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アップルに押され中国に追われる「ギャラクシー」… 市場シェア減少


  • アップルに押され中国に追われる「ギャラクシー」… 市場シェア減少
サムスン電子のスマートフォンは、Apple(アップル)と中国企業とのあいだに挟まれてサンドイッチになった。革新性はいまだアップルに追いつけず、価格対性能比の面では中国企業に遅れをとり始めたという評価だ。 1日、米国市場調査機関のストラテジーアナリティクス(Strategy Analytics/SA)社の報告書によると、昨年の第4四半期におけるサムスン電子製スマートフォンの出荷台数は7750万台で、前年同期比で5%減少したと暫定集計された。同じ期間にアップルは前年比で5%増の7830万台を出荷して、サムスン電子をリードした。市場シェアで見るならば、サムスン電子が17.7%でアップルは17.8%だ。

サムスン電子が四半期の市場シェアでアップルに遅れをとったのは、2011年の第4四半期以降で5年ぶりのことだ。昨年の第3四半期までは市場シェアを基準にして、サムスン電子が20.1%でアップルは12.1%と大きな格差があった。

サムスン電子はギャラクシーノート7のバッテリー発火事件で打撃を受けたことに対し、アップルはiPhone 7が人気を呼んで、iPhoneの発売以来で最大の四半期販売量を記録した。

今年の市場シェアは低下するものと思われる。中国企業が急速に市場を蚕食しているからだ。市場分析機関のトレンドフォース(TrendForce)社の最近のデータによると、2014年に28%台を記録したサムスン電子のスマートフォン世界市場のシェアは、昨年には22.8%に下落しており、今年はこれよりも落ちた22.6%にとどまると予想された。

一方、トレンドフォースはHuawei Technologies(ファーウェイ)、Oppo Mobile Telecommunications(オッポ)、Vivo Mobile Communications(ヴィーボ)など、中国3社の世界市場シェアは計26.7%で、サムスン電子を上回ると予想した。 2015年の中国3社の世界市場シェアは計15.7%にとどまったが昨年は22.7%で、サムスン電子と肩を並べるまでに成長した。特にファーウェイは今年市場シェア10%を突破して、近いうちアップルを脅かす可能性があるという評価だ。

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これまで内需中心の成長戦略を駆使していた中国企業が、今年から海外進出を本格的に開始したという点もサムスン電子としては心配の種だ。ファーウェイは先月初め、米ラスベガスで開催された「CES 2017」でアマゾンの人工知能(AI)アシスタント「Alexa(アレクサ)」を搭載した米国攻略用の高級フォン「Mate 9(メイト9)」の発売を発表した。メイト9の価格は600ドルから始まり、同じようなスペックのギャラクシーノート7の出荷価格よりも20%以上安い。昨年の第3四半期にファーウェイを押し出して中国スマートフォン市場のシェア1位を占めたオッポも、米国市場への進出を宣言した状態だ。

IT業界の関係者は、「高級スマートフォン市場でアップルの座は依然として堅い」とし、「価格対性能比の良い中国産携帯電話が消費者の心を引き付けると、サムスン電子は高級市場も中・低価格市場にも切り込めない、中途半端な位置に置かれることになる」と語った。

SAはサムスン電子の再跳躍の要件として「差別化」をあげた。折りたたみ可能なフォルダブルフォンなど、次世代機器の発展を率いて、全面ディスプレイを採用したデザインを出せということだ。またギャラクシーA・J・Cシリーズなどの中・低価格携帯電話だけでなく、ギャラクシーS8などの高級フォンでも成功をおさめなければならないと強調した。

フォーブス誌のITコラムニストであるEwan Spence(イワン・スペンス)氏は、「サムスン電子はギャラクシーノート7事態にもかかわらず、技術革新の速度を遅くしたり安全な選択を行ってはならない」と助言した。けっきょくサムスン電子のスマートフォン事業の未来は、来る4月に発売されるギャラクシーS8にかかっている。

サムスンのある関係者は、「フラッグシップモデルが2回連続で市場から嫌われると、その企業は瞬く間に先頭競争から落伍する」とし、「ギャラクシーS8はアップルと差別化された個性、中国企業よりも技術的に前にあることを見せなければならない」と語った。一方でアップルは先月31日、2017年会計年度第1四半期(昨年10~12月)に過去最大の7830万台のiPhoneを販売したと発表した。 iPhoneの販売は前四半期まで、前年同期比で3四半期連続で減少した。 iPhoneは米国、カナダ、西ヨーロッパ、日本、オーストラリアで二桁の販売成長を記録したが、香港を含む中華圏では販売が12%減少するなど、中国市場での不振は続いた。
  • ソン・ソンフン記者/キム・ドンウン記者
  • 入力 2017-02-01 17:31:21




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