨年末、イラン市場を注意深く見てみろ指示して以後、イラン市場進出のために多角的に検討している」とし、「ホテル・食品・石油化学などの、多様な分野での新たな機会を探してみるわけ」だと語った。この延長線で、昨年末にロッテグループの買収・合併を総括する幹部が、買収する物件を探すために直接イランを訪問したことも分かった。

ロッテグループがイランに大きな関心を示すのは、今後の新しい成長動力になりうるという判断からだ。国際通貨基金(IMF)によると、イランの国内総生産(GDP)を基準にした経済規模は2014年に4041億ドル程度で、サウジアラビア(7525億ドル)に次いで中東2位の経済大国だ。天然ガスと原油埋蔵量がそれぞれ世界2位と4位に達する資源大国でもある。

ロッテグループのイラン進出は、大きく3つのトラックで進む見通しだ。まず、ロッテが一番関心を持っている分野の一つがホテルと複合ショッピングモールだ。米国のイラン経済制裁が解除されると、イランを訪れる外国人の数が大幅に増加し、ホテルの需要が増えて内需市場も大きくなるという判断からだ。

ロッテの関係者は、「イランの首都テヘランにあるホテルは稼働率が良いので物件が多くなく、価格帯も高いほうだ」とし、「適正価格で買収するほどのホテルがあるか、現地ネットワークを介して市場を打診している」と語った。

ホテルの買収が容易でない場合は、ホテルとともに複合ショッピングモールを直接建設する案も、中・長期の課題の一つとして検討されている。とは言え、これには莫大な投資が必要なことから、慎重に接近しなければならないというのがロッテグループ側の立場だ。

ロッテグループのイラン進出のもう一つの軸は食品だ。昨年の時点で、ロッテ製菓のイラン輸出額は300万ドルに達する。ロッテ製菓の関係者は、「イラン制裁が解除されると関税などの問題が解決され、輸出が大幅に増加するものと期待している」とした。ロッテグループは一歩進んで、現地の食品会社を買収する案も慎重に検討していると伝えられた。

最後は石油化学部門だ。昨年、サムスン化学系列会社の買収によって体を大きくしたロッテグループの化学部門は、将来の成長のためにさまざまな機会を模索している。この文脈では、石油や天然ガスなどの資源が豊富なイランは機会の土地だ。ロッテグループの関係者は、「グループの立場から見れば、イランと関連して最も魅力的な部門は石油化学」だとし、「グループ全体のレベルで大きな決定を行う必要があり、具体的な動きが出るまでには時間がかかるだろう」と付け加えた。
  • 毎日経済_ソン・イルソン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-01-29 17:38:55




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