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サムスン電子、韓国半導体「素材超格差」戦略乗り出す

協力社への株式投資で 

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■ 半導体生態系になう「強小企業」に株式投資

サムスン電子は2日、韓国内の半導体・ディスプレイ産業の基礎をになう「ソブジャン(素部装=素材・部品・装備)」企業4社に総740億ウォンを超える株式投資を断行した。去る7月末に2社に持分投資を行ってから3ヶ月ぶりだ。昨年、日本の対韓輸出規制の後に重要性が浮き彫りにされた「ソブジャン」生態系の強化に積極的に乗り出す姿だ。業界では日本など海外への依存度が高かった素材・部品・機器を国産化する「強小企業」の株式を確保して国内産業の生態系を育みつつ、長期的な協力関係を続けと行くという「宣言的」投資だという分析が出ている。

この日、サムスン電子が第3者割当有償増資の方式で持分を投資したソブジャン企業は4社だ。サムスン電子はケイシーテック(K.C. Tech)に207億2000万ウォン、ミコセラミックス(MICO)に216億7000万ウォン、エルオーティーバキューム(LOT Vvacuum)に189億9000万ウォン、ニューパワープラズマ(NEW POWER PLASMA)に127億ウォンなど、計740億8000万ウォン規模の株式を取得した。

ケイシーテックは半導体ウェハの表面を平坦化する化学処理研磨(CMP)の分野では、米国アプライド・マテリアルズ社や日本の荏原製作所などの企業との競争しつつ、サムスン電子に製品を供給している。ミコセラミックスは半導体製造工程で、ウエハを安定的に高温加熱するセラミックヒータを製造する。エルオーティーバキュームは半導体装置の中の異物を吸い込んで真空状態にする、ドライ真空ポンプを国産化することに成功した。ニューパワープラズマは半導体装置の核心部品である高周波(RF)ジェネレーターなどを独自に開発している。サムスン電子は「能力のある企業への投資は継続して断行しており、国内の半導体生態系の体質をさらに丈夫なものに改善しつつ、素材・部品・装備のサプライチェーンを固めるための措置」だと説明した。

業界では2017年初めの李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長の拘束と相次ぐ裁判・捜査で、サムスン電子は不振になったが、昨年の日本の対韓報復輸出規制で国内の半導体産業の供給チェーンが動揺したことをきっかけに、サムスン電子が積極的な投資に乗り出したと見ている。

信栄証券のムン・ジヨン研究員は、「サムスン電子はソブジャン企業に対して小規模の株式を投資し、経営権も一部保有することになった」としながら、「サムスン電子と投資を受けた企業が協力関係を強固にして、半導体の素材分野でも超格差戦略を継続するだろう」と説明した。ムン研究員は「例えばエルオーティーバキューム製のポンプは国産製品では唯一だ。各投資企業はサムスン電子が進む分野の核心技術を保有しており、サムスン電子は大規模で長期的な協力関係を維持する企業を選んだものと見られる」と付け加えた。

■ 「51周年創立記念式」を開催

一方でこの日、サムスン電子は51周年創立記念式を開き、故李健煕(イ・ゴニ)サムスングループ会長のチャレンジ精神をもう一度強調した。

水原の三星デジタルシティで開かれたこの日の行事には、金奇南(キム・ギナム)代表取締役副会長、金炫奭(キム・ヒョンソク)代表取締役社長、高東真(コ・ドンヂン)代表取締役社長などの経営陣と社員が参加した。イ・ジェヨン副会長はこの日の行事に出席しておらず、とくにメッセージも出さなかった。

キム副会長は創立記念辞で、「私たちに内在した挑戦と革新のDNAを継承発展させ、力を一つに集めよう」とし、「このために会長が残した課題と情熱を受け継いで、業界の勢力図を変えていく企業に進化しなければならない」と強調した。

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  • 2日、水原の三星デジタルシティでサムスン電子創立51周年記念式典が開かれた。 [写真提供=サムスン電子]

  • 毎日経済_イ・ジョンヒョク記者/パク・チェヨン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-11-02 17:41:25




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