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不動産で富を世襲する大韓民国…カロスキルの35%のビルが相続または贈与


  • 不動産で富を世襲する大韓民国…カロスキルの35%のビルが相続または贈与
ソウル市江南の「一等地」で通じる江南区新沙洞の「街路樹通り(カロスギル)」。ここにある主な商業ビルのうち、10ヶ所のうち4ヶ所は代替わりしたことが分かった。なかには満19歳の青年が数億ウォン台の建物を贈与されて、社会生活初年生の給料を超える月500万ウォン台の賃貸収入をあげている事例も確認された。

毎日経済新聞企画取材チームがカロスギルの両ブロックに位置する134のビルの登記簿謄本(昨年12月30日時点)を全数調査した結果、中小型のビルで富を世襲する大韓民国の「クムスヂョ(金持ち)」たちの資産増殖パターンが一目でわかった。法人を除外した個人所有の商業ビル134棟の所有者のうち、相続または贈与で所有権を取得したものは35%の47棟に達した。

一般の人が夢に見ることも難しい数百億ウォン台のビルを2つ以上所有している、いわゆる「ビル巨富」も5人確認された。

カロスギルのこのような世相は、勤労所得を通じた身分上昇よりも不動産相続を好む社会の素顔でもある。このような現象はますます激しくなっている。

キム・ナンニョン東国大学教授の最近の報告書によると、資産上位10%層に富全体の66.4%が集中していることが分かった。個人財産として親から受け継いだ相続・贈与の割合も、1980年代には27%だったが2000年代に入ってからは42%に上昇した。ほとんどは不動産資産だ。

もちろん不動産所有と相続そのものは間違ってはいない。むしろこれに対する盲目的な反感は、資本主義の根幹である「私有財産の保護」と「経済の自由」を侵害する素地さえある。

ただし不動産への過度の偏り現象は、健全な経済発展の障害として作用しうるという指摘だ。まず、勤労所得では身分上昇を期待できない敗北意識を社会に蔓延させることがありうる。

キム・ムンジョ高麗大学社会学科名誉教授は、「不動産などの資産所得は代を継いでいく」とし、「自分の子が他人の子供よりも貧しいことに対する剥奪感はより大きい」と語る。起業家精神や雇用創出とは無関係である点も問題だ。けっきょく望ましい解決策は、不動産以外の投資でも効果的な富の創出と継承が可能だという信仰を植えておくことだ。例えば不動産成金よりもベンチャー企業家が優遇される社会雰囲気を造成するべきだというわけだ。
  • 企画取材チーム=イ・ヂヨン(チーム長)/ソ・テウク記者/ヨン・ギュウク記者/ユ・ヂュンホ記者/ファン・スンミン記者/ヤン・ヨンホ記者/イム・ヒョンヂュン記者 / 写真=毎経DB
  • 入力 2017-01-31 17:23:51




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