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膨らむ韓国経済の不確実性…2.8%に下げた成長率、また下げるか

■ 党・政の下半期経済政策懇談会 

  • 膨らむ韓国経済の不確実性…2.8%に下げた成長率、また下げるか
△写真=24日午前、国会で開かれた2016年下半期の経済政策方向党政懇談会で、柳一鎬(ユ・イルホ)経済副総理兼企画財政部長官が冒頭発言を行っている。左からユ副総理、李桐弼(イ・ドンピル)農林畜産食品部長官、周亨煥(チュ・ヒョンファン)産業通商資源部長官、任鍾龍(イム・ジョンリョン)金融委員長。

「ブレグジット(英国のEU脱退)」や「キム・ヨンラン法」などの韓国経済をめぐる不確実性は大きく、政府は最終的に今年の成長率見通しの下方修正に乗り出した。政府は24日午前、国会で開かれた下半期の経済政策方向党政懇談会で、今年の成長率見通しを3.1%から2.8%に0.3%ポイント下げると報告したが、さらなる下方修正措置は避けられない見通しだ。

ユ・イルホ経済副総理兼企画財政部長官はこの日の懇談会で、「韓国経済はまだ堅調な成長回復傾向を見せていない」とし、「来年には再び3%成長ができるように、最善の努力をつくす」と明らかにしたと伝えられた。

しかし、この日の午後に入ってブレグジットが現実化したことから、政府は2.8%の成長目標すら達成が不確実になりうると見て全面再検討に入った。政府の関係者は、「ブレグジット投票の結果、対外不確実性が大きくなっており、これに対するさらなる検討が必要な状況」だとし、「政府の成長率見通しはまだ決まっていない」と説明した。

先立って去る4月、韓国銀行は今年の韓国の成長率見通しを3.0%から2.8%に低くし、国際通貨基金(IMF)は2.9%から2.7%に引き下げた。特に、5月には国策研究機関の韓国開発研究院(KDI)までが3.0%から2.6%に成長率見通しを大幅に下げたが、ブレグジットが現実化して今年の成長率はさらに低くなる可能性も排除できない。

このように韓国経済をめぐる対外環境が悪化し、政府は補正予算編成の規模を大きくし、景気急落に備えるだろうという観測が出されている。補正予算の編成を8月以前に仕上げられなければ、来年度予算案の執行を始める時期とわずか3~4ヶ月しか差がなくなるので効果を期待することは難しい。ユ副総理は「国会ですぐに整理されずに8月1日を過ぎると、本予算にわずか3~4ヶ月早くなるだけなので補正無用論が提起されるかもしれない」とし、「昨年の補正予算案は7月24日に国会を通過したが、その前になるならば積極的に考えてみる」と語った。補正予算の規模に対して、イ・チャンオ企画財政部次官補は「さまざまな可能性を検討している」とし、まだ議論が進行中だと明らかにした。政府は来る28日に予定された下半期の経済政策方向の発表時に、補正予算の実施可否と規模を発表する予定だったが、ブレグジットによる不確実性が高まり、計画よりも規模を大きくする可能性もある。

特に政府とセヌリ党は、造船業の構造調整にともなう失業対策を整えるという次元から補正予算の編成に積極的だ。ユ副総理は「補正の内容は、けっきょく構造調整をどのように迅速に行い、それにともなう問題点をどのように補完するかになるだろうが、その手段を国会内でどのように消化するかが焦点だ」と強調した。ユ副総理はまたこの日の冒頭発言で「下半期の核心は雇用対策」だとし、「これとともに構造改革の加速化などを中心に推進しようとしている」と明らかにした。

このように補正予算編成の必要性が浮き彫りになり、セヌリ党は野党との交渉にも積極的に乗り出す姿だ。野党側は、補正予算編成時の構造調整責任者への問責、ヌリ課程予算の反映などを要求している。

金光琳(キム・グァンリム)セヌリ党政策委議長はこの日のブリーフィングで、「補正予算で内国税収入が増えれば、保育の方に(割り当て)する式になるだろう」と野党との交渉の可能性を開いておいた。

金融当局は早い時期に社債市場対策を発表するなど、対応策を整えることにした。任鍾龍(イム・ジョンリョン)金融委員長はこの日の午後に緊急幹部会議を開き、緊急の財務状況対応チームをただちに構成した。金融委は株式市場の変動性の拡大可能性に備えた市場安定対策のために、26日午後に金融委員長の主宰で証券関連機関を含む関係機関会議を開くことにした。
  • 毎日経済_シン・ホンチョル記者/キム・ギュシク記者/キム・ヨンジュ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-06-24 20:12:42




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