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コロナ、遺伝子によって重症度が変化…25カ国61チームの研究結果


人が持っている遺伝子の変化によってコロナ19に容易に感染したり、重症に進むことがありうることが分かった。

これは去る2020年3月、25カ国61の研究チームが集まって行われた自主的な国際協力研究プロジェクトである「コロナ19人間誘電体イニシアティブ(COVID-19 Human Genome Initative、COVID-19 HGI)」の研究結果で、約5万人のコロナ19患者と約200万人の対照群を分析したものだ。

これまで実施されたGWAS(全長誘電体関連分析)研究のうちでは大規模に属する。 GWASは疾患に関連のある遺伝子変異を発掘するためのツールとして、疾患の症状の重症度研究にも有用なツールとして使用される。

今回の国際研究プロジェクトに韓国は江北サムスン病院、盆唐ソウル大病院、ソウル大病院、梨花女子大学、韓国科学技術情報研究院(KISTI)が共同でコリア(Corea)チームを構成し、2020年5月から初のアジアのチームとして参加した。

研究チームはまずコロナ19患者を、△呼吸補助器が必要な重症入院患者、△呼吸補助は必要ないが他の感染症の症状で入院した患者、△無症候性から軽症患者までのすべてを含む患者の3グループに分類し、続いて人種別(ヨーロピアン、Admixedアメリカン、中東、アジア、南アジアン、東アジアン)GWAS研究結果を比較して、メタ分析を行った。その結果、コロナウイルス感染とコロナ19の重症度に関連した変異が13種見つかった。この遺伝子の変化は既存の肺疾患や自己免疫疾患および炎症性疾患に影響を与えることが知られているものがほとんどであり、肺で多く発現される遺伝子が関連付けられていることが観察された。

その中でABOとPPP1R15A遺伝子変異はコロナ19の重症度とは関連がなかったし、感染へ対してのみ関連を示した。一方、重症度との関連を示した遺伝子の変化は、肺がんおよび肺線維症に関与するDDP9遺伝子、自己免疫疾患に関連するTYK2遺伝子、肺がんに関するFOXP4遺伝子で発見された。特にFOXP4遺伝子の変化は、欧州人種では2~3%の低い頻度を示す一方で、東アジア人または南アジア人では40%の比較的高い頻度を示した。

これとともに、遺伝子情報を活用したメンデルランダム化解析を通じて、コロナ19のリスク要因として知られている要因の中ではどのようなことがコロナ19の重症リスクを高くするのかを分析した。その結果、喫煙とボディマス指数が重症コロナ19のリスクを増加させる因果的な関係であることを立証した。メンデルランダム化解析は因果関係にあるかどうかを判断する統計的方法で、主に遺伝子疫学の分野で使用される。

コリアチームの分析リーダーであり、今回の論文作成に直接参加した江北サムスン病院の研究支援室キム・ハンナ教授は「今回の研究はヨーロピアンデータ中心の大規模遺伝子学の研究で、東アジア人データで参与し、遺伝子的に多様性を示す結果を導出したという点で意味が深い。また感染症において遺伝子学研究の重要性を示唆した」とし、「今後はコロナ19の治療法を提示するところに役立つことを期待する」と述べた。

今回の研究結果は国際的に著名な学術誌「ネイチャー(Nature)」に掲載された。
  • 毎日経済 | イ・ビョンムン医療選任記者
  • 入力 2021-07-08 21:58:19




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