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韓セルトリオン、すでに治療薬を生産・備蓄

来月から使用か 

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セルトリオンは29日、政府にコロナ19抗体治療剤「CT-P59(製品名レキロナ)」の条件付き許可の申請を行い、来年2月にワクチン接種前のコロナ拡散に急ブレーキをかける「ゲームチェンジャー」になれるかに関心が集まっている。セルトリオンは1月中旬に政府の許可が出れば、松島1工場をコロナ19治療剤の専用生産工場としてフル稼働する計画だ。治療薬の大量発売を通じて学校・軍隊・各機関・区別に集団投与を行うえば、ワクチン受給前のパンデミック(感染症大流行)を沈静化させることができるだろうという判断だ。

しかし一部では抗体治療剤は重症以上の患者には効果がないという理由などをあげて、「治療剤無用論」を提起している。

セルトリオン「CT-P59」は、遺伝子組換えの方法によるコロナ19の中和抗体治療剤だ。コロナ19完治者の血液の中和抗体遺伝子を選別・採取し、宿主細胞に挿入(遺伝子組換え)して、細胞を培養して大量に生産することが核心だ。コロナ19中和抗体とは、コロナ19ウイルスを無力化できる抗体をいう。

この日の食品医薬品安全処の発表によると、既存の治療薬として承認された「ベクルリー(レムデシビル)」は、細胞の中で感染したコロナ19ウイルスの複製を阻害する。一方でセルトリオン製CT-P59は、コロナ19ウイルスの表面にある人体細胞の結合部位に抗体治療剤がかわりに結合し、ウイルスが細胞に侵入することを防ぐ。

キム・サンボン食品薬品安全処バイオ生薬局長は、「(セルトリオンの)レキロナは軽症から中等症までのコロナ19患者が対象」だとし、「90分のあいだ静脈投与する注射剤形態の治療薬」だと明らかにした。キム局長は「臨床3相は軽症から中等症(重症のすぐ下の段階)のコロナ19患者720人を対象にして、酸素療法が必要であったり入院するなどの症状が悪化した割合が減少していることを確認する計画」だとし、「許可担当官が予備審査を行った後、専門家が非臨床・臨床・品質などの許可が必要な資料に対して追加で審査する」と説明した。

食品薬品安全処は申請された製品に対する許可審査と専門家の諮問結果、安全性と有効性が充分に確認されたならば、進行中の臨床3相試験の結果を承認した後に提出することを条件に承認する予定だ。 CT-P59などのコロナ19ワクチン・治療薬の迅速な許可審査のために、これまでの処理期間である180日以上を最大限に短縮して40日以内に処理する計画だ。

国内ではCT-P59をはじめ、コロナ19の治療薬として開発中の抗体治療剤など15種の製品と13種の成分に対する臨床試験が進行中だ。このうちでセルトリオン製CT-P59は、米国・欧州などで臨床2・3相を承認された。セルトリオン側は、来年から米国では緊急使用の承認、欧州では条件付き許可の可否などを受けて海外に進出する計画だ。 CT-P59は米イーライリリー(Eli Lilly)社とリジェネロン(REGENERON)に続き、3番目に米国の許可当局に緊急使用承認を申請した製品だ。

一部では抗体治療剤の特性上、重症以上の患者の回復には大きな助けにはならないという意見が出ている。コロナ19の感染後7~10日で消えるので、軽症患者だけを別に分類して投与することも容易ではない。全国民を対象に高価な抗体治療剤を迅速に投与することも、物理的に容易ではないと主張している。
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  • 写真提供=セルトリオン

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  • 毎日経済_キム・シギュン記者/パク・ユンギュン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-12-29 17:45:27




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