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サムスン電子、地域別カスタマイズ戦略で市場拡大乗り出す

サムスンの新戦略「趣向直撃」 

  • サムスン電子、地域別カスタマイズ戦略で市場拡大乗り出す
△11日(現地時間)、モナコで行われたサムスン電子の大陸別戦略製品紹介イベントの「サムスンヨーロッパフォーラム」で、観覧客たちが「SUHD テレビ」を見ている。

出荷1年になる今月初め、全世界で150万台が販売されたサムスン電子のアクティブウォッシュ洗濯機は、サムスン電子インド法人がアイデアを出した。洗濯機に服を入れる前に、習慣で下洗いをするインドの消費者のために、全自動洗濯機の上部に直接手洗濯をできるように洗濯板を取り付けたわけだ。この製品はインドで爆発的な人気を呼ぶやいなや、サムスン電子はこれをグローバル市場に合わせて大容量化して再出荷し、これは20秒に1台ずつ販売される大ヒット作につながった。

サムスン電子テレビにはサッカーが好きな中南米の消費者のために、サッカースタジアムの躍動感を引き立たせる「サッカーモード」がある。この機能は、カナダでは「アイスホッケーモード」で、豪州とニュージーランドは「ラグビーモード」、インドでは「クリケットモード」に変わる。国ごとに好きなスポーツに合わせて競技場の色味を生かし、スタンドの反応をマルチサラウンド音響で伝達するわけだ。

世界的な景気萎縮の中で、サムスン電子は地域別のカスタマイズ戦略を通じて市場拡大に乗り出している。現地の消費者の趣向を取り入れた製品は売上げの拡大に寄与するだけでなく、外国企業ではなく「私たちの企業」という認識も植えるという分析だ。

これを可能にする動力の一つが、世界のあちこちに設置したサムスン電子の「ライフスタイル研究所(Lifestyle Research Lab/LRL)」だ。 2007年に米国に初めてLRLは現在、英国・中国・インドなど計7カ所に拡大され、地球全体の生活文化や環境などを研究している。サムスン電子の関係者は、「パーティー文化が日常化した中南米の消費者のために、テレビからエキサイティングな音楽が出てくるパーティーモードや、野菜を多く消費する西南アジア地域の人々のために、必要に応じて冷凍室を冷蔵室に切り替えることができるようにしたアイデアは、現地の生活を知らずには不可能だろう」と説明した。

2009年にはじまって8回目を迎えるサムスン電子独自の地域マーケティングイベントである「サムスンフォーラム」も、カスタマイズ製品開発の主役だ。今年は今月から3月初めまでに約一ヶ月間の日程で、マレーシア、モナコ、ポルトガル、中国などの4カ所で8つの地域フォーラムが開催される。

サムスン電子は、サムスンフォーラムに主要な販売パートナーとメディアを招待して製品を宣伝し、パートナー社が展示スペースを構成する多様なアイデアを提示する。また、サムスン電子はパートナー社との様々なミーティングを介して、その地域に出荷する商品の最終版を最後に変更する良い機会も持つことになる。

サムスン電子の関係者は、「現地パートナーが該当の地域の消費者の選好を最も正確に知っているので、今年だけでなく2~3年後に出荷される製品のアイデアまで得る」と説明した。

サムスン電子は去る1日の東南アジアフォーラムに続き、11~12日の二日間はモナコの国際会議センターである「グリマルディ・フォーラム」で、ヨーロッパの主要なパートナー社とメディアなど約1000人が参加した中で欧州フォーラムを開催した。

サムスン電子はこの日、テレビ画面が曲がったカーブド型12モデルを含む計19モデルで構成されたヨーロッパ向けのSUHDテレビを公開した。

画面サイズも43型から98型まで、多様に構成した。特に北欧地域で人気のホワイトカラーのテレビ製品を二種類、一緒に公開して注目を集めた。

イギリス最大の家電流通店であるディクソンのギャレット・バート購買責任者は、「カーブド型でベゼル(テレビ枠)のほとんどないサムスン電子の60型テレビは、これまでの40型テレビと占めるスペースが同じ」だとし、「リビングルームが狭いイギリスでも、サムスンの大画面テレビの購入が増えたのはこのためだ」と説明した。サムスン電子はスリムな冷蔵庫を好むヨーロッパの消費者のために、CESで公開した4ドアフレンチ冷蔵庫タイプだけでなく、上冷蔵下冷凍方式のファミリーハブ冷蔵庫も公開した。
  • 毎日経済_イ・スンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-02-12 15:52:21




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