うま年のスリラーミュージカル大戦

スウィーニー・トッド、ジキルとハイド、フランケンシュタイン、ドリアン・グレイ/手に汗を握る緊迫したストーリーで観客誘惑/チョ・スンウ、ユ・ジュンサンなど興行保証男優対決も見もの 

  • 「フランケンシュタイン」

スリラーミュージカル「スウィーニー・トッド」は冷え冷えして陰鬱な舞台の上、理髪師の手さばきが不安だ。
彼のかみそりははらはらする境界を行きつ戻りつする。観客はかたずをのむ。結局、刃先は客の首をかき切り、舞台は血でまだらにそまる。人肉はパイの中で焼かれる。

妻を貪った判事が着せた濡れ衣で監獄に入れられた理髪師は、世の中に向けて復讐の刃を振り回す。蹂躙された妻が死に、娘は判事の慰みものになったという事実に憤怒する。彼の狂気は不特定多数まで犠牲にする。

2007年9月、ブロードウェーミュージカル「スウィーニー・トッド」が韓国語で初演された時、観客たちは緊張を解くことができないドラマに吸い込まれた。速度感あふれる展開と劇に密着した強烈な音楽(作曲家スチーブン・ソンドハイム)は吸引力を倍加させた。明るくて派手な愛の話、ぴかぴかと光った照明で満たされたミュージカルだけを見ている観客には新鮮な衝撃だった。その年に公演された「スリル・ミー」と合わせて、スリラーミュージカルマニアを量産した。米国全域を衝撃に落とした誘拐殺人事件を扱った2人劇「リル・ミー」は、同じ公演を何回も見る「回転ドア観客」の元祖になった。

多様なジャンルに対する喉の渇きを解消させてくれた「スウィーニー・トッド」が、来年また客席を恐怖に駆りたてる。来年8月27日~10月26日、ソウルの忠武アートホール公演を控えてオーディションを進行する予定だ。来年はスリラーミュージカルが大勢だ。「ジキルとハイド」(来年11月~2015年4月、ブルースクエア)、「フランケンシュタイン」(来年3月18日~5月11日、忠武アートホール)、「ドリアン・グレイ」(来年10月2日~11月30日、弘益大大学路アートセンター)などがずらりと観客を狙う。2015年7~8月、ソウルLGアートセンターでは韓・日合作ミュージカル「DEATH NOTE」でスリラー熱風を引き続く。

ところで、どうしてこんなにスリラーミュージカルが人気なのだろう。人間の二重性、善と悪などの暗い内面を盛り込んだストーリーの重量感が観客の没入度を高める。殺人と推理要素が加味されれば、劇はそのまま流れるのではなく手に汗を握らせ、全身で体験することになる。

チョ・ヨンシン演出は「スリラーミュージカルは事件を投げかけて観客を推理させるようにする。男性主人公が完璧ではないことも魅力的だ。欠乏した人物が欠乏した時代と争って行く過程が緊張感を呼び覚ます」と説明した。

大部分のスリラーミュージカルを導く中心人物が男優であることも長所だ。このごろチケットパワーがある俳優はほとんど男性だ。20・30代の女性観客が主流だからだ。「ジキルとハイド」はチョ・スンウをたっぷり見せたし、「スリル・ミー」はキム・ムヨルとチェ・ジェウンで観客集めに成功した。来年に初演する創作ミュージカル「フランケンシュタイン」もとても有名な俳優のユ・ジュンサン、ユ・ヂョンハン、イ・ゴンミョン、パク・ウンテ、ハン・ジサンをキャスティングして興行可能性を高めた。

スリラーミュージカルが継続して進化していることも長所だ。2004年に初演した「ジキルとハイド」は舞台をアップグレードさせて来た。

制作者のシン・チュンス オディ・ミュージカルカンパニー代表は「ジキルがハイドに変わる時、暴悪な面貌よりは人間の情との間で迷う人物に変えて共感を呼び起こした。そのおかげで、ブロードウェーでのビッグヒット作ではないが国内ではホームランを飛ばした」と説明した。
  • 毎日経済_チョン・ヂヒョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2013-12-25 17:19:41