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数字経済 > 企業 > サムスンSDI、テスラにESS用バッテリー供給…マスク氏がツイッターで明かす
サムスンSDIがテスラに供給した製品は電気自動車用(EVカー)のバッテリーではなく、エネルギー貯蔵装置(ESS/Energy Storage System)用であることが明らかになった。
テスラのイーロン・マスク(Elon Musk)会長は9日、自身のツイッターを通じてサムスンSDIが「テスラエネルギー」にバッテリーを供給すると発表した。マスク会長が直接、サムスンSDI関連の内容を説明して謎が解けた。しかし、サムスンSDIの株価はマスク会長のツイッターの1行に揺れ動くなど、ひとしきり騒動を経なければならなかった。
外信は去る5日、「サムスンSDIで生産した大量のバッテリーがテスラに届けられた」と報じた。
業界ではこれを、サムスンSDIがテスラの次期作「モデルS」に供給するバッテリーだと解釈した。噂が広がるやいなや、マスク会長が直接乗り出して「自動車用バッテリーの供給はパナソニックが独占している」と一線を引いた。マスク会長は続けて、「サムスンSDIはテスラエネルギーに供給するのか」という質問に「そうだ」と答え、サムスンSDIのESS用バッテリーの供給事実が確認された。
テスラの事業は大きく、モデルSなどの電気自動車事業と、家庭やオフィスなどで使用する大容量の電気保存装置「ESS」に分けられる。 ESSは必要なときに電気を供給できるように、電気を保存する装置だ。テスラはパナソニックとともに、米ネバダ州に「ギガファクトリー」を建設している。企業説明会(IR)でマスク会長は、ギガファクトリーの生産工程のうちで電気自動車とESS事業部門の売上げが半分ずつを占めるようになると説明した。ギガファクトリーは50億ドル(約6兆ウォン)を投資して、年産35ギガワット時(GWh)のバッテリー生産設備を2020年までに備える予定だ。
外信などに報道されたところによると、サムスンSDIが今回テスラに納品したバッテリーは総113トンほどだ。これをセルに換算すると250万セルの水準であり、これは20メガワット時(MWh)に対応する量だ。業界では「113トンほどなら試作品の生産段階用と見るには多く、量産を控えて妥当性を最終点検するものと見られる」とした。
ただし、一部ではまだ電気自動車用バッテリーを供給する可能性もあると予測した。サムスン証券のチャン・ジョンフン研究員は、「テスラは電気自動車用バッテリーが継続して不足することから、追加の供給先確保が依然として必要だということに注目しなければならない」と語った。