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不況でさらに売れる「毛皮の法則」…前年比で16%増加


  • 不況でさらに売れる「毛皮の法則」…前年比で16%増加
世界的な景気低迷にもかかわらず国内の毛皮消費はむしろ増える、皮肉な状況が起きている。国際原皮(毛皮の原材料)の価格が下がって製品価格も下落し、そのおかげで毛皮の消費が増えたわけだ。

消費量は増えたが価格の下落幅がより大きかったことから、毛皮業者の売上げは「マイナス」を免れずにいる。このことから毛皮メーカーは不振打開のために、若い層を狙った原色系の派手な毛皮を出すなど「毛皮の大衆化」が急速に進んでいる。

ロッテデパートによると、ロッテデパートの今年1~11月の毛皮の購入件数は前年比で16%増加した。毛皮の購入件数は2013年に前年比で18.5%減少したが、2014年と2015年にはそれぞれ10.5%と22.3%増加した。このような毛皮消費の増加は、皮肉なことに世界的な景気低迷が牽引したという解釈だ。毛皮は代表的な贅沢品としてあげられるが、景気低迷によって原皮の国際価格が下落し、これまでよりも大衆的な商品となっているというわけだ。実際に毛皮業界によると、原皮の価格は2013年以降の3年間に年平均で20%ずつ下落した。毛皮業界の関係者は、「世界的な景気低迷が続き、毛皮市場の大手消費者にあげられる中国・ロシアなどで需要が減少したことが原皮価格下落の主な原因」だと説明した。

これにより、毛皮製品の価格も2013年以降は毎年10~15%ずつ低下した。これまで500万ウォン台で販売されていた商品も、200万~300万ウォン台に価格が下がったというのがデパート関係者らの説明だ。デパート業界の関係者は、「デパートは今年の夏から継続的に毛皮イベントを繰り広げて販売促進に乗り出しだ」とし、「このような理由から、毛皮消費の増加傾向は続いている」と語る。

消費者の毛皮消費は増えたが、毛皮企業はなかなか不振の沼から抜け出せずにいる。価格そのものが下ったことから、販売量が増えても売上げは減少しているからだ。ロッテデパートでは、毛皮の売上げは2013年15.7%、2014年9.7%、2015年7.1%とそれぞれ減少し、今年の1~11月には1.5%減少した。

これによって毛皮メーカーは不振を克服するための様々な方策を打ち出している。毛皮は代表的な「富の象徴」だったが、若い層にまで購入が可能な「大衆的なアイテム」に変わりつつあるわけだ。代表的な変化が毛皮の色だ。これまで黒やグレーなどの暗い系の色が主に販売されたが、最近では赤や青などの原色系商品が続々と発売されている。これとともに、これまで毛皮では作らなかったミンクマフラーやフォックスマフラーなども販売量が増えている。ロッテデパートの関係者は、「これまでマフラーはあまり作らなかったが、最近では小物を生産するメーカーが増えている」とし、「先月は本店と蚕室店でポップアップショップを運営したが、業績は予想を上回った」と説明した。

「毛皮の普及旋風」でデパートはいっせいに毛皮の販売イベントに乗り出した。ロッテデパートは15~25日、全店舗で「ロッテファー(Fur)フェア」イベントを開催する。

全部で300億ウォンの物量が投入される今回のイベントには9つのブランドが参加し、毛皮を最大70%割引して販売する。特に国際毛皮(Kukje Fur)のカラーミンクショール(170万ウォン)、クンファ毛皮(Kun Hwa fur)のホワイトミンクのジャケット(150万ウォン)など、100万ウォン台の商品が大挙登場する。

現代デパートは、本店では女性用毛皮ジャケットとコートを最大50%割引で販売する「ブランド毛皮コレクション」イベントを、新世界デパートは江南店でミンクのジャケットを170万ウォンで販売する「ドンウ(DONGWOO)毛皮招待展」イベントを開いた。ロッテ百貨店のパク・チホ女性ファッションチーフバイヤーは、「今年は国際原皮価格が前年よりも20%ほど下落して、毛皮をリーズナブルな価格で購入できる良い時期」だと語った。
  • 毎日経済_チェ・スンジン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-12-11 17:02:03




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