韓国GM「通常賃金に賞与金含む」会社側の電撃発表に労組「歓迎」

自動車業界の賃金団体交渉への波紋予告 

  • ロシャ 韓国GM 社長

韓国GM(社長セルジオ・ロシャ)は、賞与金を通常賃金に含む案を労組に電撃発表した。会社側が賞与金を通常賃金として認めたのは、財界全体をひっくるめて初めてだ。

韓国GMは18日、17日に開かれた18次賃金・団体協約交渉で、賞与金を通常賃金に含む案を労組に提示したと明らかにした。会社側は、賞与金を通常賃金に含むものの、具体的な手当の計算方法は関係法令に従うと提案した。労組は会社側の提案に「歓迎する」という意を明らかにし、通常賃金の拡大案は近いうちに施行される見通しだ。ただし、労組は賞与金を通常賃金に算入させる起算日を今年の1月1日にしたいと要求しており、会社側は来る8月1日から施行したいと主張して、妥協案が出るまで時間がかかるかもしれない。

韓国GM社側から電撃的に通常賃金の拡大案を提示した理由は、いくつか分析される。まず今年の5月末、大法院が韓国GMの通常賃金に関連する訴訟で、「韓国GMの定期賞与金は、定期的・一律的に支給される固定的な賃金である通常賃金に該当する」と判決したことが、韓国GMの決定に影響を及ぼしたという分析だ。法院が決定した事案であるだけに、労組と法的訴訟まで進んだ場合、勝利は容易ではないという判断が作用したというわけだ。

2つめの理由は、韓国GMの生産量が昨年の上半期に比べて30%ほど減ったので、賞与金や特別勤務金などの人件費負担が相対的に低くなったというものだ。さらに、ストライキが発生した場合、GM本社が全世界の工場を対象に競争力と生産安定性を評価して割り当てる生産量配分で、韓国GMが押されるかもしれないという負担感も、会社側が前向きな案を提示した理由に思える。

これに対して韓国GMの関係者は、「会社が大局的な案を提示した理由は、関連法を遵守すると同時に、生産に支障ないよう交渉をすみやかに終えるためのもの」だと説明した。

韓国GMの今回の決定は、通常賃金をめぐって労使間が対立している他の自動車メーカーにかなりの負担になると思われる。

通常賃金は追加労働手当の算定の根拠となる。したがって、賞与金を通常賃金に含んだ場合、各種手当がアップして、従業員は実質的な賃金引き上げの効果を得ることができる。逆に、会社側は人件費負担がそれだけ大きくなり、特に残業や特別勤務が多いメーカーは、より多くのコスト負担を抱えることになる。

現代自動車労組は起亜自動車労組など、他の現代自グループの系列会社の労組と通常賃金貫徹のために連帯している。交渉が決裂して労組がストライキに突入した場合、かなりの生産支障が生じざるを得ない。

ルノーサムスン自動車も、ストライキの危機が高まっている。ルノーサムスン労使は17日に集中交渉を行ったが、合意点を見出すことができず決裂した。自動車業界の関係者は、「これまでGM本社は競争力のない地域では撤退するなど、‘打って抜ける’戦略を駆使してきた」とし、「韓国GMよりもむしろ現代・起亜自動車など、他の自動車メーカーが被害を受けることになるだろう」と憂慮した。自動車労組と共に、通常賃金の拡大を強く主張している造船なども韓国GMの動きを注視している。
  • 毎日経済_キム・ドンウン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-07-18 17:28:50