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「村-アチアラの秘密」が証明した力、ウェルメイドドラマというもの


  • 「村-アチアラの秘密」が証明した力、ウェルメイドドラマというもの


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SBS水木ドラマ『村-アチアラの秘密』最終回では真実を明かすために絶えず駆け抜けたハン・ソユン(ムン・グニョン)、パク・ウジェ(ユク・ソンジェ扮)の長い旅程が終わった。キム・ヘジン(チャン・ヒジン扮)を殺した真犯人のナム氏夫人(シン・ヨンジン扮)は罪を認め、共に死体を遺棄したユン・ジスク(シン・ウンギョン扮)は殺人未遂及び遺棄罪で逮捕された。連続殺人魔アガッシ(チェ・ジェウン扮)もやはり手に手錠をかけられることとなった。罪を犯した人物はそれぞれに罰を受けることとなった。

しかし残酷な犯罪により娘ヘジンを記憶から消したジスクは実は彼女を怪物ではない、人間として僅かな瞬間であったが娘と考えて血縁の情を抱いたという事実は胸を詰まらせた。またついに全ての謎を解いたソユンがタイムカプセルにヘジンが収めた家族写真とジスクの写真を見て嗚咽するエンディングシーンは言葉では説明できないもどかしさを見せた。完璧に設計された力強いストーリーで今秋を短くした『村-アチアラの秘密』のこれまでの16話を振り返った。

▶ 最後まで緻密で完璧だったストーリー

最終回となってヘジンを殺した真犯人が明かされるほどに、『村-アチアラの秘密』では16話すべてで高い緊張感に包まれた。一人の真実を明かすと別の人物の秘密が尻尾を出すほどに緻密に関連した村の人々の秘密は二ヶ月間視聴者の推理欲求を刺激した。見過ごされるかと思われたシーンさえも重要な複線として振り返るほどに全般的なストーリー構成が綿密に絡み合っていたお陰だった。力強い構成により反転に次ぐ反転でもぎこちないことはなかった『村-アチアラの秘密』。ミステリースリラーの歴史を新たに書き記した瞬間だった。

▶ 3無立証に先立って輝いた俳優たち

ミステリーの中で黙々と重心を掴み、姉ヘジンの過去を調べていくほどに繊細になっていく感情線をしっかりとキャッチしてしっかりとした演技力見せたムン・グニョンと、元気なエネルギーを発散させたり捜査をするときには誰よりも真剣になり俳優としての立場を確固としたユク・ソンジェ。彼らだけでなく『村-アチアラの秘密』のすべての俳優たちは視聴者が事件自体に集中できるように各自のキャラクターを正確に把握、完璧な演技で没頭度を高めた。「演技できない俳優、チョク台本(突発状況に備えて後のシーンを先に撮る)、ラブラインは無い」というイ・ヨンソク監督の言葉そのままだった。

▶ 残忍なほどに現実的で明確なメッセージ

ベンイアジメ(チョン・エリ扮)は娘ジスクが後ろ指を指されたりしない平穏な人生を与えるために孫ヘジンを不法に養子に出した。しかしジスクが生んだまた別の被害者ヘジンは難病のためアチアラに戻って来ることとなり、村の平和は崩された。そしてすべての原因であるナム氏(キム・スヒョン扮)は時効が成立したという空しい理由により法的処罰を受けることはない。苦痛に苛まれたのは被害者たちと彼女たちが生んだまた別の被害者であるだけだった。残忍なほどに苦い結末であったが、我々社会の現在を見せてくれる現実的な結末として残忍な犯罪と被害者、黙認する人々について考えさせる時間をくれたドラマだった。
  • スタートゥデイ オ・ジュヨン記者
  • 入力 2015-12-04 08:14:58




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