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道に転がる空のペットボトル…古物商らも「買い取らない」

原油価格の下落で廃プラスチック価格が4年間で半分に 

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ここ数年、廃プラスチックの価格が急落し、空のペットボトルなどのリサイクル市場が「動脈硬化」現象を見せている。容器の外側にリサイクルマークがしっかりと入っているペットボトルも、リサイクル工場ではなくゴミ焼却場に直行している。

リサイクルができない最大の理由は、最近4年間で半分に急落した廃プラスチックの価格だ。その背景にはプラスチックに連動した原油価格の急落と対中国輸出量の減少が位置している。石油を原材料とするプラスチックは、原油価格に連動して価格が上下する。国際原油価格が下がるとプラスチックの生産単価も同じように下がる。新製品の単価が落ちれば、自然に廃プラスチックをリサイクルするよりも新たに作る方がむしろましだということだ。

国際原油価格はドバイ油基準で、2013年の1バレル当たり107ドルから今年10月初めに現在の46ドルに57%急落した。プラスチックである圧縮廃ペットボトルの価格も、2012年の1キロ当たり570ウォンから9月現在の276ウォンへと似たように半分になった。廃ペットボトルは、元々フレークやペレット(小さい円筒形)の形で再加工され、建材や自動車のシート内装材などの多様な方面でリサイクルされた。しかし、価格が暴落した後はゴミ収集車に乗せられ、すぐに焼却場に送られる場合が多いということが業界の説明だ。工場の燃料として使用されていたPP(コチュジャンの容器類など)・PE(シャンプーの容器類など)の材質類プラスチックも、バンカーC油などの比較的質の低い燃料価格がさらに安くなりながら、需要が急減した。

このようにプラスチックのリサイクル人気が墜落すると、大韓民国代表住宅地域であるアパートや路地の入り口に無造作に捨てられた廃プラスチックゴミとして疲弊している。分別企業がマージンが残らないという理由で収集を嫌がり、ソウル地域の多数のアパート団地が「空のペットボトルを従量制の袋に入れて捨てろ」という公告まで続々と張り出しているのが実情だ。

廃プラスチックの価格下落は、対中国輸出の鈍化とも関連がある。中国もすでに自主的にプラスチックを分別してリサイクルを開始し、以前のように韓国などから多くを輸入しようとしないためだ。

リサイクル加工業者の事情はさらに深刻だ。環境部によると、代表的なリサイクル品であるPETを扱うリサイクル業者は、2009年の61社から2014年には5社に減った。わずか5年間で90%以上が事業を畳んだということだ。

民間ではなく区庁で回収したリサイクル品を分類・販売する選別業者も、区庁と契約を解除しているのが実情だ。区庁から受け取るリサイクル品処理単価が決まっているが、リサイクル加工業者から適正価格を受け取ることができなければ、かえって焼却・埋め立てなどの処理コストがかかるためだ。
  • 毎日経済 ヨン・ギュウク記者 / ソン・ミングン記者 / 写真=photopark.com | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-10-03 18:42:11




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