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Kミュージカル輸出時代、国家別選好ジャンルが違う

豪放な中国はコメディ、内向的日本はスリラー 

  • Kミュージカル輸出時代、国家別選好ジャンルが違う
去る1月、日本の東京芸術劇場。日本の俳優たちが公演した韓国の創作ミュージカル「シャーロックホームズ」シーズン1、「アンダーソン街の秘密」は瞬く間に観客を没入させた。息詰まる推理と張りつめた緊張感、洗練された舞台、美しい音楽が増幅されて劇の絶頂を導いた。客席の熱狂に支えられ、日本の7都市で完売行進を記録した。立ち見席までできるほどだった。

この作品のライセンスを購入して公演した日本の製作社東宝芸能は「シャーロックホームズ」シーズン2「シャドウゲーム」購入も検討している。日本市場は韓国ウェルメイド創作ミュージカルのうち、推理とスリラー、心理劇ジャンルに目を付けている。創作ミュージカル「ブラックメリーポピンズ」「女神様が見ている」「ドラキュラ」等が日本公演を控えている。

中国のKミュージカル選好ジャンルはちょっと違う。昨年中国で大成功を収め、今年アンコール公演を控えた創作ミュージカル「キム・ジョンオク探し」はロマンスコメディだ。来る7月、中国の現地俳優が公演する国内創作ミュージカル「独身男の八百屋さん」は創業と愛の素材をはつらつと構成した作品だ。「NANTA」「BIBAP」「JUMP」など爆笑を誘発する国内Non-Verbal パフォーマンスも中国人の感性にぴったり合う。中国の現地俳優が出演する「キム・ジョンオク探し」と「独身男の八百屋さん」を演出するウ・ウィジャーは「豪放で楽天的な中国の人達は、深刻で思い素材よりも軽くて楽しい素材を好む。ロマンチックなロマンスジャンルもいつも歓迎される」と明らかにした。

韓国ミュージカルの輸出が新しい局面を迎えている。韓流アイドルスターを前に出して、外国で公演する方式を跳び越えて、今やもう作品の価値を認められロイヤルティーを販売する時代が開かれた。Kミュージカルに熱狂する中国と日本市場の味は異なり、差別化された輸出戦略を立てている。特に今まさにミュージカル市場が形成され始めた中国は、政府支援金に依存するため公共性も考慮しなければならない。明るく健全な内容であってこそ国家投資を引き出すことができる。同性愛を扱ったミュージカルは資金調達に支障をきたす。

CJ E&Mグローバル事業のパク・ミンソンチーム長は「今中国で青年失業が社会的イシューだ。”独身男の八百屋さん”は創業を通じて若者たちに希望を与える内容であるため輸出が実現した。”キム・ジョンオク探し”は全ての人類が共感する初恋を扱っているうえ、軽快で呼応を得た」と説明した。

ふたつの作品は中国現地の情緒に徹底的に合わせて製作される。「キム・ジョンオク探し」の題目は「初恋探し」に変えた。作品完成度が高く、観客との疎通がうまくいく小劇場ミュージカルであるため興業に成功した。そのおかげで来る7月、上海、広州、北京などでアンコール公演に入る。

うまみがある面白さを見た後、韓国創作ミュージカルに対する中国のラブコールが続いている。中国の劇場関係者と公演製作者、投資家700人余りが来る9月10~13日、ソウル世宗文化会館で開かれる第1回韓・中公演産業フェアに集まる。国内ミュージカルのサービスと中国国際演出劇院連盟、中国音楽劇研究会が共同主催するイベントだ。

ミュージカルサービスのキム・ジョンジュン代表は「まだ中国市場の規模が小さく、都合に合う国内小劇場創作ミュージカルを好む」と説明した。

すでに1960年からミュージカル市場が生成された日本の観客は、多様なジャンルに開かれている。特に、ドラマが強いスリラーと推理劇、心理劇にさらに没頭する。物静かで内気的な日本人達は人間の内面に深く食い込む作品が好きなためだ。また、常に礼儀正しくて他人に被害を与えずに生きなければいけないという強迫観念があり、犯罪やスリラー、推理劇を通じて「親切ストレス」を解消するという。

ドイツの大邸宅で起きた火災や殺人事件を扱った心理スリラー「ブラックメリーポピンズ」は、日本の俳優が直接出演する。東宝芸能が製作して来る7月5日、日本初演を控えている。

順天郷大のミュージカル評論家のウォン・ジョンウォン教授は「日本人はミステリーとサスペンスを好む。死の美学、刺激的で残忍な内容にひかれる」と述べた。
  • 毎日経済_チョン・ジヒョン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-05-29 17:03:05




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