トップ >
コリアナウ > 社会 > 韓国初の原子力発電所「古里原子力発電所1号機」の廃炉決定
韓国で最初の原子力発電所「古里原子力発電所1号機」と二番目の原発「月城原子力発電所1号機」の運命が分かれた。古里原子力発電所1号機は2017年6月18日まで稼働した後、閉炉の手順を踏むことになる。
2012年に稼動が中断していた月城原子力発電所1号機は9日、原子力安全委員会から再稼働の承認を受けて、18日から電気の生産を開始し、2022年11月20日までの運転に突入する。
月城原子力発電所1号機とは異なり、古里原子力発電所1号機の廃炉が決定された背景には、二度の延長に伴う住民の反発が強くて政治的負担が大きく、補償金の規模を考慮すると、再稼働ではなく廃炉のほうが経済性があるという側面が作用したものとみられる。
月城原子力発電所1号機は1983年4月22日に最初の運転を始め、今年2月26日に開かれた原子力安全委員会にて、2022年11月20日まで初めての延長許可を受けた。しかし、古里原子力発電所1号機は1978年から商業運転に入り、2007年6月に設計寿命を迎えていたが、2008年1月、政府からの継続運転許可を受けて2017年6月18日まで寿命が10年延長された状態だ。
古里原子力発電所1号機と月城原子力発電所1号機とも運営延長のための地域支援金は1310億ウォンと策定された状況だ。月城原子力発電所1号機は、地域住民との補償金問題で合意が終わったが、古里原子力発電所1号機はそうではない。古里原子力発電所1号機は、地域支援金や継続運転審査に追加でかかる時間、法人税等まで考慮すると、むしろ廃炉がより利得となりえるという評価だ。来年に予定された総選挙まで考慮すれば、補償金の規模はさらに増える可能性があるという観測も出ている。
古里原子力発電所1号機が廃炉されても、電力需給に大きな影響はないものと分析される。古里原子力発電所1号機は設備容量が58万7000㎾で、全体の発電量の0.6%に過ぎず、67万9000㎾の設備容量を備えた月城原子力発電所1号機が稼動に入るからだ。