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ヘテ製菓「ハニーバターチップ」の大当たりで再び上場

ヘテ製菓「復活の祝砲」…15年ぶりに株式市場へカムバック 

  • ヘテ製菓「ハニーバターチップ」の大当たりで再び上場
  • < ユン・ヨンダル会長、 シン・ジョンフン代表 >

2001年11月、湖南(ホナム/全羅道地方)の代表企業「ヘテ製菓」が証券取引所から退出した。 1972年の上場後、29年めのことだった。一時は財界24位(1996年)に上がったヘテグループの母体であるヘテ製菓の没落は大きな衝撃だった。社員は痛恨の涙を流し、プロ野球団「ヘテタイガース」ファンも切なさを禁じえなかった。ヘテ製菓の根は1945年に遡る。光復直後、日本企業の永岡製菓の社員だった朴炳圭(パク・ピョンギュ)、 閔厚植(ミン・フシク)、申德本(シン・ドクポン)、韓達成(ハン・ダルソン)らがこの会社を買収してヘテ製菓合名会社を設立した。 1959年に全羅南道光州出身のパク・ピョンギュが経営権を買収し、ヘテグループを育てていった。

ヘテ製菓は30年以上にわたり勢いに乗って堅実な会社へと成長したが、通貨危機の高波を乗り越えることができなかった。グループ全体での無理な事業拡大が裏目に出た。 1997年に不渡りを出し、2001年にはUBSコンソーシアムに製菓部門だけを売却した後に清算された。 UBSコンソーシアムが新たに設立した現・ヘテ製菓食品は2005年、クラウン製菓に買収された。

栄辱の歳月を送ったヘテ製菓が、来月11日に再び上場する。成功した買収と「ハニーバターチップ」の大当たりに支えられ、「復活の祝砲」を響かせたのだ。

全羅南道・海南(ヘナム)出身の尹泳達(ユン・ヨンダル)クラウンヘテ製菓会長は2005年、買収した直後に「私は占領軍ではない」とし、「製菓の名家ヘテ魂を生かすことが最も重要だ」として、ヘテ製菓の従業員の心をつかんだ。ユン会長はクラウン製菓の運転手まで排除したまま、たった一人でヘテ製菓に移った。クラウンの社員はただの一人もヘテに移らなかったし、これまでにも二つの会社は別法人として運営されている。

ユン会長は買収初期、ヘテとクラウンの異質感を克服するために、両社の従業員を率いて毎週山に登った。ともに汗を流して達成感を感じ、双方の組織の化学的結合を誘導した。毎週水曜日にはタワーホテル(現バンヤンツリーホテル)に両社の幹部級職員をすべて集め、「モーニングアカデミー」を開いて対話の場を設けた。

両社は互いの営業網を共有して物流・人件費を削減するなど、相乗効果を最大に引き上げた。両社の長寿製品を維持しながら、新規に革新的な製品を開発するという二つの車輪を絶えず回し続けた。ヘテ製菓は創立当時の1945年に発売した「ねり羊羹」をはじめ、「ブラボーコーン」アイス(1970年)、「エース」クッキー(1974年)に「マットンサン」(1975年)、「ホームランボール」(1981年)、「オーイェス」(1984年)や「コヒャンマンドゥ」(1987年)など、多くの「国民菓子」を保有していた。クラウンに買収された後もこれらの製品の味はそのまま維持され、消費者から愛されている。

ユン会長の娘婿のシン・ジョンフン代表は、ヘテ製菓に「創造的DNA」を植えつける役割を果たした。シン代表は外国へ出張に行くたびに、直接お菓子を自社のマーケティング・研究所の職員らと一緒に食べて味を研究することで有名だ。今では従業員らも出張の際には現地の菓子を買って来ることが慣行のようになった。ヘテ製菓の関係者は、「シン代表は豊富な読書と経験を土台にグローバル市場の動向に明るかったので、ヘテも若い組織に徐々に変わっていった」と語った。

トレンドに敏感な文化は市場の版図をすぐさま変えることができる、革新的な製品の生産につながった。その代表商品が2014年8月に発売した「ハニーバターチップ」だ。シン代表は、「固定観念を破る逆転の発想がハニーバターチップ成功の要諦」だと語る。

ハニーバターチップが登場する前は、ポテトチップ市場は塩味の製品がほとんどだった。しかし、ポテトチップに蜂蜜の甘味を加味した新しい形のハニーバターチップは、ポテトチップ市場で万年最下位だったヘテ製菓を大革新させるきっかけとなった。ハニーバターチップはこれまでにはないポテトチップスの味で、すぐさまスナック市場第1位に浮上した。

ヘテ製菓は来週中に公募価格を最終確定する方針であり、来る27~28日に一般投資家を対象に公募申込みを受ける予定だ。
  • 毎日経済_チョン・ジヒョン記者/ソ・ジヌ記者/ソン・グァンソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-04-22 17:07:02




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