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ヒョンビンの「共助」か、チョ・インソンの「ザ・キング」か

韓国で18日同時公開…CJエンタとNEWの激突 

  • ヒョンビンの「共助」か、チョ・インソンの「ザ・キング」か
  • < (左)南北刑事間の合同捜査を描く「共助」、権力欲に飲み込まれた一人の男を描く「ザ・キング」 >



新年早々から国内屈指の配給会社たちが激突し、プライド対決を巻き起こす。来る18日同時公開されるCJエンターテイメントの『共助』(監督キム・ソンフン)とNEWの『ザ・キング』(監督ハン・ジェリム)だ。『共助』は俳優ヒョンビンを、『ザ・キング』はチョ・インソンを前面に出して激しい接戦を予告した。果たして観客がどちらの手をあげるのか、注目される。

▶ ヒョンビン、北朝鮮刑事として縦横無尽

名前はリム・チョリョン(ヒョンビン扮)。北朝鮮特殊精鋭部隊出身の彼は、偽造紙幣の銅板を奪取した犯罪組織により妻と仲間を失った。そんな彼にソウルに脱走した犯罪組織リーダーのチャ・ギソン(キム・ジュヒョク扮)を逮捕し、銅版を確保しろという任務が与えられる。北朝鮮は韓国に共助捜査を要請し、その責任者にリム・チョリョンを派遣する。

『共助』の制作会社JKフィルムは『国際市場で逢いましょう』、『ヒマラヤ』など披露する作品ごとに韓国人の情緒をしっかり見抜いてきた。今回はキム・ソンフン監督とともに南北初の非公式合同捜査という素材で砲門を開く。映画は任務完遂のために南下した北朝鮮刑事と、その任務を防がねばならない生計型の韓国刑事間のチームプレーが主軸となる。韓国側の刑事カン・ジンテは俳優ユ・ヘジンが演じた。昨年ヒットを飛ばしたコミック映画『ラッキー』での姿を覚えているならば、今回の活躍も期待するだけのことはある。

事実、南北を素材とした映画は多かった。『シュリ』(1998)、『JSA』(2000)などを経て、分断コードを加味した映画はほぼ毎年公開された。それだけに変化をつけやすい素材でもあるが、陳腐になりがちでもある。そのためか『共助』はお決まりの南北間の対決構図を覆す。対決ではなく共助だ。互いを疑っていた南北の刑事が徐々に気持ちを開き、義理で強く固まる。

初のアクション映画に挑戦したヒョンビンは、ほぼすべてのアクションを代役無しに消化した。映画後半部のトンネル内での車両追撃戦が見所だ。時速100キロで走る車両からワイヤーひとつだけに頼ったまま追撃戦を消化した。複雑な路地のあちこちを疾走し、ガードレールから飛び降り、巨体の男と格闘する。体を張った演技は抜群だ。『シークレット・ガーデン』、『私の名前はキム・サムスン』など主にドラマで洗練された都会の男のイメージを見せてきた彼のもっとも大きなイメージ変身だ。

▶ チョ・インソン、世界の上に君臨する

ここに最高の権力を手に握り、有閑な人生を存分に生きようとする男がいる。名前はパク・テス(チョ・インソン扮)。権力の設計者ハン・ガンシク(チョン・ウソン扮)を訪ねて「世界の王」になろうとする。ハン・ジェリム監督が演出した『ザ・キング』は世界の上に君臨する権力者たちの素顔を克明にさらけ出す。社会的弱者の視線から韓国社会の不条理を盛り込んだこれまでの映画とは違うコンセプトだ。「韓国の王は誰か?」という質問から出発する映画は、騒がしい現時局を呼び覚ます。「権力者の立場から韓国社会が持っている矛盾のありのままを感じることはできないだろうか」というハン・ジェリム監督の言葉だ。カギは権力欲を拒否感なく表現すること。そのため事件中心の展開よりも、パク・テスの一代記の中に滲む紆余曲折と喜怒哀楽を照らすことに集中する。1980年代から出発した韓国現代史の卑しい後姿が優雅でクラシックに表現され、風刺評価を増幅させる。

もちろん注目すべきはパク・テスを演じたチョ・インソンだ。映画では何と8年ぶりのカムバック。彼にとってパク・テスが人生キャラクターとして位置づくかもしれない。権力の味に染まった高校生時代から韓国権力を設計し企画して世界の上に君臨する存在まで上り詰めるまで、日撮るの男の人生がチョ・インソン特有の多彩な感情線に乗って悠長に描かれる。次世代検事長候補ハン・ガンシク役のチョン・ウソンと野良犬派のナンバー2チェ・ドゥイル役のリュ・ジュンヨルとの呼吸も注目すべき点だ。
  • 毎日経済_キム・シギュン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-01-14 07:08:22




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