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エンタメ > K-POP > 今ようやく聞こえるSHINeeジョンヒョンの問いと答え
SHINeeジョンヒョンは自分に言いたい言葉を歌に込めた。絶え間なく自らに問いかけ、時には自らを慰めた。彼が残して言った話をじっくりと噛み締め、彼を記憶し追慕したい。
# エレベーター「いつから一人でしたか?」
『エレベーター』は2017年4月24日に発売されたジョンヒョンの小品集『物語 Op.2』に収録された曲だ。ジョンヒョンが作詞作曲した『エレベーター』は彼の訴える力の強いボーカルが加わったバラード曲だ。
ジョンヒョンはこの曲を発表した年のライブ公演にてこの曲について「僕が僕自身にする話」だとし「現実にとても疲れ苦労している方々がいらっしゃるならば、慰労は受けられなくても同じ人間がここにもいるということを分かってもらえたら嬉しい」と説明している。
「隠さないでください。隠さないでください/いつから泣いているのですか?/あなたがどんな表情をしているか知っていますか?/正直に話してみてください。とても寂しそうじゃないですか/正直に話してください。これ以上無理なことを知っているでしょう/いつから一人だったのですか?/鏡の中の自分と目を合わせることがぎこちないほどでしょう、僕は/僕は、僕は」
ジョンヒョン「Elevator(エレベーター)」歌詞訳
# Lonely(Feat.テヨン)「私は一人でいるようです」
ジョンヒョンの悲報が伝えられた後、『Lonely』をはじめとして『End of a day(一日の終わり)』、『放して』など彼が生前に発表した曲が音源チャート逆走行中だ。中でも『Lonely』は彼を恋しがる数多くの音楽ファンがもっとも聞こうとする曲でもある。現在多数の音楽サイトにてリアルタイム音源チャート1位となっている。
逆走行中の『Lonely』はジョンヒョンの小物集『物語 Op.2』のタイトル曲として、彼の親友でもあり同じ所属事務所の仲間でもある少女時代メンバーのテヨンがフィーチャリングした。
「私は一人でいるようです/それでもあなたに気づかれたくない/私は一人で耐えることにもっと慣れている/私を理解して/私たちは一緒にいるけれど共に歩きはしないでしょう/孤独と苦しみ記憶ひとつの差なのに/あなたはどうして何度も違って記そうとするのか」など一緒にいても一人でいるような寂しさと、むしろ一人が楽だという両面的な感情を互いが対話するように解き明かした歌詞が特徴だ。
ジョンヒョンはアルバム発売当時にラジオへ出演し「テヨンが持っているオーラ、明るい姿もあるが、敏感で寂しい姿もあるようで歌詞に溶け込ませたかった。テヨンを考えながら歌詞とメロディを書いた」と『Lonely』のビハインドストーリーを明かしている。
ジョンヒョン「Lonely(Feat.テヨン)」歌詞訳
# A Gloomy Clock「時間が流れればつらいとこぼすことも一時だという」
ジョンヒョンが作詞作曲しフィーチャリングを務めた『A Gloomy Clock』はIUの3集『Modern Times』の収録曲で、理由のない憂鬱さに関する話を表現したアコースティックポップ曲だ。
ジョンヒョンはあるメディアとのインタビューにて「この曲は2~3時間ほどで作った。眠れずに憂鬱な気分になり、その日にあった出来事を日記に書くように書いた」とし「けれど聞く人が憂鬱になれと作った歌ではない。憂鬱な気分を解いてほしい思いと書いた曲だ。耐えて待っていれば大丈夫だ、と自分を慰めようと書いた話」だと曲を説明した。
またジョンヒョンは自ら歌詞をよく書いたと考える曲があるかという問いにこの『A Gloomy Clock』とジョンヒョンの小物集『物語 Op.2』収録曲の『放して』を挙げたりもしている。
「時間が流れれば今こうして憂鬱なことも/時間が流れればつらいとこぼしたことも/一時だという 一時だ 鋭い感情の記憶が/鈍くなる鈍くなり四角が擦り減り丸になる/憂鬱だ憂鬱だ鈍くなっていくことが憂鬱だ/苦々しい苦々しい漢方薬を煎じて飲むように苦い/憂鬱だ憂鬱だ何でもないのに憂鬱だ/憂鬱だ憂鬱だ憂鬱の実を食べたように憂鬱」
IU「A Gloomy Clock」歌詞訳
#BREATHE 「大丈夫、私が抱きしめてあげる」
歌手イ・ハイの代表曲ともなった『BREATHE』もまたジョンヒョンが作詞作曲した曲だ。現在ジョンヒョンのソロ曲と共に音源チャート逆走行中の『BREATHE』は、2016年3月に発表されたイ・ハイのアルバム『SEOULITE』のダブルタイトル曲のひとつだ。
イ・ハイはジョンヒョンの悲報に『BREATHE』歌詞のキャプチャを掲載した。彼女は「歌をはじめて聞き録音しながらつらいことは忘れ、多くの方々の前で慰労を受けたけれど、だからとても感謝したけれど気持ちがつらい一日だ」とし「ともすればこの歌は他の人から聞きたかった言葉を歌詞にした曲なのかもしれない」と哀悼を表した。
「誰かのため息/その重い息を私がどうして計り知ることができるでしょうか/あなたのため息/その深さを理解することはできないけれど/大丈夫/私が抱きしめてあげる」
イ・ハイ「BREATHE (ため息)」歌詞訳