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ソンホ電子、日本破って世界のフィルムコンデンサ市場を席巻

除湿機・空気清浄機用電源供給装置も開発 

  • ソンホ電子、日本破って世界のフィルムコンデンサ市場を席巻
  • パク・ファンウ社長

「定石だけしては一介中小企業が海外市場を突き抜けるのは容易ではありません。重要なのはタイミングと戦略です」

ワールドクラス300(中小企業庁)、ヒドゥンチャンピオン(輸出入銀行)等に選ばれたグローバル強小企業ソンホ電子は、弱点を強みに変えて発想の転換を通じて市場を開拓した代表的事例だ。電子部品製造業者のソンホ電子は1973年設立以来、フィルムコンデンサと交換方式電源供給装置(SMPS)の製造だけで一筋道を駆け付けてきた底力のある企業だ。特にディスプレイ用フィルムコンデンサは世界市場の35%を占め、不動の1位を占めている。このほかLED照明と空気清浄機用SMPSでもそれぞれ15位、20位を占めている。

もともとソンホ電子は1973年に日本の電子部品企業との合作会社として出発した。しかしソンホ電子は単純に下請け生産にとどまらず、積極的に技術を習得し、最終的に1997年、日本の持分を全量買収して自立に成功した。しかし、一人立ちは容易ではなかった。日本企業の名前だけで製品が売れていくためソンホ電子を知る外国企業はなかった。

ソンホ電子はこのような胎生的「弱点」をむしろ「武器」として活用した。パク・ファンウ社長は「合作の主体だった日本企業社の勢いが萎縮していた状況だった」とし、「かえって日本企業の実際の生産工場であったという点を全面に出して、台湾企業の心を振り向かせるのに成功した」と回顧した。世界最大PC業社であるレノボとグローバル部品専門企業であるデルタなどがソンホ電子の古くからの主要顧客だ。

2000年代に入り、中国が世界の生産工場として浮上するとソンホ電子は再び挑戦に乗り出した。

グローバル企業本社に代わって中国法人を直接攻略することにしたもの。パク社長は「職員を中国に送ってグローバル企業の現地工場関係者と直接接触した」と説明した。彼は「世界最大の生産基地の担当者ならば、業者選定の権限程度はあるだろうと思った」とし、「このような戦略が的中した」と述べた。

うわさが出て輸出は15ヶ国、海外顧客は44ヶ所に増えた。昨年626億ウォンの売上額のうち70%である430億ウォンが輸出から出た。 特にサムスンLGなどの製品にのせられて海外に出て行く方式ではなく、外国企業との直輸出が輸出額の85%(366億ウォン)に達し、「純度」が高い。

以後、ソンホ電子はコスダック上場と売り上げ1000億ウォン突破という気炎を相次いで吐いて急成長したが、最近2年間は停滞期に陥った。しかしソンホ電子は売上額の6%に達する研究開発(R&D)投資を減らさなかったあげく、新しい「食べ物」であるフィルムコンデンサ蒸着フィルム量産に成功して再跳躍に出た。既に昨年第4四半期のターンアラウンドに成功した。

またLED照明用SMPS市場でも軟着陸している。すでに先月、ミャンマー政府のプロジェクトに参加し、初度物量1万台を納品して40万ドルの売上を上げた。これに加えて、最近最も熱い製品である除湿機・空気洗浄機に使用されるSMPSを開発・供給することになった点も好材料だ。

パク社長は「ウィニクス、コーウェイなどに製品を供給している」とし、「この他、エネルギー貯蔵装置(ESS)などの新再生エネルギー関連技術で、今年の収入を楽観している」と説明した。
  • 毎日経済_チョン・ジョンホン記者/写真_パク・サンソン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-05-25 17:16:02




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