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韓国銀行「マイナス金利」に関心…大統領選前の浮揚策?


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韓国銀行はマイナス金利政策の効果と、韓国経済に及ぼす影響に対する本格的な研究に着手したと伝えられた。

韓国経済が低迷一路から抜け出せない状況で、韓国銀行が「マイナス金利」に対するこれまでの否定的な認識から脱して可能性を開いたという点で注目される。しかし、政界の一部では来年の大統領選挙を控えて、政府の景気浮揚基調に韓銀が歩調を合わせようとするのではないかという警戒の声が出ている。また、マイナス金利を導入したいくつかの国では、景気浮揚効果は当初の予想よりも大きくなかったという評価もあり、政策実現までには相当な論難が避けられない見通しだ。

28日、宋永吉(ソン・ヨンギル)共に民主党議員が韓銀から提出を受けた資料によると、韓国銀行は最近、マイナス金利に関連する2件の研究を発注したことが確認された。韓国銀行は8月、ハン・ジェジュン仁荷大学教授チームと「マイナス政策金利の運用事例と金融機関の健全性に関する研究」というテーマの研究用役契約を結んだ。今月に入ってからは、カトリック大のホ・イン教授と慶熙大のアン・ジヨン教授らのチームと「マイナス金利政策が金融安定に及ぼす影響に対する研究」というタイトルの研究課題の発注契約を結んだ。これらの研究用役の契約金額はそれぞれ1000万ウォンで、現在研究を進めている。

マイナス金利とは、中央銀行が市中銀行の預けた支払い準備金などの当座預金に利子を付けず、むしろ手数料を受けること(マイナス金利)をいう。

理論的には市中に金がまわり、景気浮揚効果を期待することができる。韓銀がこれまでマイナス金利政策の導入可能性に対して「時期尚早」という立場を明らかにしてきたという点から、今回の研究用役の発注にそそがれる市場と政界の関心はたいへんなものだ。造船・海運業の構造調整の影響と、鉄鋼・石油化学などの伝統的輸出産業の不振で景気下降局面が長期化する可能性に備え、韓銀が景気浮揚のカードのひとつとして「マイナス金利」の導入可能性を開いたのではないかという分析が提起されている。

これに対してソン・ヨンギル議員は、「家計負債が急増している状況でマイナス金利を念頭に置いたのは、来年の大統領選挙を控えて、選挙用の景気刺激策に乗り出そうとするものと見るしかない」とし、「選挙のための政策を実施してはいけない」と指摘した。
  • 毎日経済_オ・スヒョン記者/チョン・ウイヒョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-09-29 09:04:04




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