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LG除湿機1千万台、世界1位の秘訣は?

中国OEMの代わりに昌原工場で高品質生産の勝負手がヒット 

「我々は、ゲームで言えば柔道です。サッカーは前・後半ですが、私達は夏に売って後半戦はない。一回勝負で終わらなければならない」。

LG電子AE(空調・エネルギーソリューション)事業本部を率いているノ・ファンヨン社長は、過去14年をこのように「一回勝負」で仕事をしてきた。エアコンは夏に売れないからと、冬に売ることはできない。2001年にエアコン部門を引き受けてから、ノ・ファンヨン社長には毎年夏は退けない背水の陣だった。

AE事業本部が史上最大の実績を記録した昨年に、ノ社長は別の戦線を構築した。今回は、エアコンではなく、除湿機だった。除湿機は、実際には家庭用のエアコンや冷凍機などの空調機器に比べると単価がはるかに低い。とは言え、市場が大きくなっていることを確認した以上、1等を逃してはいけないと思った。エアコン市場に新しい「カテゴリーキラー」として除湿器を見たわけだ。

ノ・ファンヨン社長の予想は的中した。過去7年間、世界の除湿機の市場では一度も1位を逃したことのないLG電子は、今月初めにグローバル累積販売台数1000万台を記録した。世界市場シェア2位のパナソニックとも格差が大きい。

特に我が国の除湿機市場の成長が目覚しい。1987年、LG電子が国内で初めて作った除湿機市場は、最近3年間で急成長した。昨年に120万台売れた除湿機は、今年は250万台の市場を見込んでいる。

市場が大きくなっただけに、メーカーも増えた。現在、市販の除湿機だけでも、LG電子をはじめ150種にのぼる。中低価格の中国製除湿機を含めると、価格帯も10万ウォンから70万ウォン台まで多様だ。

  • LG除湿機1千万台、世界1位の秘訣は?
実際にはLG電子のフィセン除湿機は、価格が安い方ではない。それにもかかわらず、フィセン除湿機が国内市場で善戦している理由は、エアコンの技術力をそのまま除湿機に移したからだ。

除湿機の原理は、実際にはエアコンと同じだ。エアコンは室内の暖かい空気から熱を奪って外に捨てるもので、除湿器は湿気を捨てる。エアコンはコンプレッサーが気体の状態の冷媒に圧力を加えた後、循環しながら熱を抜き取る。除湿機も同じだ。コンプレッサーと循環原理を利用して水分を絞り出す。どのくらい効率的なコンプレッサーを使用するかが技術力であるわけだ。フィセンエアコンを通じて高効率コンプレッサーとインバーター技術力を蓄積したLG電子は、除湿機に技術をそのまま移し、エアコンほどに高品質な除湿機が誕生したわけだ。

フィセン除湿機はエネルギー消費効率が1等級で、国内で発売された製品の中で最高の効率を誇る。エアコンのみに適用されている最上級のエネルギー効率の評価である「エネルギーフロンティア」の評価が除湿機にもあったなら、十分に受けることができるほどだ。

高級エアコンだけで使っていたLG「フィセン」ブランドを、今年から除湿器につけたことも同じ脈絡だ。

ノ・ファンヨン社長は、去る3月新発売の懇談会の席で「(除湿機)実は安価に中国の天津工場から持って来たという考えもあったが、全量を昌原工場で生産している」とし、「消費者が失望すると市場が崩れたため」と言い切った。
  • 毎日経済_ハン・エギョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-05-20 17:08:43




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