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サムスン電子の首脳部が総出動…シリコンバレーで人材探し


■ 現地の優秀技術者と交流/「テックフォーラム」初開催

  • サムスン電子の首脳部が総出動…シリコンバレーで人材探し
19日(現地時間)の夜。米シリコンバレーのマウンテンビューにあるサムスンリサーチアメリカ(SRA)に、サムスン電子の首脳部が一人また一人と集まった。 SRA本館の前では、この日のイベントを知らせるバナーと名札を配る案内スタッフが、参加者たちを明るく迎えた。入口ではサムスンのロゴが刻まれたロボット一体が忙しく動き、雰囲気を盛り上げた。

サムスン電子がシリコンバレーで「テックフォーラム2017」を初めて開催した。

全世界の第4次産業革命のメッカとして熱い注目を集めているシリコンバレーの優秀な人材に直接会って、IT業界の現状と将来を議論するためだ。非公開で進められたこの日のフォーラムには、サムスン電子消費者家電(CE)分野を総括する尹富根(ユン・ブグン)代表と、インターネットとモバイル(IM)の分野を率いている申宗均(シン・ジョンギュン)代表はもちろん、李相勲(イ・サンフン)経営支援室社長までが参加した。これに加えてDavid Eun(デビッド・ウン)サムスンネクスト社長とキム・チャンヨンDMC研究所副社長、チョ・スンファンSWセンター副社長、事業開発役員までが参加した。現地の優秀な人材を直接発掘し、サムスン特有の人材経営哲学を広めるという次元でもある。

シリコンバレーの現地ではエンジニアやデザイナーはもちろん、スタートアップの代表たちまで約100人が招待され、サムスン電子の首脳部と熱い議論を繰り広げた。参加者らはグーグルやアップル、アマゾン、フェイスブック、インテル、シスコなど現地のIT企業で働く優秀な人材が多かった。

この日のフォーラムは4つのテーマに分かれ、同時に行われた。参加者は、△人工知能の現状と方向、△モノのインターネット(IoT)+データの未来、△未来の電装技術の発展方向、△デザイン哲学と未来革新の、4つのトピックの中から興味のあるセッションに20~30人ずつ参加した。各セッションにはサムスン電子の各社長がそれぞれ分かれて参加し、質問も行い回答も行った。サムスン側はサムスン電子の主要な研究開発分野を紹介し、将来の事業ビジョンを共有した。

基調講演に立ったユン・ブグン代表は、「サムスン電子は製品を購入する顧客、顧客を感動させることができる革新、その革新を生み出す従業員の3つの軸の間に存在する距離(ギャップ)を縮め、消費者により良い暮らしをもたらすことができるように努力している」と話した。ユン代表は「今のように消費者と技術が同時に変化する状況で、企業が慣性のままに動けば、消費者が望むものと企業が作る技術との間の距離はさらに大きく拡大される」とし、「このような距離を減らし、これまでとは異なる革新に乗り出すための重要なキーワードがコネクト(connect)」だと提示した。

コネクトは単純に技術だけを意味するのではなく、サムスン電子の顧客、目指す革新、従業員を一つにつないで、今まで考えられなかった新たな可能性を生み出すことを意味すると付け加えた。特にユン代表は「これを実現するには人材の役割が重要だ」とし、「革新を可能にするのは人であるだけに、人材が能力を発揮できる新たな文化を作るとともに、人材育成にもさらに力をつくす」と強調した。

「IoT+データの未来」というセッションに参加した申宗均(シン・ジョンギュン)代表は、サムスンがモノのインターネット(IoT)のデバイスからプラットフォームまで、今後どのような方向に向かうのかについて説明を行った。現地の参加者はシン代表との質疑応答で「ビッグデータで集めるのは良いが、ガイドラインはあるのか」「サムスンのデバイスがどんなデータを集めているのか」「いまやみんながIoTプラットフォームを作るというが、断片化が激しい。トータルソリューションを提供する意思があるのか」など鋭い質問があふれた。

この日のフォーラムに参加した現地のエンジニアは、「サムスンの社長団は技術の理解度が高く、今後の方向について直接説明するのが良かった」と話した。

他の参加者は、「外部から指摘するサムスンに対する問題提起には、例えばサムスンはハードウェア中心でソフトウェア分野には粗雑だという指摘に対しても、言い訳するよりもこれをよく知っていたし、内部的にも改善しようとする意志を見せて意外だった」と話した。

参加者らは、サムスンがこのように現地のエンジニアを対象にフォーラムを開催したのは初めてだと、肯定的な反応を見せた。ある参加者は「第4次産業革命は、まさに人材の戦い」だとし、「サムスンも切実にシリコンバレーの人材を必要としているという印象を受けた」と明らかにした。

サムスン電子はこの日のフォーラム会場に、サムスン製品と組織文化を直接あるいは間接に体験できるスペースも用意した。芸術作品を自宅で鑑賞できるライフスタイルテレビ「ザフレーム」、ギャラクシーノート8とウェアラブル機器、創造的な組織文化の拡散のために実施しているCラボ(Creative Lab)プログラムを視覚障害者がよりよく見ることができるよう支援する視覚補助アプリケーション「リルミノ」などを展示した。
  • 毎日経済 シリコンバレー=ソン・ジェグォン特派員/ソウル=ソン・ソンフン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-09-20 20:10:56




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