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現代自動車、欧州供給量分をトルコのイズミット工場へ

鄭夢九会長の訪問後、グローバル供給体制の改編…インドは第2工場の建設推進 

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  • < 現代自動車ヨーロッパ物流生産変化(単位=%)>

現代自動車はインド工場とトルコ工場を拡大・再編した。トルコ工場は欧州市場の小型車生産拠点として増産に乗り出す。インド工場は、増えるインド国内と周辺国の市場に集中するために、欧州への輸出を中断する一方で、新工場増設を推進している。

現代自動車グループによると17日、現代自動車インドのチェンナイ工場は先月まで小型車のi10とi20モデルを欧州に輸出し、今月からは欧州への輸出を中断した。インドのように左車線走行の国である英国への輸出も中断された。

これにより、チェンナイ工場からインド以外の国への輸出は、昨年の25万3000台水準から今年は19万1000台水準に、約25%減少する見通しだ。

年産68万台の能力を備えたチェンナイ工場は、欧州への輸出を放棄する代わりにインド国内市場に集中し、中東アジアや中南米などの周辺地域に目を向けることになる。チェンナイ工場は現代自動車の欧州供給量のうち20%を担当しており、現代自動車のチェコ・ノヴィツェ工場(50%)に次いでヨーロッパ供給量第2位の供給元だった。

チェンナイ工場の欧州供給量は全量が現代トルコのイズミット工場に移される。これによりイズミット工場は、現代自動車の欧州供給量に占める割合が既存の18%から来年初めに40%レベルまで拡大する見通しだ。

現代自動車の電撃的な欧州供給体制の構造調整は、チェンナイ工場の稼働率が限界に達したためだ。

現代自動車欧州法人の関係者は、「チェンナイ工場の生産量が稼働能力をオーバーフロー(過剰)したことに伴い、そのぶんをトルコ工場で消化することにした」と明らかにした。チェンナイ工場は現代自動車の販売好調に伴って、工場稼働率が昨年比で99%に迫ると伝えられた。

現代自動車はチェンナイ工場の欧州輸出ぶんをトルコ工場に移管することにより、目いっぱいだった工場運営にひと息つけることになった。現代自動車はインドの自動車市場の拡大に伴い、チェンナイ工場の増設とインド現地の追加工場建設を積極的に検討・推進していると伝えられた。鄭夢九(チョン・モング)現代自動車グループ会長は先週のチュソク連休期間にインド工場を訪問し、インド工場の拡大案に対する報告を聞いたと伝えられた。

現代自動車のインド市場キャパ(生産能力)拡大計画は、インドの自動車市場が拡大するなかで現代自動車が善戦しているからだ。今年の1~8月、現代自動車のインドにおける累積売上げは27万台で、前年同期と対比で7.5%増加したが、これは同期間におけるインドの自動車市場の伸び率(2.4%)の3倍を超える。今回の欧州物量供給体制の構造調整のもう一つの目的は、トルコとチェコ工場を欧州生産拠点として拡大・再編し、不振の欧州市場に風穴を開けるという戦略に見える。

ちょうどトルコ工場は来月中旬から欧州戦略車種の新型i20を生産し、これまで年産10万台から20万台水準に生産規模を拡大する。新型i20は来月のパリモーターショーでその姿を公開し、欧州市場に本格的に進出することになる。

鄭会長は最近、トルコ工場訪問時に「新型i20の品質を確保しなければならない」とし、「新車だけにきちんと作り、欧州市場にアピールしなければならない」と強調した。

現代自動車は世界3大市場の米国と中国では10%台前後のシェアを維持して善戦しているが、ことに欧州市場では苦戦を強いられている。現代自動車は今年の上半期、欧州市場で昨年より2.4%減の21万9617台を販売した。一方、欧州全体の乗用車販売台数は同期間に6.2%増加した。
  • 毎日経済_ユン・ウォンソプ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-09-17 17:42:06




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