トップ > 数字経済 > 企業 > サムスン電子、第1四半期の営業利益6兆にせまる…ギャラクシーS7の販売好調

サムスン電子、第1四半期の営業利益6兆にせまる…ギャラクシーS7の販売好調


サムスン電子の第1四半期の営業利益は6兆ウォンにせまる見通しだ。当初、大幅な業績悪化を占った市場予想よりも、平均で5000億ウォン以上大きい規模だ。今月から販売を開始した「ギャラクシーS7」の売上げが期待以上の好調を見せて、不振が予想された半導体部門でも意外に堅調な実績を収めているからだ。

29日、サムスン電子の関係者は「現在、第1四半期の業績集計作業が仕上げ段階」だとし、「四半期の営業利益は5兆8000億~5兆9000億ウォンに達すると予想される」と明らかにした。別のサムスン関係者も、「当初の予想よりも実績がはるかに良く出てくるものと思われる」とし、「新たに出荷したギャラクシーS7の販売好調も一役買っている」と雰囲気を伝えた。サムスン電子は今回集計された実績を、翌月7日の実績ガイダンス(暫定実績)を通じて公開する予定だ。

このようなサムスン電子内部の展望値は、証券業界のこれまでの実績見通しをふわりと跳びこえる。事実、株式情報会社のエフアンドガイドによると、サムスン電子の第1四半期の営業利益見通しは5兆1790億ウォンに過ぎない。最も高い予測値も5兆5800億ウォンにとどまっている。

サプライズ実績の最大の要因は、ギャラクシーS7が販売予想よりも好調を見せているという点だ。世界的な事前販売は、昨年のS6よりも1.5倍ほど高い人気を集めている。業界では、20日間の短い販売期間でもギャラクシーS7シリーズは800万台以上も売れたものと見ている。昨年第1四半期の無線事業部の営業利益が2兆7400億ウォンだったことを考慮すると、今年の第1四半期には3兆ウォン水準に増えて、全体の営業利益の半分を無線事業部でかせぐだろうという分析も出ている。ただし事前注文量が実際の購入につながり、どのくらいの注文が維持されるかが今後の実績の尺度になる見込みだ。

当初、専門家らは全体的な需要萎縮にともなう製品価格の下落と伝統的なオフシーズンが重なり、第1四半期には大きな幅の営業利益の減少は避けられないと予想した。特に半導体や液晶表示装置(LCD)の需要の減少に伴う価格下落で、部品(DS)部門の業績低下が予想された。さらに、ギャラクシーS7が11日に発売されて販売日数が多くなく、テレビも伝統的なオフシーズンであり、四半期の業績に対して悲観的な見方が多かった。このことから、サムスン電子は昨年の第1四半期に5兆9800億ウォンの営業利益を上げたが、今年はこれに大きく満たないだろうという分析がほとんどだった。

第1四半期の業績好調は、需要の減少と価格の下落にもかかわらず、半導体とLCD部門が期待どおりに堅調な利益を上げたことも作用した。特にLCD部門は有機発光ダイオード(OLED)パネルの販売が増え、半導体ではシステムLSI部門が黒字に転じ、DS部門は第1四半期に2兆5000億ウォンほどの営業利益を上げたと予想される。

テレビ事業でも新作のSUHD TVが米国とヨーロッパなどで良い反応を得て、注文は着実に増えている。

特に6月の欧州サッカー国家対抗戦である「ユーロ2016」を控え、欧州各国からの注文が増えている。 テレビは大規模スポーツイベントがあるたびに販売が増える特徴がある。このような流れは来る8月にブラジルで開催されるリオ五輪まで継続してつながることが期待される。

また今年に入って、対ドルでのウォン安傾向を見せつつ現れた為替レート効果も、ウォンに換算した実績をいくらか引き上げるところに一役買ったと分析される。
  • 毎日経済_ソン・ソンフン記者/イ・スンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-03-29 20:06:09




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア