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「ボイス」ありきたりの捜査ドラマ?ゴールデンタイム10分を掴め


  • 「ボイス」ありきたりの捜査ドラマ?ゴールデンタイム10分を掴め
謎の容疑者を追いかける捜査物を放送してきたOCNが新作『ボイス』を公開した。受話器の向こうから聞こえる音で犯人の場所を判断し、追跡する新しい捜査物を打ち立てた。被害者の命が懸かった10分のゴールデンタイムのように、作品の勝敗もこの時間に懸かっている。

14日初放送された『ボイス』は112コールセンターの遅れた対処により妻を失った刑事ム・ジンヒョク(チャン・ヒョク扮)と、コールセンターにて電話を受けたカン・クォンジュ(イ・ハナ扮)の悪縁と、彼らが112コールセンターゴールデンタイムチームとして集まり、殺害の危険に遭っていた女子高生を助け出す場面が描かれた。

『ボイス』は幼い頃に視覚が損傷し音ですべてを把握できるカン・クォンジュと、強力班刑事のム・ジンヒョクを前面に掲げた。二人は悪縁でも互いの頭と体となって家族を殺した真犯人を執拗に追いかけるものと予想される。

特別な能力を持っているカン・クォンジュを除けば、『ボイス』は他の捜査物と似ているどころか陳腐であるという評価を聞くところだった。

ム・ジンヒョクは他の捜査中にあり妻からの電話を受け取ることができず妻を失い、誰彼問わず登場人物たちは待っていたというように彼の傷を刺激した。法廷に呼ばれ陳述したカン・クォンジュは、3年ぶりにム・ジンヒョクの勤務先に訪れて彼をチーム長に座らせた。ひとつの事件で繋がった人物が、臨時チームで集まり事件を解決していく展開は、これまでの捜査物にて繰り返されたものだった。

この他にもシム・デシク(ペク・ソンヒョン扮)、オ・ヒョンホ(イェソン扮)、パク・ウンス(ソン・ウンソ扮)など112コールセンターゴールデンタイムチームに似合いそうなエピソードや能力を持った人物がチームに集まった。ソンウン地方警察庁強力系長チャン・ギョンハク(イ・ヘヨン扮)が警察の上部と繋がっているという暗示も、捜査物の典型的な流れだった。

それでも『ボイス』が去る2話にて3.2%の視聴率(ニールセンコリア、全国基準)を記録したことは、カン・クォンジュと被害者の通話場面によるものだ。

これまでの捜査物は登場人物たちの能力を確実に区分しながら、同じ現場にて犯人を捕まえることに主力を置いた。しかし『ボイス』はム・ジンヒョクが足で走る中、カン・クォンジュが被害者と電話をしながら現場の状況を中継する役割を果たした。

電話線に乗り伝わってくる被害者の緊迫した呼吸と、限定された情報でパズルを合わせていくカン・クォンジュの努力は視線を離すことができなくした。カン・クォンジュが犯人から傷を負った被害者を優しい言葉で慰めたり、犯人が吐き出す荒々しい言葉は音で伝えられ、劇的な評価を高めた。

危機の中から事件を解決していく大きなツールは見慣れているが、命が行き来する「10分ゴールデンタイム」は『ボイス』だけが持つ強みだった。目に見えるものよりも耳で伝わる暴力はむしろ視聴者の想像を刺激し、ある瞬間から作品に夢中にさせた。

『ボイス』は3%の視聴率という良い初週成績表を受け取った。今後もカン・クォンジュと被害者の繋がりとなる音、10分間に渡る緊迫した瞬間をしっかりキャッチしてこそ、他の捜査物と差別化された作品だという評価を受けることができるだろう。
  • スタートゥデイ ハン・イング記者
  • 入力 2017-01-18 11:09:36




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