トップ > 数字経済 > 統計 > 韓国 コメ関税化猶予受けると1兆1千億ウォン追加負担することに

韓国 コメ関税化猶予受けると1兆1千億ウォン追加負担することに

義務輸入量増え、保管費など2兆8千億必要/「市場開放がむしろ有利」30日に最終決定 

  • 韓国 コメ関税化猶予受けると1兆1千億ウォン追加負担することに
「農民の皆様が(解決していない誤解により)石を投げるのなら私たちがすべて受け止めます。」(農林畜産食品部 イ・ドンピル長官)

「私どもも一緒に受けます」。(ヒョン・オソク経済副総理)

去る13日、政府ソウル庁舎で開かれた対外経済長官会議に同席した韓国政府関係者は、「何が国民全体はもちろん米農家のための道なのかについて、二人の長官が意見を同じくした」と語った。二人の長官は来る30日開かれる対外経済長官会議で再び会い、コメの市場開放(関税化)を行うかどうかを決定する可能性が高い。最終決定を控え、再びコメの関税化に伴う損益計算を冷静に考えてみる時だ。

24日に韓国の農林畜産食品部が公開した資料を毎日経済が分析したところによると、コメ市場を開放せずにフィリピン方式で5年間の関税化を猶予した場合、この期間にコメの輸入・保管・輸送コストだけで、政府財政が約2兆8065億ウォンかかると推定される。これはコメの関税化を施行した場合、わが国が5年間の義務輸入を行わなければならない費用の1兆7010億ウォンに比べて65%高い数値だ。コメの関税化を行わず、5年間の追加猶予を受けた場合は費用は1.65倍に増加するという意味だ。

韓国は来年にコメの関税化を実施するとしても、1987年に妥結したウルグアイ・ラウンドに基づいて、コメを毎年40万トンほど義務輸入しなければならない。昨年、韓国は外国産のコメを1キログラム当たり平均780ウォンで買い入れ、キログラム当たり平均50ウォンをかけて輸送・保管している。これを年間輸入量の40万トンに換算すると、年間3402億ウォン(5年間で1兆7010億ウォン)にいたる国家財政がコメの輸入に必要だという計算になる。韓国政府が輸入米を市中に流通すると財政の一部を返還されるわけだが、すでに韓国はコメの生産量が消費量の90%を超えており、このような輸入米を外部に流通することも難しいのが実情だ。韓国政府は韓国産米の価格に影響を与えないように、輸入米の一部をレストランなどに少量供給してきたが、残りのほとんどは倉庫に積んで置いている。

ところで、コメの関税化をフィリピン方式で猶予すると、コメの義務輸入量がますます増加することが問題だ。フィリピンは現在よりも義務輸入量を2.3倍に増やしているが、韓国もこの程度は増やしてこそ国際社会で受け入れられる可能性が大きい。こうして増えた義務輸入量は、5年後に韓国が再び関税化を行ったとしても継続して維持されるしかない。5年後には今の2.3倍になるように、毎年一定の割合の義務輸入量を増やすと仮定すると、コメの輸入に伴う費用は年平均5613億ウォン(5年間で2兆8065億ウォン)と計算される。

韓国は既に国民の血税をかけて倉庫に腐らせる輸入米を積んでいるが、今よりも血税を1.65倍投入してでもコメの関税化を防御しなければならないということが、一部の農民団体の論理であるわけだ。

さらに、もし倉庫に保管されている安価な輸入米の需要が増えて市場に放出されるようになると、韓国産米の価格もつられて下落する懸念があるが、農家の保護にはより効果的ではない手段だ。

このように韓国産米の価格が暴落すると、韓国政府は変動直払金(コメ価格の下落に伴う損失差益を政府が補填する制度)を通じ、再び農家に所得を補てんするようになっている。現在の目標価格はキログラム当たり2350ウォンだが、コメの価格が目標価格より20%以上低下すると1兆6000億ウォン(固定直払金を除く)程度、財政が再び投入されなければならない。
  • 毎日経済_シン・ヒョンギュ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-06-24 17:34:17




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア