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米国の新車品質調査でキア自動車がレクサスやポルシェを抑えて1位に

「品質」のヒュンダイ自動車、16年の執念 

  • 米国の新車品質調査でキア自動車がレクサスやポルシェを抑えて1位に
2004年、米国市場調査会社J.D.パワー(J.D. Power)が選定する新車品質調査(IQS)で、ヒュンダイ自動車の「ソナタ」が中型車部門で1位に上がると外信は、「人が犬にかみついたのと同じくらいショッキングな日」として驚きを隠さなかった。それまではヒュンダイ・キア自動車は「頻繁に故障する安モノ車」のイメージが強かったからだ。実際、ヒュンダイ自動車グループが発足した2000年の米国新車品質調査で、全37社のメーカーのうちでヒュンダイ自動車は34位、キア自動車は最下位を記録した。それから16年が過ぎた今年、J.D.パワー新車品質調査で、キア自動車は大逆転ドラマを描いた。ベンツやBMW、レクサスやポルシェなどのメーカーを抑えて堂々と1位を占めた。ヒュンダイ自動車も世界全体の順位で3位に上がり、2006年以来で初めてトップ3に入った。

ヒュンダイ・キア自動車が、わずか16年めで世界の消費者の満足度最下位レベルから最高等級に上がることができたのは、鄭夢九(チョン・モング)会長の妥協のない「品質第一主義」の経営哲学が光を放ったからだ。

1999年にヒュンダイ自動車の会長に就任した鄭会長はその年の初め、輸出現場を確認するために米国を訪問して大きな衝撃を受けた。当時、品質で裏付けできなかったヒュンダイ自動車は、消費者からのリコール要求を数え切れないほど受けてやっかいもの扱いを受けていた。

鄭会長は1999年、米国出張から帰ってくるやいなや「新車発売スケジュールを先送りしても、不充分な生産ラインを停止せよ」と指示する。品質マネジメントのためだった。J.D.パワーに品質関連のコンサルティングを受けるようにし、品質の問題だけは何があっても妥協しないことを明らかにした。そしてその年、米国市場で「10年10万マイルワランティ」公約を発表するに至る。当時、米国市場を抑えていたトヨタやホンダなど日本のライバルは、ヒュンダイ自動車のワランティポリシーを「クレイジー」とあざ笑ったが、鄭会長は動じなかった。

けっきょくヒュンダイ・キア自動車の品質第一主義は、米国で劇的な反転のきっかけを整えたし、大成功を収めた。日本車のワランティも「2年2万4000マイル」から「5年6万マイル」に、こっそりと増えた。

鄭夢九会長は「ブランド競争力を高めるために、何よりも重要なのは顧客が信じて乗ることができる自動車を生産することであり、その基本はまさに品質」という品質第一主義の原則を依然として強調する。特に最近、鄭会長は「品質の安定化」をこえて、顧客に感動を与える「品質高級化」を新たな話題として提示した。このような品質に対する確信と自信は、ジェネシスという豪華独自ブランドの誕生につながった。

ヒュンダイ・キア車はJ.D.パワーが22日(現地時間)に発表した「2016新車品質調査」で、全33ブランドのうちでキア自動車が1位(83点)、ヒュンダイ自動車が3位(92点)に上がったと明らかにした。ヒュンダイ自動車が2006年と2014年、キア自動車は2015年一般ブランド部門で1位を占めたことはあるが、ベンツやBMW、レクサスなどの高級ブランドのすべてが含まれる全ブランドで、韓国車が1位を占めたのは今回が初めてだ。

今回の新車品質調査は、昨年11月から今年2月までに米国で販売された新車を対象に、購入後3ヶ月が過ぎた車の顧客に品質満足度を調査し、100台当たりの不満件数で表した結果だ。スコアが低いほど品質満足度が高いことを意味する。

個別車種別でもヒュンダイ・キア自動車は、今年は過去最大の成績をあげた。

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  • < 現代・起亜自動車の米国新車品質調査ランキング >

ヒュンダイ自動車の「アクセント」(小)と「グレンジャー」(大)、キア自動車の「ソウル」(小型多目的)と「スポーティジ」(小型SUV)が各クラスでそれぞれ1位に上がり、ヒュンダイ・キア自動車は2年連続で4モデルが「最優秀品質賞」を受賞した。特にアクセントは小型車クラスで3年連続、ソウルは小型多目的車クラスで2年連続で「最優秀品質賞」を受賞し、優れた製品競争力を認められた。

また、ヒュンダイ自動車の「ジェネシス(DH)」「アバンテ」「ベロスター」「ツーソン」と、キア自動車の「プライド」「K3」「ソレント」などの計7モデルがクラス2位と3位に与えられる「優秀品質賞」を受賞した。

いまやヒュンダイ・キア自動車は新しく立ち上げたジェネシス・ブランドの成長に関心を傾けている。来年からはジェネシスも独立した高級ブランドとして消費者の評価を受ける。

最近、ヒュンダイ・キア自動車は世界市場でますます高まる顧客のニーズを満たすために、これまでの車両開発基準よりもさらに強化された「品質基準(Q-Standard)」を運営し、現場でパートナーとともに直接品質を検証する独自のコミュニケーションとコラボレーションの基盤施設である「品質クラスタ(Q-Cluster)」を構築するなどの努力を傾けている。
  • 毎日経済_チョン・ボムジュ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-06-23 20:16:23




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