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企業の第1四半期の実績…石油化学・鉄鋼企業の業績は大幅に改善

鉄鋼・石油化学の実績「ニッコリ」…売上げは減少し「不況型黒字」 

  • 企業の第1四半期の実績…石油化学・鉄鋼企業の業績は大幅に改善
  • < 第1四半期に6598億ウォンの営業利益を記録し、実績改善を発表したポスコのソウル大峙洞社屋 [毎経DB] >

造船・海運会社は最悪の不況に陥ったが、石油化学・鉄鋼企業の業績は大幅に改善されたことが分かった。これにより、景気に関連する一部の業種は底を固めるのではないかという分析が出ている。昨年、創立以来で初めて純損失を記録したポスコは21日、第1四半期に3525億ウォンの当期純利益を達成したと明らかにした。

この日に実績を公示したLG化学とSオイルも、それぞれ前年比で大幅に改善された実績を提示した。それぞれの企業が改善された実績を提示し、最悪の状況は過ぎたのではないかという期待感が広がってきている。

現在までの雰囲気は期待感を高めるのに充分だ。去る19日に実績を発表した斗山グループは、昨年第4四半期の連結で赤字を記録した主要系列会社がすべて第1四半期に黒字成績を提出した。これに先立ち、業績見通しを明らかにしたサムスン電子とLG電子などは、業界と証券業界を驚かせる第1四半期の成績表を予告した。

しかし一部では懸念の声も出ている。まずそれぞれの企業の見た目(売上高)は減っているという点だ。

21日に実績を発表した主な大企業も売上げは減少し、サムスン電子とLG電子も事情は似ていた。乾いたタオルを振り絞った「不況型黒字」という評価が出てくる理由もこのためだ。また精油・石油化学などは、業種の景気循環サイクルにともなう好況期だとの指摘も出ている。実際に、石油化学部門をのぞいた他の部門の実績は低調だった。

▶ ポスコの売上げは17%減少

ポスコは黒字転換には成功したが、売上げは大幅に減少した。

ポスコの第1四半期の売上げは12兆4612億ウォンで、前年同期比で17.5%減少した。ポスコ側は、鉄鋼材価格の下落で売上げの減少は避けられなかったと説明した。売上げは縮小したが、営業利益は前期比で3193億ウォン増の6598億ウォンを記録し、営業利益率は2.9%ポイント改善された5.3%を記録した。

昨年の第4四半期よりも純利益が改善されたのは、海外法人の実績が好転したためだ。昨年、大規模な赤字を記録した中国のステンレス鋼法人の張家港浦項不銹鋼有限公司(Zhangjiagang Pohang Stainless Steel Co., Ltd.)も黒字転換に成功した。中国政府が鉄鋼供給量を減らすために人為的な構造調整に突入し、鋼材価格が底を打ったものとみられる。インドネシアの製鉄所も赤字幅を減らした。権五俊(クォン・オジュン)ポスコ会長は最近、記者らと会って「鉄鋼景気は底を打ったと見ることができる」と語ったことがある。

ポスコは去る第1四半期に発電部門の子会社だったジェネシスを売却し、ポスコロシアの清算作業を終了するなど、系列会社6社の構造調整を断行した。ポスコの関係者は、「今年の系列会社の構造調整を通じた財務改善効果は約4兆ウォンに達するものと予想される」と語った。

▶ 石油化学の実績改善が加速

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  • < 企業の業績、底を打ったか >

昨年、5年来で最高の実績を上げた石油化学業種は、第1四半期も実績改善が顕著だった。

LG化学は21日、今年の第1四半期の売上げは4兆8740億ウォンで、営業利益は4577億ウォンを記録したと発表した。売上げは前年同期(4兆9150億ウォン)に比べて0.8%減少したが、営業利益は26.5%も増えた。 Sオイルは営業利益が前年同期比で倍以上に増えた。Sオイルは公示を通じて、今年の売上げは3兆4284億ウォンで、営業利益は4914億ウォンを記録したと説明した。 Sオイルも売上げは前年の第1四半期(4兆3737億ウォン)に比べて減少したが、営業利益は2381億ウォンから106%も増加した。

精油・石油化学業種は、原油安とともに現れた需要増加のおかげで、昨年から実績改善がはっきりと示されている。この日に実績を明らかにした両社のほか、業種全般にわたって予想を上回るレベルの実績を記録するものと見られる。

▶ 精油は第1四半期の営業利益2兆ウォン超

精油業界では、今年の第1四半期に精油4社の営業利益は2兆ウォンを超えるものと見ている。昨年の第1四半期9601億ウォンの2倍を超える水準で、年間営業利益が2兆ウォン水準に上がったのは2012年の第1四半期(2兆2241億ウォン)以後で初めてだ。原油安で打撃を受けると予想されるのが一般的だが、安い価格のおかげで需要が増えて、むしろ実績向上に役立った。 Sオイルの関係者は、「国際原油価格が第1四半期に騰落を繰り返したが、需要が支える状況が続いてマージンは高いレベルで維持された」と説明した。

国内の各精油会社の業績見通しのスケールとして活用されているシンガポールの複合精製マージンは、業界の損益分岐点である4~5ドルよりも高いレベルを維持している。化学も状況は似ている。需要の増加にしたがって、製品ごとのマージンが良くなった。石油化学社の実績を見積もる指標としてよく使われるエチレンスプレッド(エチレン販売と原材料ナフサの価格差)は、昨年の第1四半期は平均トン当たり499ドルだったが、今年の第1四半期には675ドルまで上昇した。昨年第2四半期(トン当たり820ドル)のレベルには及ばないものの、第3・第4四半期に比べても高い水準だ。

このおかげで、LG化学は石油化学製品などを扱う基礎素材部門の営業利益が前年同期に比べて45%増加し、営業利益の改善が行われた。しかし、ディスプレイ材料などを扱う情報電子部門と小型電池・電気自動車のバッテリーなどを扱う電池部門では、営業利益はすべて赤字転換した。鄭鉄吉(チョン・チョルギル)SKイノベーション副会長は去る20日、「石油化学部門は来年まで大丈夫だが、それ以降は心配」だとし、「短い活況のあとの後の長い不況を心配すべき時期」だと診断した。

サムスン電子・LG電子は第1四半期に期待以上の実績を収めたが、LGディスプレーとSKハイニックスは利益が大幅に減少する見込みだ。
  • 毎日経済_チョン・ウク記者/パク・ヨンボム記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-04-21 20:09:07




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