トップ > 数字経済 > 企業 > 現代商船、世界1位マースクと欧州航路で争う

現代商船、世界1位マースクと欧州航路で争う


  • 現代商船、世界1位マースクと欧州航路で争う
  • 先月9日、オランダのロッテルダム港RWGターミナルで大型クレーン4台がヒュンダイフォワード号の貨物を運んでいる。現代商船は4月8日、新しく開拓した欧州航路にヒュンダイフォワード号をはじめ4600TEU級コンテナ船10隻を投入している。 写真提供=現代商船



「オールステーションスタンバイ(全員出港準備)」。

去る10日午前6時35分(現地時間)、オランダのロッテルダム港RWGターミナル。ヒュンダイユニティ(Hyundai Unity)号のソ・ミンス船長の命令が下されて、22人の乗組員は一糸乱れずに動いた。キム・ヨンジン1等航海士はコンテナ船前部に駆けつけて位置についた。 1等航海士は入・出港時、デッキ上で起こるすべての作業を管掌する。キム航海士の顔はいつの間にか汗でぐっしょりだった。彼の服は油汚れでいっぱいだった。コンテナ船の一番上のブリッジに位置する操船室(ホイールハウス)には緊張感が漂った。キム船長は「大型船舶は入・出港が最も危険で、精巧な操作」だと語る。

現代商船は世界海運物流の黄金路線である欧州航路を開拓している。特にこの航路を独占しているマースク(Maersk)、MSC、ハパックロイド(Hapag-Lioyd)などのグローバル船社に挑戦状をさし出している。

現代商船は今年4月から「釜山~上海~シンガポール~コロンボ~ロッテルダム~ハンブルク~香港~釜山」につながる、70日間のAEX路線サービスに入った。全10隻の船が週単位で出発する。 9航次まで出荷予約率100%を達成するほど、序盤の勢いは恐ろしい。

チェ・ドンニム現代商船ドイツ法人長(常務)は、「ハンブルクでのみコンテナ3300個を積載するほど、欧州市場で競争力を持っている」とし、「4600TEU(1TEUは20フィートコンテナ1個)の投入は2万TEU超大型船に向かう飛び石足の役割を果たすだろう」とした。現代商船は2020年排出ガス規制の施行に合わせ、2万3000TEU級12隻と1万4000TEU級8隻の発注作業に入った。

出港前のRWGターミナルでは、24時間のあいだにコンテナボックス1685個を船からヤードに移した。1105個のコンテナが新たに載せられた。コンテナを積んでおろすすべての操作は無人化・自動化されていた。RWGターミナルのコミュニケーション担当者ニルス・デッカー氏は、「2015年にオープンしたRWGターミナルの自動化は世界最高水準を誇る」とし、「自動化によって生産性と安全性を同時に高めた」と語った。

現代商船はRWGターミナルの株式20%を確保した大株主だ。グローバル海運会社のCMA CGMと世界的なターミナル運営社のDPワールドも株を保有している。イ・サンチョル現代商船オランダ法人長は「自営ターミナルを確保すれば、コストを下げて収益まで期待できる」とし、「グローバル海運会社の港湾確保競争は熾烈だ」と語った。

ドイツもターミナルの自動化に速度を加えている。ヨーロッパ内で最大のターミナル運営企業の一つであるユーロゲートターミナルのトルステン・マイヤー セールスディレクターは、「ユーロゲートが運営するヴィルヘルムス港のストラドルキャリア(ヤードトラクター)から自動化を開始しようとし準備している」とし、「今年の10月から約1年間のテスト期間を経る計画」だと語った。

「ハードスターボード(右舷35度)」。ロッテルダム港の水先案内人(ハーバーパイロット)の操舵指示が続く。水先案内人は船が安全に港を出るまで、船長に代わって操舵する。船長よりも港とターミナルの事情をよく知っているからだ。頻繁に変わる水先案内人の指示に、アセロ・ファレル操舵手は右に左に延伸操舵機を回した。コンテナ重量まで8万トンを超える船が滑るように港を出ていった。

ロッテルダム港を離れてハンブルク港の入り口まで、北海を運航中の船舶操縦権はジェイン・スマーティン水先案内人に移った。マーティン氏は「ディープシーパイロット」と呼ばれる。国際的に定められた勤務時間を守って、運航の安全性を確保するためだ。

機関室ではエンジンと発電機の騒音のために耳栓は必須だ。 30年ベテランのコ・マルソク機関長は「8気筒エンジンは50メートルの長さのシャフトを回し、シャフトがプロペラを回して船が前に進むことになる」とし、「機械は完璧ではないので、常に緊張の紐を緩めない」と語った。

11日午前7時10分、ハンブルク港の水先案内人2人が上がってきた。 2人の水先案内人は超大型コンテナ船がいくつも停泊している狭いハンブルク港で船を120度回した後、用心深く後退してユーロゲートターミナルに船を接岸させた。船橋の内外には極度の緊張感が溢れた。方向と速度が少しずれても大事故につながる可能性があるからだ。 8時30分に接岸作業がすべて終わった。 2人の水先案内人は退船した。大型クレーンが動いてコンテナ荷役作業が始まった。

ヨーロッパの主要港は環境規制が厳しい。船舶内のゴミの分別まで監督する。ヒュンダイユニティ号もロッテルダム港とハンブルク港の入・出港時に低硫化燃料を使用した。コ・マルソク機関長は「液化天然ガス(LNG)推進船な、ど環境に配慮したコンテナ船の確保が必要だ」と強調した。
  • 毎日経済_ロッテルダム・ハンブルク=ムン・ヂウン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-06-18 19:32:09




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア