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LG電子「G5」の不振で異例の組織改編…事業本部長直属の組織増やす

携帯電話事業部を大手術 

  • LG電子「G5」の不振で異例の組織改編…事業本部長直属の組織増やす
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LG電子は、実績の振るわない携帯電話(MC)事業本部に対する大々的な手術を敢行した。各製品を責任をもって担当し開発する組織を新設し、営業組織にも変化を与えた。事業本部長直属の組織を増やし、意思決定の速度もはやめた。

LG電子が年の中ころで大規模な組織改編を実施したのは異例のことだ。今年の初めに発売した戦略スマートフォン「G5」の販売不振と、これによる人材異動などで組織内の雰囲気が動揺するやいなや、雰囲気刷新のために組織改編というカードを取り出したという分析だ。

LG電子は1日、趙俊鎬(チョ・ジュノ)MC事業本部長(社長)直属のPMO(プログラムマネジメントオフィサー)を新設したと発表した。 PMOは高級モデルのGシリーズとVシリーズの、商品企画から開発・生産・マーケティング・営業に至るまでの事業全般を統括する事業部長だ。戦略製品の競争力を強化するというLG電子の切迫した意志として解釈される。

LG電子は、GシリーズのPMOに呉亨勳(オ・ヒョンフン)専務(前MC研究所長)、VシリーズのPMOには河正郁(ハ・ジョンウク)常務(前MC研究所MC先行商品研究所長)をそれぞれ任命した。 2人のPMOをMC研究所から抜擢したことは、スマートフォン製品に対する理解度が最も高い人物を前面に打ち出すという意味と思われる。

オ・ヒョンフン専務は研究所長として事業全般に対する理解が高く、以前から事業本部長のチョ・ジュノ社長と積極的に意見を交換してきた人物だ。ハ・ジョンウク常務は先行商品研究所長を務め、Gシリーズとは異なる高級ライン「Vシリーズ」のプラットフォームを開発した主役にあげられる。特にハ常務は、これまでLG電子最大のヒット携帯電話の「チョコレートフォン」を開発した。 PMO組織は高級ラインのみに優先される。普及型ラインへの適用は未定だ。

あわせてLG電子は、来る18日からMC韓国営業FD(機能組織部門)を韓国営業本部に統合する。韓国営業本部が担当する家電販売と組み合せることで、国内の携帯電話市場で流通と販売力を強化しようという趣旨だ。

LG電子は競合他社に比べ、国内携帯電話の営業が弱いという評価を継続して受けてきた。このような指摘にもかかわらず、製品が異なるという理由から独自の営業網を置いてきたが、今回これを家電販売中心の韓国営業本部に一元化したものだ。韓国営業本部は、この分野に強い崔相奎(チェ・サンギュ)社長が国内の高級家電市場を開拓するなど、LGの家電営業を一段階引き上げたという評価を受けている。

迅速な意思決定と実行のために、MC先行商品研究所とMC品質経営FD、MCマーケティングコミュニケーションFDなども本部長直属の組織に変更した。

LG電子はMC営業グループをMC海外営業グループに変更し、グループ長のイ・ヨンモ専務(全MC北米営業FD担当)を任命した。役員の移動で空席となった席にも、新たな経営陣が任命された。 MC北米営業FD担当はマ・チャンミン専務(前MC米国マーケティングFD担当)が引き受けることになる。 MC研究所長にはキム・ヒョンジョン専務(前MC研究所TEグループ長)を任命し、MC先行商品研究所長MC商品企画グループ長のキム・ホンジュ常務が社長を兼ねる。

LG電子の内部では今回の組織改編について懐疑的な反応だ。社内掲示板などには「免責用人事」「チョコレートフォンの復活」などの自嘲まじりの話が出回っている。今回の組織改編で責任をとって退く役員が誰もいないうえ、過去のチョ・ジュノ社長の成功作と評価されるフィーチャーフォンのチョコレートフォンに関連する人物が重用されたためだ。スマートフォンの時代に、LG電子はいまだにフィーチャーフォンの亡霊にとらわれているという指摘も出ている。
  • 毎日経済_イ・スンフン記者/イ・ギョンジン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-07-01 16:49:05




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