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映画『ファッション王』、原作ウェブトゥーンの人気を越えられるか

ウェブトゥーン『ファッション王』 vs 映画『ファッション王』 

  • 映画『ファッション王』、原作ウェブトゥーンの人気を越えられるか
しばしば使われる「カンジ」という俗語は、素敵な見立てのことをいう。映画『ファッション王』で頻繁に利用されているこの言葉は、ある人には自己満足、ある人には自己顕示の道具にもなっている。実は『ファッション王』で本当に「カンジ」が出ていると感じるようなファッションを発見することは難しい。むしろ映画で示すファッションは、多少滑稽でもある。これは、笑いを誘発する要素であるだけで、実際、映画『ファッション王』でカンジは、単に外的なもの以上の意味が込められている。

映画で「ファッション」というキーワードは、主人公ウ・ギミョンが成長していく上での一つの道具として作用する。「今生は失敗した」と、夢もなくに生きていく高校生ウ・ギミョン(チュウォン)。彼は学校で、いわゆる「パンシャトル(パシリ)」の烙印を押されて、友達からいじめを受け、流されるまま生きていく。そうするうちに「キアン高」に転校したウ・ギミョンは、偶然な機会にキム・ナムジョン(キム・ソンオ)に出会いカンジというものに目覚め、これにより、新たな人生をスタートする。師父ナムジョンを介して、カンジを知り、ダサいファッションの感覚を持った過去の自分の姿から脱皮し、これにより過去、学校の友達に「ム・ギミョン(無記名)」と呼ばれ、からかわれていた彼は、ウ・ギミョンという名前を取り戻し、学校の友達に存在感を示す。

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ウ・ギミョンの師父ナムジョンは、「持たない者が持つ者を倒すことができる唯一の武器、それはまさにカンジだ!」と叫ぶ。劇中で「持たない者」を代弁する人がウ・ギミョンであれば、「持つ者」を代弁するのは「キアン高の皇太子」キム・ウォンホ(アン・ジェヒョン)だ。

豊かな環境で育ったキム・ウォンホは持って生まれたカンジを誇り、財力だけでなく、ルックス、成績まで「すべて持っている」完璧男だ。すべてが完璧な彼に、人気は自然に生まれ、誰かの心を得るために努力したことも失敗したこともない。そんな彼にカンジに目覚めてから注目されていくウ・ギミョンは、まさに「目の上のたん瘤」だ。彼はなにもないように見えるウ・ギミョンが認知度を積んでいくと、世界には「クラス」というのがあることを示してやろうとする。無視していた人物が、自分に次ぐカンジを見せて認知度を高め、ガールフレンドのパク・ヘジン(パク・セヨン)の心さえ揺さぶるだけでなく、自分の夢であったファッションプログラム『ファッション王』での優勝まで脅威を与えているからだ。

「今まで誰にも俺のものを奪われたことがない」と言うキム・ウォンホは、自分の前に立ちはだかるものについて、手段と方法を選ばず容赦なく倒す人物だ。しかし、そんな彼にも痛みはある。モデルとして活動し、世の中に存在感を現わす彼に「静かに生きろ」と、お金だけ与える父だ。 「父を父と呼ぶことができない」ところから来る寂しさと、隠れて生きている自分の境遇への怒りを持った。

  • 映画『ファッション王』、原作ウェブトゥーンの人気を越えられるか
人気ウェブトゥーン『ファッション王』の映画化が早くから関心を集めたのは事実だ。しかし、いざ蓋を開けて見ると、映画『ファッション王』は「ウェブトゥーン」を映画化することが多少難しかったのではないかという気がするほど方向性を掴めずにいた。ウェブトゥーンで見てこそ面白い内容だが、これを映画にそのまま移すとなると、映画がウェブトゥーンと映画の中間に留まったようだった。ファンタジー的要素を本当にかっこよく再解釈したものでもなかったし、かといってウェブトゥーンを現実的によく解釈したものでもなかった。

ウ・ギミョンとキム・ウォンホ、二人の人物のファッション対決と、これを介して垣間見ることができるウ・ギミョンの成長期を扱った映画『ファッション王』が果たして同名のウェブトゥーンほどの人気を得るのか、成功するのかが注目される。
  • シックニュース_チェ・ジョンウン記者/写真=映画スチールカット | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-11-03 09:48:09




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